2009年06月04日

Tactical Pen



ハイ!あふりかです。
どえりゃーこと、
仰せつかったなもしぃw

さて、皆さん、お手元に御座います
ストライクアンドタクティカルマガジン
2009/7月号
の20ページを御開きください。
なに?お持ちでない・・↑に御座いますw
あっ、そこのアナタ!
乙夜チャンの生写真が落ちましたよw

えー、若干間を取っておりますが
今宵のあふりか、少々手に汗握って・・
キーボードを叩けないっちゅーのw
更新しております。

先のブログでも予告致しましたが
SAT誌に掲載されました、
「Tactical Pen KUNAI(クナイ)」
あふりか是非にとお願いいたしまして
パラベラムにて取り扱い決定で御座います。

現在までお電話やメールにて多数のお問い合わせを
頂いており、あふりかが拝見いたしましたプロトや
パイロット版の感想をお伝えさせていただいております。

そーしましたところ、イチローさん
(あふりか、未だに「イチローさん」などとお呼びする事が
恐れ多いんですけど)
より、
SAT誌「Tactical Pen」記事の生原稿を
お預かりいたしました。お許しを頂きましたので
ここに謹んで掲載をさせていただきます。

尚、本原稿はSAT誌掲載前の
「無修正版」
となります。

敢えて無修正版を掲載いたしますのは
新たに開発をされました「クナイ」が
イチローさんとトモ長谷川さんの如何なる思いが
込められた製品であるのかを広くファンの皆様に
ご理解頂きたいとの想いからで御座います。

それでは、ごゆっくりご覧下さい。

「SATマガジン2009/7月号のイチローさんの記事より」  

TACTICAL PEN

by Ichiro Nagata






★クナイはボロ屋から★

 “おい、トモ、今からボールペンを作ろうや。
 そのペンの名前はクナイだ。それを使ってドアを破り、
 必要なら壁の向こうに出られるような穴をも掘れるくらいに
 頑丈な忍者の道具を作るのだ・・・”

と、日本に着いたばかりのワシは言った。

 “あ、はい、ではこちらへ・・・”

と、トモはプロスペック ディザイン社の試作棟に
案内してくれた。PDの工場といえばナカナカ
洗練された三角形の白いビルディングを想像して、
などはしていなかったが、そこはブリキ屋根で
ハッキシいってアバラ家だった。

早朝の冷たい風がスキマから吹き込んで
寒々しかった。暖房もなくストーヴもなく暗がりに
寂しく光る裸電球が工作機械を照らし、それがいっそう
寒さをつのらせていた。もとは資材置き場だったので
水道もない。電気があるのが奇跡だった。

 “うむうむ、これでよか、優れた物は
 ゼイタクな工場からではなく、熱い意志から
 生まれるものだ、このボロさはワシの理想とする
 環境だわい・・・”

そんなことを考えながらワシは
粗末きわまりない工場を見回していた。

 太めのプラスティック棒をトモが旋盤にかけて
スイッチを入れる。その機械を旋盤などと呼んでは
アカイケ工作名人から「ふとどきセンバン」
と言われてしまうような中古の安物で、
もちろんコンピュータにつなぐなどのシカケなどには
縁遠い前世紀初頭のシロモノだ。
それでも電気が流れると力強く動いた。
 
 トモは、ワシのつたない手書きのスケッチを
横に見やりながら削り始めた。丸棒に刃が当たると、
みるみるうちに有機的な形状へとその姿を変えてゆく。
 
 無から有への変化の始まりだった。
 それは魅力的で感動を誘う光景だ。

 モノ作りに魅せられて模型作りに熱中した
少年時代があり、それが写真と拳銃に凝る
というふうに発展した流れはワシもトモも同じだった。
そして今、このみすぼらしい作業場で二人して
タクティカル ペンのプロトタイプを製作しようとしている。
 
 工場は寒かったが、ワシは心を熱くしていたので
気にならず、たっぷりと豊かなゼイ肉に身体を
覆われたトモは、ことさらに熱くなっていた。





★タクティカル ペン★

 ここ数年、ワシはタクティカル ペンに興味を感じて
コレクションをしていた。しかし、すごく気に入る
というモノはなく、自分なりに構想を練っていた。
そういうところにシュアファイヤ社からも発売され、
これはさすがにスティーヴ ライアンのディザインだと
納得できた。
 
