記事入力 : 2009/08/25 17:20:47
【コラム】羅老号に見る韓国の宇宙開発の現状(上)
今月19日、予定時刻の7分56秒前に打ち上げが中止された、韓国初の宇宙ロケット「羅老号(KSLV1)」が、25日午後5時に再び打ち上げに挑戦。韓国の科学者たちの努力の結晶である羅老号が、今度こそは宇宙へ飛び立ってくれることを願ってやまない。だが一方で、打ち上げが中止されてからの1週間を振り返ると、苦々しく心細い思いを抱かざるを得ない。華々しく飾られた羅老号の打ち上げの場で、主役は韓国ではなく、あくまでロシアであるという事実を再確認したからだ。韓国政府は「1段ロケットの高圧タンクの圧力を測定するソフトウエアに異常が見つかった」と説明したが、それはわれわれが直接確認したわけではない。われわれは、問題が発生したロケットの内部をのぞくことも、計測・制御に関するソフトウエアを見ることもできなかった。打ち上げの日程を決める権限もまた、韓国にはなかった。ロシア側と協議をしたとはいうが、韓国はただロシア側が決めたことに従うだけだ。このように、韓国がただロシアの言いなりになっているのは、ロケットの中核技術といえる推進装置について、ロシアの技術に依存しているためだ。羅老号はロシアが製造し引き渡した1段ロケット(低温液体燃料ロケット)の上に、韓国が製造した2段ロケット(補助ロケット)と人工衛星を搭載して打ち上げる。主動力源であるロシア製の1段ロケットが故障すれば、羅老号はエンジンが故障した自動車、タイヤの空気が抜けた自転車と同じ状態になる。
イ・ジュン論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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