【国際】海賊退治し漁師が「凱旋」 エジプト、8人連行2009年8月24日 夕刊 【カイロ=内田康】ソマリア沖で海賊に襲われて人質になりながら、戦闘の末に船を奪い返したエジプトの漁師34人が23日、海賊8人を連れてエジプトに帰国した。東部スエズの港に2隻の漁船が帰還すると、駆けつけた地元知事や家族らが「凱旋(がいせん)」を祝った。 地元紙によると、エジプト漁船2隻は4月に海賊に襲われた。船主がソマリアに飛び、武装した地元住民に協力を要請。今月中旬、武装住民が海上の漁船に乗り込み、人質になっていた漁師たちと一緒に海賊を制圧した。ロイター通信によると制圧後、少なくとも海賊7人の遺体が付近の海で見つかった。 海賊を連行したのは「仕返し」のため。漁船がエジプト領海に入った後、海賊の身柄はエジプト治安当局に引き渡され、港で待ち受けた報道陣の前には姿を見せなかった。 地元メディアによると、海賊側は「人質は丁重に扱ってきたが、エジプト人については今後、扱いを変える」と怒っているという。
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