更新:8月27日 17:30モバイル:最新ニュース
シャープがモバイルネット端末 はがき大で3秒起動
シャープは27日、モバイルインターネット端末「NetWalker(ネットウォーカー)」を9月25日に発売すると発表した。スーツの内ポケットに収まるサイズで5型のワイド液晶画面とキーボードを搭載する。約3秒で起動しインターネットに接続できる。 IEEE802.11b/gの無線LAN通信に対応する。携帯電話会社のデータ通信端末も使えるようにする予定だが「現在は各機器の動作検証中」(広報担当者)としている。
収納時の大きさは官製はがきより一回り大きい幅161.4×奥行き108.7×厚さ19.7〜24.8ミリ。ほぼA6サイズでスーツの胸ポケットにも収まる。重さは409グラム。折りたたんだ状態から画面を開き、電源ボタンを押せば約3秒で起動する。画面はタッチパネル式の5型ワイド液晶(1024×600ドット)で、ほとんどのサイトを横スクロールなしで表示できるという。バッテリー駆動時間は約10時間。 キーボードはパソコンとほぼ同じ配置でキーピッチは横が14ミリ。キーボード面の左上部にマウスのクリック機能を果たすボタン、右上部に指の動きを感知する「オプティカルポイント」を装備しており、画面のスクロールやポインターの移動、アイコンの選択などの操作ができる。両手で端末を持てば、親指の動きだけでウェブサイトやファイルの閲覧がしやすいという。 OSにはリナックス系の「Ubuntu」を採用した。ウェブブラウザーの「Firefox」やメールソフトの「Thunderbird」、オフィスソフト「OpenOffice.org」などオープンソース系のソフトをあらかじめ内蔵する。マイクロSDカードやインターネット経由でUbuntu対応の各種ソフトをインストールでき、シャープは電子辞書や電子書籍などのコンテンツやソフトを別途発売する予定という。 CPUはフリースケール・セミコンダクターズ製で、駆動周波数は800MHz。メモリーは512MB、記憶装置は4GBのフラッシュメモリー。色はホワイト、ブラック、レッドの3色で、レッドのみ発売が10月下旬になる。予想実勢価格は4万5000円前後になる見通し。2010年3月までに10万台の販売を目指す。 記者会見した松本雅史・副社長執行役員とパーソナルソリューション事業推進本部の新井優司副本部長との主な一問一答は以下の通り。
――販売目標は。 松本副社長:2010年3月までに10万台を目指す。市場規模は大きいとみている。ミニノートや携帯電話の市場が狙えるだけでなく、電子辞書としてみた場合にも割安だからだ。国内では少なめに見積もって50万台ほどの市場があると考えている。世界的にはその10倍くらいあるのではないか。 ――ミニノートパソコンに対する競争優位性は。 新井副本部長:まずサイズ。手のひらサイズで胸ポケットに入る大きさなら、毎日持ち歩いて使ってもらえる。また、思いついたときにすぐ使えるクイック起動で、電池も長持ちする。タッチパネルなどの操作性も優れている。 ――OSをUbuntuにした理由は。 新井副本部長:モバイル端末は起動が速くなくてはならない。しかもパソコン同様に使えてビジネスにも対応する必要がある。それを実現するためだ。 ――3Gの通信機能を最初から端末に搭載する考えもあったのでは。 新井副本部長:この端末ではキャリアや通信機器は自由に選択できたほうがいいと考えた。 [2009年8月27日/IT PLUS] ● 記事一覧
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