警視庁は24日、東京都・南青山の自宅マンションで覚せい剤を使用したとして、覚せい剤取締法違反の疑いで女優酒井法子容疑者(38)=同法違反(所持)容疑で逮捕=を追送検した。酒井容疑者はこれまで覚せい剤使用の時期や場所についてあいまいな供述をしてきたが、「思い出しました」と、詳細な内容を話し始めているという。一方、夫の高相祐一容疑者(41)=同法違反(所持、使用)で起訴=が、覚せい剤にのめり込む酒井容疑者に「やりすぎるなよ」と忠告していたことも明らかになった。
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警視庁によると、酒井容疑者は8日の逮捕後、尿鑑定では覚せい剤反応が出なかったが、「昨年夏より前から覚せい剤を使っていた」と使用を認めた。毛髪鑑定では覚せい剤成分が検出され、使用の疑いが強くなっていた。自宅マンションから見つかった覚せい剤0・008グラムは使用した残りとみられ、吸引具の付着物と酒井容疑者のDNAの型が一致している。
酒井容疑者の覚せい剤使用について、夫の高相容疑者はこれまでの調べに「4、5年前から妻と一緒に使った」と話していたが、新たに酒井容疑者に対して「たくさん、やりすぎるなよ、と注意した」と供述したことも判明。酒井容疑者が使う覚せい剤は、パイプに入れて高相容疑者が渡していたという。
逮捕後に“完オチ”した高相容疑者の供述内容が伝えられると、酒井容疑者は「そんなことない。知らない」とこれまでは否定。ところが、日本テレビによると、やっと酒井容疑者は観念したのか「思い出しました」と口を開き始めたという。自宅での使用や大まかな使用時期を認めたことで、追送検が可能になったとみられる。
警視庁は24日、千葉県勝浦市の別荘でも覚せい剤0・097グラムを所持していたとして、高相容疑者を覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで送検。別荘の吸引具に付着していたDNA型は高相容疑者のものと一致したことも判明した。押収された覚せい剤は約3回分の使用量。夫婦は、別荘でも先月末から今月2日まで一緒だったとされ、警視庁は共同所持容疑も視野に、覚せい剤の使用実態をさらに追及する。