 そんなとき、ふとしたことからワシに
タクティカル ペンのディザイン&製作の依頼がきたのだ。
これは楽しい挑戦なので気を入れようと決めた。
 
 で、いろいろと考えたよ。

 こういったモノは、中国で作るに限る。
それがダメなら台湾か韓国だ。なぜか?
製造原価が安いからだ。そのうえ日本製と
同等な質が期待できる。とくに台湾には
素晴らしい工場があって魅力的だ。

 だが、ワシは日本で作りたかった。
中国の三倍以上という金額になることは解っていても、
日本製にこだわりたかった。ギョーザやウナギとは
違うんだから中国製でよいことも解っていた。
が、我がヤマトの国で作って誇らしげに販売したい
という小さなロマンを実現したかった。
そして外国の依頼主は、それがよいと言ってくれた。
 
また、安い包丁のように大量に売り出して
狂気な犯罪予備軍に買われて悪用されることを
考えるとチープ(安っちい)なものは作れないと考えた。

もともと、ワシは職人の念を感じられるような高級感の
あるナイフや銃が好みだし、それらは高価であるがゆえに
犯罪に使われる可能性が少ないという傾向はアメリカも
日本も同じだ。
 
 “さすがイチロー、なっとくなり!”

と、高級志向なファンが満足してくれ、彼らが堂々と
ポケットに差して歩いてくれるような品格の高いペンを
作りたいと想った。
 
 トモが削り出したプロトにはペンの芯も差し込み、
かなり長いモノだったが一見すると普通のペンに見えた。
それを胸ポケットに差してワシは歩いた。
 
 最初にそれを見せた相手は岩国のマリーンだった。
そこで、ちょっとばかりデモを見てもらったら反応があった。
 
 “いつ買えるんだ? どこで買えるんだ?”

と質問された。
 
 100ダラ以上はするが、
それでも買う気があるのかと聞くと、
もちろんだと言ってくれた。
どうやら、ここが最初のお客さんらしい。

★ロマンで作る★

 その手作りプロトを仲良しの工業ディザイナーに渡して
設計を頼み、それを製作できるファクトリーをトモが
探し当てた。実はここから様々な「産みの苦しみ」に
悩まされることになる。血圧が上がったりタメ息を
毎日20回はつくような日々に直面することになった。

ほぼ完成した今でさえもモンダイを抱えてパーツの
作り直しを待っているという状態なのだ。
設計変更も幾度もあった。

正直に言うと、日本人はモノ作りに関して
もっと鋭敏な感性をもっているという先入観が
ブチ壊される気持ちだった。
 
 ディザイナーいわく、

 “たかがペンだと思ってナメてました、
  申し訳ありませんでした・・・”

 彼は誰でもが認める腕利きの設計師だ。
忙しいのに時間を割いて図面を描いてくれた。
それもイチローGUN団仲良しグループの一員なので
ギャラはなくてもいいし、ペンが売れてからでも
イイということでやってくれた。

たしかにペンの設計など楽チンな仕事だと
想ってしまっただろう。しかしワシの目標は
「羊の皮をかぶったオオカミ」
を作ることなので理想は高かった。

 悩みは摺動パーツだった。
頭を回すとペン軸が上下するという部分だ。
そのメカニズムそのものは新機構ではないのだが、
軸を百回も出し入れすると動きがシブくなるという現象があり、
そこで足止めを食った。形状の改良、
そして材質と表面処理などの再考に迫られた。

 文字を書くときに筆圧の高い人がいるものだが、
そんなことで動きがシブくなるのも困る。
ワシが想定するのは弾丸ほどもある「超筆圧」なのだ。

 “ペン軸の上下動は、
 ロールスロイスのように重厚で
 滑らかであるべし”

 そのムカシ、レクサスの開発に関する
記述を読んだワシは、トヨタティームの姿勢から
影響を受けていた。レクサスとペンでは格が違う、
が、あの精神だけはイタダキたかった。
世の中、こんなバーカがいたっていいだろ? なっ?

