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【政治】

「選挙区は自民へ、比例どこでも…」一部陣営が訴え 公明は憤り

2009年8月26日 12時24分

 終盤を迎えた衆院選で、岐阜県の一部の自民党陣営が「比例は民主でもどこでもいいので、小選挙区だけは自民に」と訴え始めた。接戦が伝わる中、なりふり構わぬ生き残り作戦だが、これまで「比例は公明、小選挙区は自民」を合言葉に協力してきた公明党はカンカン。連携解消も辞さない構えだ。

 同県多治見市で23日夜にあった自民前職、古屋圭司さん(岐阜5区)の個人演説会。地元県議は「民主候補は比例で絶対に受かる。こっちは無理」と厳しい情勢を説明し、「比例は民主でもいいから、小選挙区は古屋に」と呼び掛けた。

 岐阜2区の自民前職、棚橋泰文さんの選対幹部も個人演説会で「比例はどこでもいいが、小選挙区は棚橋に」。陣営の方針として小選挙区の一点集中を決めており、地元市議は「もう『比例は公明』なんて言ってる余裕はない」と漏らす。

 連立を組む自公は岐阜県で、比例重視の公明が小選挙区で自民候補を支援する代わりに、比例選では自民が公明の集票に協力してきた。今回も、公明は県内の5小選挙区の自民候補全員を推薦している。

 連携を軽視するかのような動きに、公明県本部の幹部は「公明の協力を当然と考えてもらっては困る。いざとなれば、うちは(自民への協力を)ストップするだけだ」と憤りを隠さない。

 公明は県内の5選挙区に各2万−3万票とされる堅い組織票を持ち、その動向は勝敗に大きく影響する。幹部は「候補者自ら『比例は公明』と言ってもらわないと、話にならない」と自民陣営へのけん制を強めている。

(中日新聞)

 

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