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若者「ゲーム感覚」、高齢者「孤独」 万引き動機見えた

2009年8月27日1時5分

 万引きの動機で多いのは、少年少女は「ゲーム感覚」、高齢者は「孤独」。警視庁が逮捕・補導した1050人を対象に聞き取り調査したところ、こんな傾向が明らかになった。調査結果をもとに、同庁の委嘱で万引き防止策を検討してきた専門家による委員会(委員長=坂井昭宏・桜美林大教授)は26日、提言をまとめた。「万引きは犯罪」との認識を根付かせるには、店側がすべての被害を警察に届け出るべきだとし、警察には手続きの簡素化、迅速化を求めている。同庁は秋までに具体的な対策をまとめる方針。

 生活安全部によると、聞き取り調査の対象は少年少女428人、65歳以上の高齢者204人、20〜64歳の成人418人。調査結果によると、動機(複数回答)について、少年少女で多かったのは「ゲーム感覚」27%、「単に欲しかった」23%だった。高齢者では「孤独」24%、「特に理由なし」9%、「生きがいがない」8%が目立った。成人でも「孤独」16%が多く、「むしゃくしゃしていた」13%が続いた。

 高齢者の90%が友人について「いない」「少ない」とし、48%が相談できる相手は「なし」と答えた。高齢者の50%が自分を「裕福」「普通」と答えた。成人では「困窮」「やや困窮」との回答が57%にのぼり、同庁は不況の影響もあるとみている。

 同庁は、家電量販店、大型専門店街、大型ホームセンターなど6店について万引きの対応状況などについても調査。回答があった5店のうち3店はすべての被害を届けるとしたが、2店は被害状況によって通報すると回答した。

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