 しかし、製作する側に理想を押しつけるのもムリはあった。
ワシもトモも工場とのやりとりに関してはシロートで、
互いの体温差に悩まされた。なにしろ我々は
「小さな仕事を持ち込んだくせに理想だけが高く
ヤタラとうるさい面倒でシツコイ奴らで招かれざる客」なのだ。
工場側の気持ちはよく解るので申し訳ない気持ちだ。

 しかしながら、たかがボールペンでこれほどモメたのは
明治維新のあと初めてのことだろう。ということは、徳川時代や
室町時代にもなかったろうから、リロン的に言えば、
まさに日の本開びゃく以来初めてのことだ。くだらんことだが、
これだけは自慢してしまうことにするよ、ウン。

 なにしろ、自分が納得できないモノを販売するなんてことは
ワシには出来ない。それでなくても写真を撮影して
クライアントに渡すときは毎回のようにヒヤ汗を
かいているというのに・・・。

 100%完全なものなんて作り得ない。
が、45点では困る。せめて75点をとれたところで
量産に踏み切りたい。それでも恥ずかしい。なにしろ、
クナイが完成した暁にはウィルコックスや
シュアファイヤやナイツやSIGの社長たちに
プレゼントしなければならない。こういった世界的に
超一流のエンジニアたちにどのツラさげて渡せよう。
そしてアメリカ中のSWATや警察官に
買ってもらうことになるのだ。
日本でも、その道のプロたちが使ってくれるだろう。

 護身という意味を真剣に考える若者たちも
注目してくれるだろう。そういった可能性を想像すると
身が縮むのだ。ワシがユーザーに提供するのは
自分の作品ではなく「日本の製品」なのだ。
日の丸をバックにトヨタやソニーやヤマザキなどの
機械に恥じない製品でないと国家的モンダイとして・・・
などとまでは想わんけど、
ようするに立派な日本のモノを作りたいのだよ。

 たぶんにロマンな心で作る。
だからシロートなのだ。モーケは犠牲にしてでも
良いモノを作りたい。だからアマチャンなのだ。
でも、クナイの開発は趣味でありたい。
趣味となれば、人はカッと熱くなって時間と資金を
惜しんではいられなくなるものだ。
シロートのアマチャンが趣味として没頭する時、
たまにスゴイ物が生まれる。

その「ホビーパワー」をワシは発揮して
クナイを作りたいのだった。
たかがボールペンを作るのに
鼻息を荒くするのも恥ずかしいが、
実は自分が理想のペンを持ちたいというのが
大きな動機でもあった。

 さてさて、そこで、

 タクティカル ペンとはそもそもナニであるか?
文房具屋で売ってるペンとどこがちゃうねん?

 うーむ、いよいよ難しく解きがたい難問に対する答えを返答し、
解明するとともに回答をしめさなければならないところに
きてしまったよーだ。

 タクティカル ペンを訳すと「戦術的ペン」ということになる。
だから、ある部分を押すと先端が弾丸となって最低2kmは
飛ぶという能力があり、ダットサイトを搭載すれば100mを
ピンポイントで撃てるのでゼームスボンドも愛用しているとか、
あるいは毒ガスが噴き出して相手を窒息死させる
ことができるのでアルのかというと、
そんなこたゼンゼンまったくジェッタイないのよ。
実のところ、普通のボールペンなのだナ。
まったく普通のペンなのに手作りなのでそのように呼んで
売ってるところもあるくらいだ。

 ただ、ボールペンを書くためだけの用具としか
認識していない人と、それを武器として使うという
技術と心構えとをもった人があれば、そのペンの
存在意義には大きな隔たりができるだろう。
つまりは、そういうことなのだよ。






★武器か凶器か?★
 
 拳銃は武器であるか?
 
 あ、はい・・・。

 ではナイフは武器であるか?

 えーと、そういった使い方もあります。

 包丁は?

 本来は料理用ですが、
 日本で使われる一番の武器です。

 ならば、武器とは何であるか?

 はい、戦う相手を殺せる能力をもった道具です。

 で、凶器とは?

 武器と凶器とは同義ですが、殺された人に罪のない場合は
 なぜか凶器と呼ばれます。正義に使えば武器、悪用すれば
 凶器なのかもしれません。

 石はどうじゃ?

