＜柔道整復師＞団体代表ら詐欺容疑で逮捕　被害２１億円か

　柔道整復師の療養費立て替え払いを巡る詐欺事件で、大阪地検特捜部は２５日、柔道整復師団体「日本柔整鍼灸（しんきゅう）マッサージ師協同組合」（旧日本柔整保険機構、大阪市、民事再生手続き中）代表、辻竹康容疑者（６２）と同機構の元経理担当で、整骨院経営会社「福寿メディカル」（同市、解散）元社長、川西奈津代容疑者（３９）を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者によると、信販会社の被害総額は計約２１億円に上るという。

　特捜部によると、２人は共謀し、０４年７月、福寿メディカル経営の整骨院の療養実績に、非加盟の整骨院の療養実績を不正に加えて信販会社に水増し申告し、療養費の先払い金約２億１６００万円を詐取したとされる。２人は容疑を認めているという。

　組合は、加盟する整骨院から買い取った療養費請求権を担保に、信販会社から療養費の先払いを受ける「債権買い取り（ファクタリング）契約」を結んでいた。

　関係者によると、組合は無認可にもかかわらず、辻容疑者は「厚生労働省認可」を名乗って、加盟する整骨院を募集。契約書にも、認可団体と印字して公共性をアピールしていたという。【林田七恵、久保聡】

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