ここから本文エリア 現在位置:asahi.com> マイタウン> 北海道> 記事 2009総選挙
小選挙区 中盤の情勢2009年08月27日 (敬称略) 《1区》 松井 秀明 40 共新 10選を目指して安定した戦いぶりの横路を、長谷川が激しく追う。 横路は支持団体の労組の引き締めを図り、民主支持層の9割を固めた。無党派層の5割程度からも支持を得ている。 新顔ながらYOSAKOIソーラン祭りの創始者として知名度があり、「世代交代」を前面に掲げる長谷川は、自民、公明各支持層の9割程度を固めた。若さを売りにした戦いぶりで、20代女性の支持も比較的厚いが、無党派層への浸透は進んでいない。松井は共産支持層をまとめたが、無党派層に広がりが見られない。高元は厳しい戦い。 《2区》 吉川 貴盛 58 自前(3) 三井が優位に立ち、吉川が懸命に追う。2区で3回連続当選を目指す三井は、後援会組織も着実に根付き、労組の支持も厚い。あらゆる年代で優位に立つ。民主支持層の9割を固め、無党派層の6割程度にも浸透。社民支持層の一部も取り込んでいる。 吉川は経済産業副大臣として自公連立政権の実績を訴え、公明支持層の大半を固めたほか、自民支持層も8割程度をまとめた。だが、無党派層への浸透が進んでいない。岡は共産支持層の9割程度をまとめ、無党派層への支持拡大を図る。本田は社民支持層を固め切れず、山本は支持の広がりが見られない。 《3区》 石崎 岳 54 自前(3) 荒井が優位に立つ。石崎は支持拡大に懸命だ。森山は厳しい戦い。 荒井と石崎は過去4回対決し、2勝2敗。5度目の激突となる今回は共産党が候補者擁立を見送り、一騎打ちの色合いが一段と強まる。 荒井は民主支持層の9割以上を固め、共産支持層の9割近くにも浸透している。幅広い年代層からまんべんなく支持を受けており、無党派層の7割以上もまとめた。職業別では、自営業者層の8割程度から支持を受ける。 石崎は自民支持層の9割を固めたが、無党派層の4分の1程度にしか浸透しておらず、伸び悩んでいる。 《4区》 鉢呂 吉雄 61 民前(6) 鉢呂が安定した戦いぶり。宮本は支持の広がりが見られない。鶴見は厳しい戦い。 鉢呂は民主支持層の9割以上をまとめ、共産支持層からの支持も手厚い。どの年代層からもまんべんない支持を得る。製造・サービス従事者層の9割から支持を受け、事務・技術者層、自営業者層、主婦層からの支持も高い。 宮本は自民支持層の9割近くをまとめ、公明支持層から手厚い支援を受ける。だが、無党派層の支持が1割強にとどまり、若年層や高齢者層への浸透も進まない。農林漁業者層の半数を超える支持を受けるが、その他からの支持は伸び悩んでいる。 《5区》 畑野 泰紀 42 諸新 小林が支持基盤を固めて優位に立っている。民主支持層をほぼまとめたうえに、自民支持層の一部にも食い込んでいる。共産支持層からも8割以上の支持を集めている。20代を除くあらゆる年代で互角またはそれ以上の支持を集めている。職業別では事務・技術職層や製造・サービス従事者層、主婦層で支持が厚めになっている。 懸命に追う町村は自民、公明各支持層の9割近くをまとめた。無党派層では小林より優位に立っている。職業別では、自営業者層、農林漁業者層の支持が厚めだ。 畑野は支持の広がりが見られない。 《6区》 佐々木隆博 60 民前(1) 佐々木が有権者の3分の2を占める旭川市など都市部を中心にリードし、今津が懸命に追う展開だ。 佐々木は民主支持層の9割以上をまとめた。無党派層の6割程度の支持があり、全年代で手堅く支持を集めている。得意の農業政策も訴え、農林漁業者層で6割程度の支持を得ている。 前回は比例道ブロック単独候補となり、小選挙区での戦いが6年ぶりの今津は自民、公明各支持層の9割以上を固めた。郡部では佐々木と競り合っているが、無党派層への浸透が課題として残る。荻生は共産支持層をほぼ固めたが、厳しい。武田は苦戦。 《7区》 仲野 博子 50 民前(2) 仲野がやや先行し、前釧路市長の伊東が肉薄している。 仲野は民主支持層の9割以上を固めた。無党派層で半数以上の支持を集める。候補者擁立を見送った共産支持層の8割程度にも浸透し、自民、公明各支持層の一部にも食い込む。製造・サービス従事者層の7割程度に浸透。