アニメやマンガなどを展示する施設として09年度補正予算に建設費117億円が盛り込まれた「国立メディア芸術総合センター(仮称)」の基本計画案について、各分野の代表者らでつくる設立準備委員会は21日、大筋で合意した。センターを巡っては、民主党の鳩山由紀夫代表が「国営マンガ喫茶」と批判し、仮に政権を獲得すれば予算を執行停止する考えを示しているが、計画案は「メディア芸術を日本の優れた文化として国内外に発信する拠点が不可欠」と強調した。
計画案によると、センターには▽展示室やアニメなどの上映ホール▽ショップなど交流スペース▽創作のための工房▽作品収蔵庫--などを設ける。建物は新設に限定せず、既存の施設の改修なども含めて柔軟に対応することとした。
場所については当初案で好適地としていた東京・お台場は記載せず「人が集まり活気のある場所」とするにとどめた。
文化庁は近く基本計画を公表し、公募による設計者の選定などに移りたい考え。座長の浜野保樹東京大大学院教授は「努力して最善の計画を作ったが、国費の使い方は国民の代表である政治家が決めること。国民が必要ないと言うのなら甘んじて受け入れる」と話した。【加藤隆寛】
毎日新聞 2009年8月21日 21時10分
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