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東広島市の広島少年院の暴行事件で、広島地検は21日、少年に暴行を加えたとして、同少年院の元首席専門官で奈良少年院次長の向井義容疑者(47)＝奈良市秋篠町＝を特別公務員暴行陵虐罪で起訴した。一連の事件の捜査は終結した。
地検によると、向井被告がほかの少年にも日常的に「死ね」などの暴言を浴びせていたことを確認。教官トップによる不適正な処遇が既に起訴された４人の元教官の暴行をエスカレートさせる一因となったとみている。
起訴状によると、向井被告は広島少年院の首席専門官だった２００５年９月16日、同少年院で、当時16歳の少年の首にシーツを巻いて絞めた上、遺書を書くよう言ったほか、２種類の洗剤を混ぜて発生させた塩素系ガスの入ったポリ袋を顔に近づけ、「これを吸ったら死ねるぞ」と脅すなどした疑い。
地検によると、向井被告は起訴事実の多くの部分について「記憶にない」と供述しているという。地検は、向井被告は同被告の処遇に不満を抱いていた少年が別の少年と、自身の悪口を言っていたことを知って激怒。教官数人の前で犯行に及んだとみている。
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