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メタボ特効薬?化合物発見…過食マウスの体重抑制

 脂肪の合成を妨げ、過食による体重増加を抑える化合物を、京都大と東京大などの研究チームが発見した。

 メタボリック症候群を改善させる薬の開発につながる成果。28日、米専門誌に発表する。

 京大物質―細胞統合システム拠点の上杉志成(もとなり)教授らは、同大学にある約3万種類の化合物の特性を調べるなかで、培養した細胞内で脂肪の蓄積を阻害する物質を発見。「ファトスタチン」と名付けた。

 遺伝子操作で食欲を抑えられないようにした肥満マウスは、体重が約1か月で25グラムから36グラムに急増し高血糖や脂肪肝になったが、ファトスタチンを注射した肥満マウスは、1か月間餌を食べ続けても体重が32グラムに抑えられ、血糖値も正常だった。肝臓などの細胞内で、脂肪が合成されるのに不可欠なたんぱく質に結合し、働きを抑えているらしい。

 上杉教授は「ファトスタチンの構造を一部変化させた物質を作り、安全性を高めれば、糖尿病や脂肪肝などの病気の薬としても利用できる」と話している。

2009年8月28日05時35分  読売新聞)
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