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番外編:おっぱいと八ッ場(やんば)ダム

2009 年 8 月 16 日 タカハシ Comments off

しかし、なんでテレビの選挙関連ニュースは、最後にその選挙区で立候補を予定している人を紹介するんでしょう?

選挙区のニュースであれば、多少はその必要性も感じるが、「田中真紀子氏、民主党入党」のニュースで、最後に「選挙区で立候補を予定している人」を表示する意味はどこにあるのか?
公示日に立候補の手続きを終えるまでは、あくまでも「予定」であり、実質的には「いない」も同然なのだ。

たとえば、私が勝手に政党を作り、東京一区から出馬を予定するとする。その場合は「与謝野対海江田」といったニュースの最後に、私の写真を流すのか。

一応、テレビ局にはそれなりの基準が存在するのだろうが、公示日前に「公平でござい」というポーズだけのために、いちいち既存政党はともかく、 毎回幸福実現党の宣伝をしてあげる必要は無いのではないか。

あれを見るたびにイヤーな気分になるのは、私だけかなあ。

・・・
14日の夜は、卒業以来33年ぶりの中学校の同級会だった。

正確には、間に一度同級会をやっているが、誰もその時期を覚えていないようなものだったので、33年ぶりと言っても良いかもしれない。

私は夏休みも無いので直前まで悩んだが、 少し無理してでも出るべきだと思い、金曜日の夕方の新幹線に飛び乗り、そのまま同級会に出席して実家に泊まり、翌日の昼に帰京した。

やっぱり行って良かった。

今年は、5月に高校のサークル(混声合唱)の同期会を卒業以来初めて行ったし、昔の仲間と会う機会が続く。それだけ歳とったということかな。

高校の同期会の時もそうだったけど、行くまではものすごく緊張する。
特に、私は記憶力が良くないので、中学や高校のことはあまり覚えていない。

しかし、思い切って行ってみると、いきなり時がその当時に戻る。

卒業文集表紙

卒業文集表紙

今回の同級会でも、私が表紙を書いたクラスの卒業文集をK君が持ってきて、それをみんなで笑いながらまわしていったり、近況報告をしているのに、「そういえば、おまえ中学校の時はああだったよなあ」と無理矢理その当時に引き戻したり、あっという間に4時間が過ぎてしまった。

パッとしなかった女子が、今や3人の孫がいて(これはショック!)、人材派遣業をやっているとか、結構独身が多いとか、意外な発見もあった。

そんな中、2次会で話をしていたとき、私の向かいに座ったYRさんを見て、一つのことを思い出した。

確か中学3年の時、私は教室の後ろの入り口から入ろうとしたら、何かにつまずいて、 前につんのめってしまった。その時倒れないように、とっさに手を出して捕まったのが、YRさんのおっぱいだったのだ。

まさに鷲づかみ。

突然の出来事で、その後のことはあまり覚えていないのだけれど、何事もないような顔をして席に戻ったような記憶があった。

あの時の手の感触は、今でも思い出せるくらい強烈で、男子であればわかってもらえるのではないかと思う。

そのことをふと思い出したので、YRさんに向かって、

「あのさあ、俺、中学校の時、Yの胸を掴んじゃったことあったけど、覚えてる?」と聞いたら、彼女は

「そうそう。覚えているわよ!でもなんだかわけがわからなくて、突然だったし、痛くて声も出なかったのよ」と言った。

隣では、女子のKIや男子のBKが腹を抱えて笑っている。
私は、「あれは、つんのめっちゃって、しょうがなかったんだよ。ごめん!」と33年ぶりに彼女に謝った。

でも、また書くけど、今でもあの時の手の感触を思い出す。

女子のみなさん、私は変態ではありません!普通の中学生ならそんなもんです。たぶん。

・・・
ということを、翌朝二日酔いの中でボーッとテレビを見ながら思い出していた。その番組では、各党の幹事長や政調会長クラスの議員による政策の議論を放送していた。

内容が公共事業のあり方になり、「八ッ場(やんば)ダム」の話になった。私は、このダムについていろいろ話を聞いていて、「こんなものはいらない」と思っているが、番組では、ダムのために立ち退いた人の話や、推進する立場の人の話も当然のように報じていた。

その中で、自民党の細田幹事長が、自信に満ちた表情で「兵庫や大分での災害のようなものが起こらないためにも、治水対策は必要なんです」と言っていた。

アホか。

八ッ場ダムは、昭和27年に発表されてから今まで、とにかく造ることを目的に進められてきた事業で、その後の水需要の変化も考慮されず、今では「ムダな公共事業」の象徴のようにもなっている。

「多目的ダム」というのは一見聞こえが良いが、要は治水でも利水でも、都合の良い方をその都度建設の理由に使う、ということであり、今の首都圏のように、当時の見通しよりも水需要が減ってきたら、主な目的を「治水」にするということだ。