 はい、立派な武器であり凶器となります。

 カナヅチやドライバーは?

 はい、同様に・・・

 食事用のハシで人を殺せるか?

 はい、その使い方を知り、訓練をした者でしたら・・・

 では、人の手や足は?

 鍛錬を積んだ者でしたら五体を武器、
 あるいは凶器として使用し人を殺せます。

 では、我々の世界から武器や凶器となるモノを
 除き去ることは可能ではないのか?
 
 それはできません。とくに包丁で殺される被害者は、
 今後増えることはあっても減りはしないかと・・・

 それを止める方法はないのか?

 あります、それは「教育」です。
 親が子にほどこす人間としての教育を第一とし、
 学校の先生は生徒を大学に押し上げて点数を稼ごう
 というのを止め、教養と知性の時代を目指す必要があります。
 テレビや映画の制作者は暴力描写、エログロの氾濫
 といったものが子供達の精神を蝕んできたということを
 認識し、自分の家族にも観せたいような映像の製作を
 考えるべきです。
 
 なるほど、してそういう時代は来るのか?

 大戦争があって、人口が半分以下にならないかぎりは
 ムリなことかと・・・

 ところで、力のある者が弱い者から奪い、
 キレた者が通行人を刺し殺すといったことへの
 対処方法はないのか?

 はい、それは護身の精神を養うことが先決かと・・・
 
 うむ、その精神とはどのようなものか?

 はい、まず平和は空気のようにタダではなく、
 戦ったり大金を投じたりして得られているのだという
 事実を認識し、それは個人の生活においても変わりは
 ないのだと考えることです。密林を歩くと猛獣や毒蛇に
 遭遇するように、都会というジャングルにも獰猛な殺戮者が
 存在しており、運が悪ければ彼らに狙われることがありうる
 という世の現実を把握することです。
 
 それは、各個人に戦闘力を備えよということか?
 
 はい、人はハンターとなるかエジキとなるか
 という問題ですので、どちらを選ぶかは個人の自由です。
 ただ、闘いへのマインドセットのある者は、危機にあって
 生き残る率がはるかに高くなるのです。

 ところでお主、その胸に差しているのはペンだな?

 はい、ボールペンです。

 それは闘いの道具となりうるな?

 はい、必要とあれば・・・

 そんな危険なモノを持ち歩いていたら
 意地の悪い警察官が没収しようとするだろうに。

 それは難しいでしょう。
 罪を犯してもいない国民からペンまで取り上げるような
 悪どい警察官がいたらさすがに新聞も書き立てるでしょう。

 警察は善良な若者からペンまで取り上げて
 国民の無力化をはかりながら陰では汚職にまみれている、
 などという記事が載っては警察も困るわけじゃな?

 はい、これこそ「ペンは剣よりも強し」です。

 ふぁっはっはっは、
 それは古いコトワザじゃが
 良いオチじゃったわい。

★身近なる凶器★
 生活用品でありながら武器として使えるモノは多い。
 
 その代表格は包丁だ。
誰でも買うことができ、どの家庭にもある手軽で
強烈な殺人道具。とくにデバや柳刃などが
どれだけの犯罪に使われてきたかを考えると
想像を絶するものがある。

 母親が愛情こめて魚を料理する、
その道具そのものが使う者によっては
強力無比なる凶器となる。

 ナイフよりも殺傷力のある包丁については
皆が認識しているのに警察や政治家が包丁の所持を
禁止するという動きはありそうにもない。
大騒ぎをして両刃のナイフを禁止し、大したことのない
テポドンに狂乱する日本人は、本当にサムライの
子孫なのだろうかと想ってしまう。

 それはともかく、

 カナヅチ、ドライヴァー、アイスピック、斧、シャベル、
金属バット、ヒモ、フライパンなどなど、身近なモノを
武器として使用した殺人者の数は多いなんてもんじゃない。
風呂にはった水、階段、テラス、固い床、クルマなども
殺人に使える有効な大道具だろう。

