殺人:各務原市元部長が死亡 「計画実行」長男が電話

2009年8月25日 22時42分

 25日午後5時20分ごろ、岐阜県各務原市蘇原野口町2、元各務原市水道部長、飯沼一義さん(63)宅で、飯沼さんの長男(34)の知人男性(34)から「父親の殺害をほのめかす留守番電話が入っていた」との通報を受けて駆けつけた県警各務原署員が、1階廊下で頭を殴られて死亡している飯沼さんを発見した。岐阜県警は殺人事件として同署に捜査本部を設置し、長男の行方を捜している。

 捜査本部によると、飯沼さんは2階建ての自宅の1階廊下でうつぶせに倒れ、頭部に鈍器で十数カ所殴られた跡があった。死後1日以上とみられる。

 25日午後1時ごろ、知人男性が携帯電話の留守番電話に「かねての計画を実行した。実行は月曜日」と録音されているのに気付いた。長男は以前から男性に「父親を殺したい」と話していたという。電話は公衆電話からかけられていた。長男は愛知県内でアルバイトをして暮らしている。飯沼さんは、この家で独り暮らし。妻は隣り合う別の建物で暮らしており、事件には気付かなかったという。近所の人によると、長男は名古屋大学出身。

 各務原市によると、飯沼さんは65年に各務原市に入庁。市民生活部長、消防長などを歴任し、04年から水道部長を務め、06年3月に退職した。現役時代を知る市職員によると、飯沼さんは仕事熱心で、部署が変わっても以前の部下に「元気か」と気さくに声をかけるなど、人当たりもよかったという。【三上剛輝、石山絵歩、宮田正和】

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