細田幹事長は、先日の大雨の災害を持ち出してきたが、八ッ場ダムで本当にそのような災害を防ぐことが出来るのか。それ以前に、計画から完成までに大雨による洪水が起きる可能性をどう見ているのか。

本当に災害のことを考えているのであれば、完成するまでに大雨があっても災害を最小限で抑えるために、危険地域を決めて、そこには住宅の建設許可を出さないとか、吾妻川流域の防災対策をしっかり立てるとか、いろいろやることはあるだろう。それをやった上での発言なのか。

さらに言うと、ダム完成後も堆積土砂の浚渫作業が必要になり、多額の費用が必要となる。建設コストだけでなく、ランニングコストも考慮に入れなければならない。

他のダムの例を見ても、利水目的と言いながら、貯めた水を使うことなく、貯まった土砂によって、治水の価値も無くなってしまったものはいくつもある。

造るだけ造って、それが事業として失敗であった場合、いったい誰が責任を取るのか。

これは民主党政権になっても同じこと。政治家だけではなく、推進した公務員の名前もすべて刻んでおくべきだ。

道路建設も同じで、車の通行数を予測した担当者の名前と、建設を決めた首長と賛成した議員の名前を全部記録しておき、定期的に見直しを行っていくことは絶対必要だ。

造るだけ造っておいて、あとは野となれ山となれ。多額の保守管理費用が長期にわたって自治体にのしかかるような公共事業は、もういい加減に止めなくてはならない。

あのおっぱいの感触のように、5年経っても、10年経っても、建設時のナマの記録が呼び出される。そういうことを細田幹事長は言うべきであり、それこそが「責任力」というものだと思う。

「責任力」とは、自分がやってきたことに対して、最後まで「責任」を持つことを言うのだ・・・きっと。

8.13木 会場の盛り上がりの割には、世間的に無視されてしまった民主党のイベント

2009 年 8 月 14 日 タカハシ コメント 3 件

民主党のイベント「『若者・ブロガー×民主党』ネット公開座談会」は、結構盛況だった。

予定されていた1時間はあっという間で、質問も途切れることはなかったし、割と幅広い内容のものになった。

最初に八ッ場ダムの質問が出てきたときはどうなることかと思った。しかし、若者に関する政策について十分とは言えないものの、限られた時間の中では良く取り上げられたのではないだろうか。

終わった後、質問できなかった数人は不満を口にしていたようだけど、概ね来場者は満足していたようにも見えた。

しかし、やはりいくつか首をかしげてしまうことがあった。

ひとつは、昨日も書いたけど「ブロガー」が不在だったことだ。

イベントのようす

イベントのようす

私のようにブログを運営している人はいただろうから、厳密に言って「ブロガーがいなかった」ということにはならないけど、広告代理店が持ってきた企画では、明らかに数年前の「アルファ・ブロガー」を意識していたはず。

しかし、その企画を立てた某代理店は「ブロガー」を集めなかった。こんな企画でお金がもらえるのであれば楽チン!

私が提案したのは、前回も書いた「若者」をメインにすること。

これであれば、若者向けの政策に絞って民主党は説明できるし、会場に来た若者は自分たちのことを質問できる。

この案に賛同してくれたS氏ががんばってくれたおかげで、実質2日程度でかなり集めることができた。彼の働きが無ければ悲惨なことになっていたはずだ。しかし企画のタイトルから「ブロガー」は外せなかった。

せっかく、ターゲットを絞った新しいタイプの懇談会を行うことができたのに、「ブロガー」を入れたために焦点がぼやけてしまったと私には見える。

それでも、数人の「若者」が、いろんな問題に関する質問をしたので、客観的に見ればイベントとしてはそれほど悪くなかったようにも感じられた。

もう一つはマスコミ。

10台以上のカメラが入り、かなりの数の記者が取材していたにも関わらず、23時台のニュース番組ではわたしが見た限り一つも取り扱わなかった。

相変わらず酒井法子のニュースは流すくせに、このようなイベントのニュースは無かったことになる。明日のスパモニとか特ダネではやるかな?

新聞サイトを見ると、かろうじて

衆院選:「4年間は解散せず」民主・岡田氏が明言(毎日jp)

「4年間解散しない」=民主幹事長(時事ドットコム)

高速道路無料化「首都高・阪神除く」 民主幹事長が表明(NIKKEI NET)

参加者が見たら、「えー、そこかよ」というような内容。
こういうところからマスコミ不信につながっていくんですね。

面白いのはそれぞれのイベントの説明で、

東京都内であった若者対象のインターネット公開討論会(毎日jp)

都内で開かれた若者らとの座談会(時事ドットコム)

都内で開いたインターネットのブログなどを活用する若者との座談会(NIKKEI NET)