★人間の殺意が人を殺す★
「包丁が人を刺すのではない、
 人が人を刺すのだ」

「銃が殺すのではない、
 人間が人を殺すのだ」

「ガンではなく癌が人を殺すのだ」
 癌とは癌細胞のように狂った細胞、
 そういった種類の人間のこと。

 狂った細胞が増殖しながら正常な細胞を蝕んでゆく。
問題なのは、このような「癌的人間」だ。ここを取り違えて
銃やナイフを取り締まるのは核心にフォーカスが合っているとは
いえない。だいたい、両刃を禁止したら犯罪が減ると考える
人間そのものも愚かしい癌細胞のひとつだろう、
とワシは考えている。

 両刃のナイフを禁止したのは警察ではある。が、
実をいえば警察は両刃を禁止してもまったく無意味だと
知っていた。ただ秋葉原事件でバカな記者たちと
無知な国民がキリキリ舞いをしているので、両刃に
終身刑という刑罰を与えることによってバカどもの
気持ちを静めてやった、というのが真実のところだと
ワシは想う。

 “両刃ナイフは殺人が目的だ、危険だ危険だ”

と知能の低い記者が連呼する。それに対して

 “いえいえ、両刃が問題なのではありませんよ、
 両刃がなければ犯人は包丁を使いましたよ。
 皆さん、犯罪を押さえ込もうというのでしたら教育の
 見直しを考えていただけませんかね・・・”

と、警察のオエライは言いたいところだが、
日本では真実など言ったら職を追われるという
風潮があるので黙って従うしかないのだろう。

 刺殺用としてディザインされた両刃ナイフは禁止された。
あんなモノを持って喜ぶような人間は悪人に決まっている。
だいたいそんな危険なナイフを持ちたがるなんて気がしれない。
 
 ナイフコレクターなんて社会の敵だ!

と、考える人は多いだろう。

 それは、浅ハカというものだ。
思考力と判断力に欠けた無知人間だ。

 では、短刀はどうだ? 日本刀はどうだ?

 槍はどうだ? 弓はどうだ?

 これらには、殺人以外に何の目的もないのだぞ。
それも破壊力はナイフの比ではないのだぞ。

 これらは、インターネットの
オークションでバンバン買えるのだぞ。

 なにっ? 日本刀は美術品だって?

 ほほーう・・・そうかい?・・・

後は言うまい。
これで解らなければ真性の能なしだ。

 ともあれ、そのうちにインターネットで買った
安い脇差しで大暴れする男が現れるだろう。
これに日本がどう対処するのか興味がある。

 理想を言えば、良い人たちには銃でもなんでも
自由を与え、癌的人種は隔離するか監視下におく、
ということ。世の中には善人が多い。
善人による自由な社会を構築する可能性はあるはずだ。

 ワシの言う善人とは羊の群ではない。
逞しくて強くて正義を守ることに命をかけられる人々のことだ。
もっとも、そうなったら政治屋たちが国民の血を吸えなくなる
ので必死に実現を阻むことだろう。とにかく国民のリーダー
として相応しい政治家が上に立てないという、
この、悪で硬直した政治組織をなんとかしたいものだ。

 ともあれ、

 人間が格闘術の訓練を受けると、その流派にもよるが、
大なり小なり強くなる。素手での殺人テクを身につけた人は
数秒間で敵を殺せる。そして、その人そのものが

 「危険な武器であり凶器」

となる。

 ようするに、しかるべき知識のある人なら素手で殺せ、
ワリバシやエンピツを使ってでも殺す能力を持っているのだ。
ただ、ワリバシよりも竹箸、エンピツよりもボールペンのほうが
より強い武器になるということ。

 では、本題にもどろうか。

 そこらで売っている100円ペン、
または安い景品やサーヴィス品としてのボールペンには、
ナイフに匹敵する殺傷能力が秘められている。
そして、これらは包丁と一緒で取り締まることができない。
いや、それより困ることは、包丁と違ってどこへでも
持っていけることだ。24時間身につけていても、
誰もモンクを言えないことだ。セキュリティーのうるさい
場所は多くなったが、ボールペンをイケナイというところは
まだない。そんな理由から、ペンは格好な防衛のための
道具だと米国では考えられている。

 ★護身は訓練から★

 ただし、ペンは包丁とは違い、
知識と訓練なしでは武器として使うことは難しい。

 差し障りのない範囲で、初歩の護身方法を書こうか。

 君は非力な男で妹と一緒に夜道を歩いているとしよう。
前方から3人の男が来た。予想どうりにからんでくる。
酔っていてしつこい。妹に抱きついてキスをする、
クルマの中に引きずり込もうとする。
君は胸をド突かれてヨロヨロと壁にもたれる。そのとき、
15才の可愛い妹に抱きついていた男がオオオ~ッと叫んだ。
見ると妹がペンを握って男の顔を乱打しているではないか!
その一瞬に妹はスルリと男の下を抜けて走り出す。

 “逃げようっ!”

