2009衆院選

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クローズアップ2009:衆院選・終盤調査(その1) 政策比較で「民主」

 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>

 ◇「年金」「子育て」に支持

 民主党が320議席を超す勢いを示した毎日新聞の情勢調査から約1週間。同党には揺り戻しを警戒する声も出ていたが、26、27日に実施した全国世論調査では、衆院選終盤に入っても「勢い」は衰えていないことが示された。選挙の争点として「年金・医療・介護」や「子育て・教育」を重視する有権者が「民主優勢」を後押しする一方で、05年衆院選で自民党を圧勝させた層で民主党に乗り換える動きも顕在化した。巻き返しを狙う自民党は「支持離れ」を食い止められていないのが実情だ。【中田卓二、野原大輔】

 民主党は公示後の報道各社の情勢調査で圧勝予測が相次いだことで、候補者や支持者の「緩み」に神経をとがらせてきた。しかし、選挙戦終盤になっても風向きが変わらないことに手応えを強めている。

 終盤世論調査では、衆院選で最も重視する争点は(1)「年金・医療・介護」33%(2)「景気対策」25%(3)「子育て・教育」16%(4)「政権交代」8%(5)「行政改革」7%--などの順になった。19~21日に実施した特別世論調査と比べ、「年金」の割合が増え、「景気対策」はやや減った。

 比例の投票先について、年金重視層は45%が民主党を挙げ、自民党の20%を大きく上回った。年金など社会保障をめぐる将来不安が、年金記録漏れ問題を追及し年金制度の抜本改革をマニフェストに掲げる民主党への期待につながっているようだ。

 さらに景気重視層でも民主党が39%と自民党の33%をリード。自民党は選挙戦で景気対策の実績を強調し「我々の取った経済政策は正しかった。政権交代の先は景気後退」(麻生太郎首相)と民主党批判を強めているが、皮肉にも民主党の方が評価が高い結果となっている。

 子育て重視層では民主党が57%に上り、自民党の10%と大きく差が開いた。両党は現金給付などの子育て支援策を競っているが、調査では民主党に軍配が上がった。

 ◇町村部も自民を圧倒

 地域別に回答をみても民主党の勢いは明白だ。比例代表の投票先は政令市・東京23区で民主党47%、自民党16%。05年衆院選では、自民党が苦手とされた大都市部でも圧勝したが、今回は有権者が民主党に回帰している様子がうかがえる。町村部でも民主党45%、自民党16%となり、民主党が「1人区」で大勝した07年参院選に続き、「農村に強い自民」という図式は揺らいでいる。

 鳩山由紀夫代表は27日、福井県越前市での街頭演説で「国を変えよう、政権交代をやろうと声をかけてくださることが何よりうれしい」と強調。党内からは「投開票日のニュースは『民主圧勝』ではなく、自民党のだれが国会に戻ってこられるかではないか」(中堅)と、ライバルを気遣う余裕の声も出始めた。

 ◇「マニフェスト選挙」民主有利

 マニフェスト(政権公約)の内容を投票の「参考にする」との回答は70%に上り、「参考にしない」は26%だった。「参考にする」層の小選挙区の投票先は民主党51%、自民党23%、比例代表も民主党50%、自民党21%といずれも民主党が30ポイント近く上回った。「参考にしない」層でも民主党の優位は変わらないが、自民党との差は10ポイント前後にとどまり、各党が政策を競う「マニフェスト選挙」は今回は民主党に有利に働いていると言えそうだ。

 支持政党別では、民主支持層の77%、公明支持層の76%が「参考にする」と回答したのに対し、自民支持層は68%、無党派層は67%だった。世代別では、20~50代で「参考にする」が7割を超えた。

 質問の表現がやや異なるが、05年衆院選の終盤世論調査では、マニフェストや政権公約を投票の「参考にする」との回答が76%、「参考にしない」が22%だった。

 ◇比例候補、不足の恐れ 「余剰議席」は他党に--民主

 衆院選最終盤を優勢のまま迎えた民主党。小選挙区候補の大半が当選する「大勝」も予想され、重複して立候補している比例代表の候補者数が不足する可能性も出てきた。得票に基づき獲得できるはずの議席も、候補者が足りない場合は次点の他党に配分される。民主党を支持した有権者の票が自民党候補を救う「民意とのねじれ」が生じる事態も想定される。

 比例代表は得票率に応じて各党に議席が配分され、候補者名簿に従って当選者が決まる。比例には小選挙区との重複候補と、比例のみの単独候補がいる。重複候補は小選挙区で勝てば比例名簿から外れるため小選挙区の当選者が増えれば比例候補が少なくなる。

 各党は小選挙区の情勢を勘案して比例単独候補者数を決めており、今回、公示前から優勢の伝えられた民主党は比例単独候補を過去最多の59人と、前回(10人)の6倍近くまで増やした。しかし、毎日新聞が19~21日に実施した特別世論調査や情勢取材から獲得議席を推定すると、東海、近畿、九州などのブロックで候補者不足に陥る可能性が出ている。

 九州では10議席を獲得する勢いに対し、単独候補は2人。重複候補28人中8人以上が小選挙区で落選しない限り候補者が不足する計算になる。北関東や南関東、東海、近畿でも小選挙区の優勢が続く一方、比例の推定獲得議席数が単独候補者数を上回っている。

 候補者不足によって生じた「余剰議席」は、得票率に従って他党に譲らなければならない。民主党に次ぐ得票率が見込まれる自民党が恩恵に浴する可能性も高く、自民党にとっては民主党候補に敗れる小選挙区が増えるほど比例の余剰議席が回ってくる皮肉な状況にもなりかねない。05年衆院選で圧勝した自民党は比例東京ブロックで8議席分の得票がありながら候補者が足りず、1議席を社民党に譲った。【鈴木直】

毎日新聞 2009年8月28日 東京朝刊

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