日経は論外ですね。ブログ“など”って何?「インターネットのブログ」という表現も変。

一番的確なのは毎日でしょうか。

こうやって見てくると、マスコミは、イベントの内容よりも幹事長の発言にしか興味を持っていなかったことが良くわかる。

Yahoo!のサイトも、動画は生で流しただけでアーカイブ化されていないし、その時間にテレビのようにパソコンの前にいた人でないと、見ることができなかったことになる。

これでは、民主党本部か別会場でイベントを行い、自前で配信してアーカイブを党の公式サイトかYouTube上に置いた方がずーっと効果的だったろう。

これでわかったことは、Yahoo!の「PR企画」は今の時点では使えないということと、安易に広告代理店の企画に乗ると失敗するということだったと思う。

郵政選挙の時、自民党は選挙前のベストタイミングでブロガー(実はメルマガ配信者がメイン)懇談会を開き、民主党は終わってからブロガー懇談会を開いたが、あの時の民主党ブロガー懇談会の方が中身は濃かった。

民主党のブロガー懇談会では、私の横にいた人が現役のオウム信者だったことが発覚して、一部では大騒ぎになったけど、あの時の質疑の方が有意義だったし、自民党のブロガー懇談会の方が、企画の趣旨をきちんと報道してもらえた。

いったいいくらかかったのか。予算のムダを省く前に、こういったところのムダを省く必要もあるのではないか。

まあ、いいんです。
これを良い教訓にすれば。
でも、のんびりしていると選挙が終わっちゃう :sad:

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8.12水 「ブロガー」と言われて思いつく人物名を共有できるか

2009 年 8 月 13 日 タカハシ Comments off

少し本文のフォントサイズを大きくしました。

今日は書いているうちに寝ないようにしないと。

やっぱりいろいろあるけど、昨日に関連した話題から。

日本は「老人政党」ばかり 若者目線によるマニフェスト発表(J-CASTニュース)

20代と30代の政治家や研究者、官僚などでつくる「ワカモノ・マニフェスト策定委員会」は2009年8月11日、若者と高齢者の「世代間格差」を克服するための政策をまとめた「ワカモノ・マニフェスト」を発表した。労働・雇用や財政・社会保障など4つの分野について、若者の目線による政策を提言した。

ここの公式サイトは、私が作っています。でも、まだ作りかけ。

ベースになっているのはWordpress。BNJと同じテンプレートを採用し、それをカスタマイズしました。

彼らと話していると、いくら話していても尽きない。よく、市民活動の飲み会なんかは傷の舐めあいみたいなものもあるけど、そんなものとは全然違う。夢を語りながら、自分の力で少しずつ前進させていくひたむきな姿には、感動すら覚える。

このタイミングなので、瞬時に要求に応えることは難しい。でも少しでも役に立てれば幸いだ。

・・・

党首討論を見ていると、「自民党はなかなか考えているな」と思う。
たぶん、しっかりと民主党叩きの戦略を練るスタッフがいるんでしょうね。

日本の未来が、危ない。(自民党)

民主党も一部の選挙ではそうだったけど、アメリカの選挙戦略を参考にするとこうなる。

最近の麻生さんの演説は、都議選で「ナマの麻生のツラァ見たことのある人。ぶえへへへへ」と下品に挨拶していたのとは対照的だ。都議選で惨敗してから、慌てて戦略スタッフがしきりだしたかもしれない。今は、ルビ付きの原稿を棒読みしている感じだ。

2005年の時も、それまで自民党は決して有利な選挙をやってきたわけではなく、世間の印象もどんどん下がっていく中で、世耕さんが登場した。
今回もそれに近そうだ。

そうなると、無責任政党の総裁が「責任力」と言うたびに票を減らしているとしても、民主党にとってあと約半月は長いかもしれない。

当然、「ゆるむ」ことは気をつけているだろうけど、「ゆるみ」というのは現場だけに限らない。指揮系統が緩むと一気に支持が下がるから、十分注意が必要だ。

たとえば、明日のイベント。

いずれわかることだから書くけど、いわゆる「アルファ・ブロガー」はいない。
そもそも2005年の時とは異なり、「オピニオン・リーダー」となるような「ブロガー」はほとんどいなくなった。当時からの有名人はいるものの、その人たちが世論を引っ張っていくわけではない。

郵政選挙の時も、自民党が考えたのは「ブロガー」そのものから意見を聞くことではなく、「多くの人が目にするメルマガやブログの運営者を呼んで話を聞く姿勢を見せる」ことだった

そしてそれは見事に当たった。

民主党が今回やるべきことは、「若者の意見を聞く姿勢を見せるとともに、その意見を政権運営に反映させること」だ。

しかし、広告代理店から最初に出てきた案は「ブロガー懇談会」だったらしい。そしてその案に乗ってしまった。

私が知っていることは、事実とは若干異なるかもしれない。しかし、民主党が『ブロガー懇談会』や『若者・ブロガー×民主党』というタイトルに違和感を感じないとしたら、少し不安を感じてしまうのだ。

あとはイベントが終わってから。