 妹の声にハッとした君も走る、
が他の男に肩をつかまれてしまった。
君は振り向く、同時にカマキリのように握ったペンで
男を乱打する。腕、額、顔、肩、ところかまわずペンを
振り下ろす。男はたまらず頭を抱え込んで下を向く。
そこで君は走って逃げ去る。

 この場合、あまり考えられないことだが、
過剰防衛で起訴されて裁判を受けるかもしれない。
しかし、君と妹は、自力で危機から脱したのだ。
ペンがなかったら妹は拉致されて強姦されていただろう。
そのあげくどこかに投げ捨てられ、犯人達は
逮捕されないままになったかもしれない。どう裁かれようと
自分に恥じることはないから堂々と裁判を受けるのだ。

 夜道で弱い人を襲う男がいたら、
一生忘れないような深手を負わせるか、
目撃者がいなかったら殺してしまいたいとワシは考えている。
ヤツがもう決して他の人をエジキにできないようにするためだ。

 君たちにはそんなことをしてほしくない、
が、悪を憎む心だけは持ってほしい。
大勢の国民が悪を追放すべきだという
強い価値観をもつと国が良くなるのだ。

★ヒット&ラン★

 ただペンを握って相手を乱打する。

これは、教わるまでもなく、
誰でも本能的にできることだ。

ただし、これは不意打ちでないと効果がない。
酔っぱらいになら通用しても相手がいっぱしの暴力男だと
ブロックされるだろう。なので、ブロックに備えての
さらなる技などを研究する必要がある。いきなりペン先で
顔面アタックすると傷が深くなるので、できたらペンを逆に握って
頭の部分で叩くということも考える必要がある。それだけでも
素手とは比較にならない打撃力を発揮するものだ。

 なるべくなら大きな外傷を残さずに痛い思いをさせるのが
護身の基本だろう。ヒット&ラン、つまりバンと攻撃して
相手がひるんだところでサッと逃げることも大切。
しかしそのためには訓練をする必要があることを
忘れないでほしい。

 闘う相手の強度によって戦術を変えることも大切だ。
弱い相手だったらペンの頭でグイと痛いところを押す程度で
よく、自分と同等な相手にはガツンと食らわす。
相手が複数のときは最後の手段としてペン先での攻撃となる。

 ペンの先端を使えば少ない動きと小さな力で格闘でき、
文字通りの「痛打」を与えることができる。しかし当然ながら、
これも訓練が必要だ。

 よく鍛錬した者だと、100円ペンひとつあればナイフと同格に
闘うことができるようになれるし、民間人には特別な場合を
除いては教えられないが、敵を瞬時にて殺すという技もある。

 できたら、どのような訓練をすればいいのかをモデルを使って
次号のSATマガで紹介してみようかと考えている。
楽しみにしてくれ。

 そこで、だ、

 “ほんなら100円ペンでええでっしゃろ?
わざわざタクチカル買う必要なんかオマヘンなぁ?
そーでっしゃろ? ちゃいまっか? ”

 ヤマシタ刃物店のヨシは、射撃訓練で毎年ワシの所に
やってくる。けっこー思慮深いところのある男で
妥協を嫌う性格だ。クナイを見せると、
きっとこういった質問をぶつけてくるにちがいない。
だから、

 “はい、じゃっどん、少しは違ごうとでごわす・・・”

という説明に入ろうか。ヨシにも理解しやすいように自称完璧な
関西弁をアヤシク使ってみよう。ワシはジャパリンガルなのだ。
つまり複数の日本語を使えるちゅうことやねん。ホナいくでぇ・・・

