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地籍公簿未登録の島々、今になって登録する理由(下)

 しかし、泗水島の事例に見られるように、当時の測量技術は劣悪なものだった。そのため、規模が小さく経済的価値がなかった島々は、地籍公簿に登録されないことが多かった。これらの島々は存在しているものの登録されていない「未知の島」で、その大部分は無人島だ。

 なぜ今、この島々が再び注目されているのか。国土海洋部地籍企画課のシン・サンホ主務官は、「観光やレジャー産業が発達する中で、自然の景観が優れた未登録の島々に対する関心が高まった。そのため、土地所有権紛争や島の乱開発も懸念されている」と語った。

 現在、全国に未登録の島嶼(とうしょ)はいくつあるのか。2007年の海洋水産部沿岸管理システムによると、その数は全部で1419。このうち最も未登録島嶼が多い自治体は全羅南道(399)で、全体の28.1%を占めている。以下、京畿道(283)、慶尚南道(278)、忠清南道(261)の順だった。

 しかし面積でいえば、1799万7041平方メートルで全体の54.6%を占める慶尚南道が1位だ。その次は全羅南道(619万2023平方メートル)、京畿道(509万9584平方メートル)、忠清南道(316万9910平方メートル)の順で続く。これらの島々をすべて合わせた面積は3296万2182平方メートルで、ソウル汝矣島の面積(約840万平方メートル)の4倍近くにもなる。

 これらの島々は2011年までに韓国の国家領土として登録され、面積1平方メートル以上の島や、位置が不正確なまま登録された島の正確な座標が再度算出される。これらの島々は無主不動産で、国有財産法第8条によって国有財産となる。6カ月以上の期間を定め、正当な権利者やそのほか利害関係者が異議を唱えることができる期間を経て、所有者を登録する手続きを行うことになる。「花咲ける捨てられた島」(金薫〈キム・フン〉著『刀の歌』より)がようやく、その存在を認められるようになるというわけだ。

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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