民主党の鳩山由紀夫代表は11日、党本部で海外メディアと会見した。衆院選後、首相に就任した場合の靖国神社参拝について「私自身は参るつもりはない」と明言、「閣僚にも自粛をいただきたい」と述べ、内閣全体で参拝を控える考えを明らかにした。【佐藤丈一】
会見はアジアや欧米のテレビ、新聞、通信社など約40社、約100人を対象に約1時間行った。鳩山氏は歴史認識に関し、戦前の植民地支配と侵略を謝罪する「村山談話」について、さきがけ代表幹事当時に作られたとし「政権を取ったら当然尊重したい」と表明。インド洋での海上自衛隊による給油活動は来年1月に撤退させる考えを改めて示すと同時に、アフガニスタンへの人道復興支援を今以上に行うことに前向きな考えを示した。
一方、衆院選マニフェスト(政権公約)で「改定を提起する」とした日米地位協定について「オバマ大統領との信頼関係を構築した上で包括的なレビューを行い、交渉に臨めるかを十分検討したい」と述べるにとどめた。9日に表明した非核三原則の法制化検討については「検討したいが、法制化に本当になじむのかどうか」と再び慎重姿勢に戻した。
毎日新聞 2009年8月12日 東京朝刊