★クナイのスペック★

 まんず、素材についてですねん。

 クナイのボディー素材には「A7075」ちゅう最上級の
エアクラフトアルミナムを使うとるんねん。工場の皆さんは
「超々ジュラルミン」と呼んでるほどの優れた素材なんやでぇ。
こんな、ゼータクで頑丈なペンなんか他にありまへんのや。

 先端部は 「SUS303B」ちゅうステンレスですねん。
あんまり大声では言えまへんけど、ここはペネトレイション
パワーを高める大事な部分でケッコウ凝った素材の
鋭い選択と言えますねん。

 そんでもってクナイのアタマにはグラスブレイカーが
埋め込んでありますねん。事故ったクルマから人を
救出するときは、これでウインドウを割ることできまんのや。
クルマの窓はなかなか割れへんらしいけんど、ク
ナイがあれば市コロですねん。

そやけど悪用すると捕まりますさかいあきまへんでぇ。
これ使うのは事故ったクルマのドアが開かんようなったとき
救出のために車窓を破るちゅうよーな
状況にあるときだけですねん。ドロボーに入るため
窓破るんやったら専用のガラス切りを使ったほうが
静かにやれますよってゼヒともそっち使ってほしいですねん。

 そうそう、言い忘れたんやがグラスブレイカーの素材は
「SKS21」ちゅう鋼鉄ですねん。ロックウエル硬度が
65もありますよって固いグラスでも楽々と粉砕できる
わけですねん。

 それと、ぜんたいのカタチを見てほしいねん。
ここがまた苦心のとこなんやでぇ。

 上の方が竹のフシのようになっとるやろが。
これはフィンガーチャンネルちゅうわけですねん。
これで強いグリップできますねん。頭部は親指との
接面を大きく、強いドライヴィングパワーが出るように
なっとりますねん。インパクトのストレスが手に
負担をかけんようにちゅう理由からこうなっとりますねん。
ほんで、フシの部分はアクニンの急所を押したり、
指をクイとひねって逮捕するために綿密に計算された
形状でもありますねん。

 どぉーですねん?
100円ペンとはエライ違いまっしゃろ?

 人間の顔は外から見ても能力が解らんように、
本格的なタクティカル ペンちゅうもんも見かけは同じながら
作りがウントコサ頑丈でコッてますねん。

 だいたい、ペンを護身の道具にするちゅう人が
ヤワな100円ペンなんか持ちますかいな。
クナイなら忍者のようにドアに穴を開けて脱出できるし、
地面に穴も掘れるんやで。どや、掘れるのに惚れるやろ?
これがホントのホレボレやで。

とはゆうてもホンマにドアに穴なんか
開けるちゅうたらえらいコンジョがいりますやろなぁ。
ペンより手のほーがコワレますやろな。
そのへんのとこはクナイが完成したとこで
破壊力テストやってリポートしますがな。

 そうそう「クナイ」はエゲツない日本人が絡んで
アジアでコピーされて出回ると予想されますやけんど、
それは「ヨクナイ」という名前で呼んでほしいですねん。
ディザイン盗用で米国の弁護士が動くことになりますよって
ヨクナイでっせ。

 ほな皆さん、長いこと読んでもろて嬉しいですねん。

 おおきになぁ・・・。

          イチロー永田


以上で御座います。

ここに到って あふりかの言など陳腐も良いトコですので
多くは申し上げませんが、一言二言・・・

まずイチローさんへは心から御礼を申し上げます。
毎月記事を楽しみにしているファンが多い中で、
Web上、それもブログに記事掲載のお許しを頂きました事、
深く深く感謝致しております。

当ミリタリーブログにおきましても、
イチローさんの記事掲載が叶いました事は
快挙であると感じております。

有難う御座いました。


僭越では御座いますが
私、ファンの皆様に良い製品を提供する事と
自分も使う事を喜びとしております。
以下、商業活動とさせて頂きます事をご容赦くださいw


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もちろんイチローさんもトモ長谷川さんも
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今、あふりかの顔、少し青いですw

Posted by あふりかくん  at 20:52 │Comments(0)TrackBack(0)新商品

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あふりかくん
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パラベラム店長でやんす。
当店では流行のPMCスタイルに マッチしたタクティカルギアやタウンユースにも合うウエアをお取り扱いしております。

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