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従来の2つ扉から3つ扉への改造、フロントマスクのグラフィックの変更などを経て現在の姿となった(端間─味坂間)
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現在も天神大牟田線を走る黄色い車体の2000形は、昭和48(1973)年5月のダイヤ改正時にデビューした特急用車両だ。それまで特急用車両として活躍していた1000形がデビューから15年を経て輸送力の不足が問題になっていたことから、第4次輸送力増強施策の中で新形式特急車として開発された。
1編成あたりの両数を増やし、冷房装置や転換クロスシートを採用、将来のスピードアップも視野に入れた性能を纏い、それまでの1000形とは 一線を画す先進的な設計で、合計6両編成6本36両が製造された。オキサイドイエローにボンレッドのツートンカラーに塗色された外装は今も変わらぬ鮮やかな輝きを放っている。
デビュー翌年の昭和49(1974)年には第14回鉄道友の会ローレル賞を受賞。ローレル賞とは前年に新しく製造された全国の鉄道車両の中から製作意図・技術・デザインなどが優れた特徴ある車両として選定される賞として昭和36(1961)年に制定されたもので、2000形は西鉄電車として初めての受賞車両となった。先頭車両の車内には現在も記念プレートが掲げられ、デビューから30年以上の時を経た今でもその斬新なデザインは色褪せていない。
平成元(1989)年、新たな特急用車両として8000形がデビューすると2000形は急行用車両としての改造が実施された。各車両の中間部に新たに扉が設けられて片側3扉となり、それに伴い車内の座席レイアウトの変更なども併せて行った。その後もLED式車内旅客案内表示器の設置、平成9(1997)年のCI導入時には社紋が取り外され、ロゴが入れられるなど数々の変更を経て現在の姿となった。時代の象徴として、西鉄の看板電車として、黄色い車体の2000形は現役。今日も筑紫路を颯爽と走り続けている。
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