男性からの支持が比較的厚めだ。 伊東は自民支持層の9割程度、公明支持層の8割強をまとめた。無党派層の4割程度の支持を得ており、民主、共産各支持層の一部にも浸透している。農林漁業者層の7割程度の支持を集め、女性の支持は仲野と競り合う。 金成は勢いが見られない。 《8区》 福島 啓史郎 63 自新 比例道ブロックから転身した逢坂が安定した戦いぶり。元参院議員の福島、過去2回自民公認で今回は無所属の佐藤が懸命に追うが、水をあけられている。 逢坂は民主支持層の9割以上を固め、無党派層の8割近くにも支持を広げている。都市部でも郡部でもまんべんなく浸透している。 福島は農林漁業者層で逢坂を上回る支持を得ている。公明支持層の7割を押さえたものの、自民支持層への浸透は6割弱にとどまり、3割近くが佐藤に流れている。福島も佐藤も無党派層への広がりが見られない。西野は支持に広がりが見られず、苦しい戦い。 《9区》 佐藤 昭子 66 共新 政権交代が実現した場合の首相候補・鳩山が、固い支持基盤と高い知名度を生かして安定した戦いぶり。民主支持層のほとんどを固め、自民支持層の3割程度や公明支持層の2割程度にも支持を広げている。無党派層では9割近い支持を得ており、年代別、職業別でも幅広く浸透している。 川畑は若さと地元密着を訴えているが、勢いが見られない。自民、公明各支持層の7〜8割程度をまとめたものの、無党派層の支持は1割程度にとどまっている。佐藤は共産支持層の9割程度を固めたが、支持に広がりが見られない。里村は厳しい戦い。 《10区》 小平 忠正 67 民前 (6) 小平が他候補を引き離している。民主支持層をほぼまとめたうえに自民支持層の一部にも食い込んでおり、無党派層でも優位に立つ。農家の多い選挙区で、日米FTA(自由貿易協定)をめぐる民主党マニフェストの影響が注目されているが、農林漁業者層からの支持も安定している。あらゆる世代で優位に立っている。 飯島は公明支持層をほぼまとめたが、前回の分裂選挙の後遺症か、自民支持層をまとめ切れていない。製造・サービス従事者層では小平と互角だが、事務・技術職層や主婦層の支持が伸び悩む。大林は支持の広がりが見られない。 《11区》 中川 昭一 56 自前(8) 全国的な注目区の一つ。前回約2万2千票差で敗れた石川が優位に立ち、中川が懸命に追い上げる。 石川は民主支持層の9割以上をまとめた。無党派層の6割程度にも支持を広げたほか、公明、共産各支持層の一部にも浸透。幅広い年代層から支持を得ており、中川への支持が厚いとされた農林漁業者層でも中川と競り合う。 中川は、麻生首相や安倍元首相らが応援に駆けつけ、保守色を強めている。自民支持層の9割程度、公明支持層の8割程度を固めたが、無党派層への浸透が進まない。渡辺は共産支持層の大半を固めたが、伸び悩んでいる。 《12区》 武部 勤 68 自前 (7) 3度目の対決は松木がリードし、武部が懸命に追う展開。笠松は支持の広がりが見られない。 ここ2回続けて比例復活の松木は民主支持層の9割、候補を擁立していない共産支持層の6割強を固めた。無党派層の6割強にも支持が浸透している。年代別でも70歳以上を除いて幅広い支持を集める。都市部か郡部かを問わず浸透している。 武部は7期連続当選の実績を強調して、自民支持層の9割を固めた。民主支持層の一部にも食い込んでいるが、無党派層の支持は4割弱にとどまっている。職業別では自営業者の支持が厚めだ。 ◇ <調査方法> 2、6、7、9、10、11区については22、23の両日、1、3、4、5、8、12区については24、25の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に電話をかける「朝日RDD」方式で、選挙区内の有権者を対象に各400人を目標として調査した。有効回答数と回答率は次の通り。 1区467人(70%)▽2区433人(67%)▽3区378人(69%)▽4区432人(63%)▽5区423人(67%)▽6区490人(66%)▽7区444人(67%)▽8区428人(59%)▽9区433人(66%)▽10区409人(66%)▽11区500人(72%)▽12区446人(63%)
マイタウン北海道
|