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多田悦子「不細工な試合」ヒヤヒヤも初防衛成功

1R、多田(左)の右フックがゴーキャットジムの顔面にヒット

◆ WBA世界女子ミニマム級タイトルマッチ10回戦 ◆

 王者・多田悦子が挑戦者ヤニ・ゴーキャットジムを10回判定で退け、初防衛に成功した。4点、2点、2点の小差3−0だった。

 「不細工な試合でした」。1メートル52と身長が10センチ低い挑戦者の突進に手を焼いた。王者らしく迎え撃とうと受けに回り、ポイントを失った。

 中盤から足を使った。左ストレート、右フックを打ち抜いて立て直した。挑戦者が連発したクリンチ中、ゴング後の加撃に憤って動きがほぐれたのは皮肉だった。

 「こんなに顔が腫れたのは初めて。芸術のボクシングに近づきたいがまだまだです」。解説で来場した旧知の世界王者・長谷川穂積にリングからわびた。「もう少しボクシングを覚えた方がいい」。長谷川も辛口採点で奮起を促した。

 次戦でWBC女子世界ライトフライ級王者・富樫直美(34=ワタナベ)と対戦予定。12月6日、大阪・ATCホールが舞台だ。「頭を真っ白にしたい」。女番長が苦戦を糧に出直しを図る。

◆ WBA世界ミニマム級タイトルマッチ ◆
(8月23日、大阪よみうり文化ホール)
王者
多田悦子
(27・フチュール)
判 定 PABP女子同級王者
ヤニ・ゴーキャットジム
(20・タイ)

[ 2009年8月24日付 ]

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