1晩で数百万円のギャラ
中田ヤスタカとのコラボレーションがきっかけで、1年ほど前からDJとして活動する鈴木亜美は「クラブだけでなく、ファッションショーやヘアショーといったガールズイベントなどで女性DJのニーズは増えていくと思います。自分が女性DJとして活躍することで、DJを目指す女の子が増えたらうれしいですね」と話す。
「HOUSE NATION」のコンピレーションCDは年に5枚ほどのリリースがあり、いずれも3万枚ほどのセールス。売り上げは年間3億円を超える規模と推測されるが、これに匹敵する額をどのようにしてDJマネジメントで稼ぐのか。「世界のトップDJのギャラは、1稼動で数百万円。これは世界最高峰としても、平日はファッションショー、週末はクラブでのパーティーと様々なイベントをこなし、楽曲のリリースやリミックスの制作などの仕事も加えると、トップDJの年収はかなりのものになるはず」と「HOUSE NATION」プロデューサーの野間義寿氏は語る。
とはいえ、新たなビジネスモデルの実現には数多くのスターDJの存在が必要だ。その育成のため、野間氏は「最大のポイントはいかに場数を踏むか。たくさんのパーティーに参加し、雰囲気を肌で感じながらその場の楽しみ方を覚えてもらいたい」と話す。
人気DJが育てば、パーティーとCDという従来のビジネスの底上げにもつながる。実際、鈴木亜美がDJとして登場すると、いつもと違う客層が彼女を目当てに来場し、通常1000人規模のパーティーに2000人以上の集客があるそうだ。8月15日には初めて神戸の大型ウエディング会場でイベントを開くなど、パーティーの数やバリエーションを増やすことも可能に。さらにDJ名義のミックスCDリリースも考えられる。
「HOUSE NATION」ブランド全体の規模拡大の鍵を握るDJビジネス。今後どんなスターが生まれるのか注目される。
(文/日経エンタテインメント!編集部)
「HOUSE NATION」イベントスケジュール
■8/30(日) 偶数月最終日曜日、HOUSE NATION Tea Dance@WOMB 17:00〜23:00 ■毎月第2土曜日、HOUSE NATION@Camelot 21:00〜Midnight