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道立紋別病院の移管、道の回答に、市長も議員も怒り心頭
(8月26日付け)
道立紋別病院を紋別市など西紋5市町村に来年4月から移管しようとする問題で、西紋側が道に要望した移管条件に対する道の回答内容が25日、紋別市議会の道立紋別病院に関する特別委員会(柴田央委員長)に報告された。道による赤字補填は、西紋側が求めていた「移管後10年間にわたり全額」ではなく「8年間にわたり一部」とするなど、西紋側の要望していた条件を大幅に下回る内容だった。これを受け西紋5市町村の首長は道に対して再検討を求めることも報告された。市議会特別委の委員からは「我々は道に馬鹿にされているのか」「怒り心頭の内容だ」など驚きと憤怒の声が一斉にあがった。
鈴木敏弘委員は「あまりにも誠意のない回答。ムシロ旗を立ててでも道に乗りこむ気概がないとダメだ」と主張。宮川正己委員は「そもそも道立紋別を2次医療機関として再生させることを目的にしていたはず。160床から100床に縮小されているが、これは2次医療といえるのか」と質問した。
市側も「大変難しい問題だが、我々が現場の先生に聞いた範囲では100床の規模(とそれに見合う医師数)では2次医療・2次救急は難しいと聞いている」と答えた。
野村淳一委員は「ということは道は遠紋圏のなかでは遠軽厚生病院が完全な2次医療という考えか。紋別は1次医療に毛が生えた程度だけのものだとしか見えない。不愉快だ」と怒りを表した。
市側も「我々も2次医療・2次救急が保たれないなら、地域自ら(病院経営を)やる必要はないと考えている。2次の確保が絶対条件として今後も道と交渉する」と決意をにじませた。
宮川良一市長も発言し「私も非常に残念。道は地域医療をどう考えているのか。100床という規模は全くナンセンス」と語気を強め、今後も強い態度で道と交渉する姿勢を見せた。
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