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柔道整復師ら2人逮捕 療養費2億円詐欺容疑 大阪地検

8月25日15時34分配信 産経新聞

 医師の診療報酬にあたる療養費の立て替え払い契約を悪用し、信販会社から約2億円をだまし取ったとして、大阪地検特捜部は25日、詐欺の疑いで、療養費請求代行団体「日本柔整保険機構」(大阪市)の元会長で柔道整復師の辻竹康(62)=兵庫県加東市平木=と元経理責任者で会社役員、川西奈津代(39)=大阪市住之江区北加賀屋=の両容疑者を逮捕した。特捜部によると、2人は容疑を認めているという。

 逮捕容疑は、整骨院の療養費の請求書(レセプト)を担保に療養費を立て替え払いする債権買い取り(ファクタリング)契約を結ぶ大手信販会社「クオーク」(現セディナ)に水増し請求することを計画。平成16年7月、同機構に加盟している整骨院のレセプトに非加盟の整骨院のレセプトを加えたデータを提出し、計約2億1600万円をだまし取ったとされる。 

 捜査関係者によると、辻容疑者らは15年8月〜17年1月、逮捕容疑を含め少なくとも計約21億円をクオークからだまし取ったとみられる。一部を立て替え払いさせられた連帯保証人の医療機器販売会社が告発していたという。

 療養費は通常、整骨院が、健康保険組合などの保険者に請求してから受け取るまでに3カ月以上かかるが、ファクタリング契約を結めば整骨院側は手数料5%を差し引かれるものの、20日後に現金を受け取ることができる。

 関係者によると、この「療養費短期払いシステム」は辻容疑者が考案。機構の宣伝パンフレットに「業界初の試み」と紹介して加盟者を集め、最盛期には約250の整骨院が加盟していたという。

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最終更新:8月25日16時14分

産経新聞

 

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