発達障害者の運転免許
今日は、関係者の方からは、ちょっとご批判を受けそうな内容ですが、どうか怒らずに、最後まで聞いてほしいと思います。
まず、交通事故について。
発達障害の子どもと、そうでない子の交通事故にあう確立は、倍以上というデータがあります。
うん、納得です。
特に発達障害の中でも、ADHD(注意欠陥多動性障害)の不注意・衝動性優位型の子の場合、他のことに気をとられてとか、違うほうの信号を見てしまったり・・・とか、充分ありえますから。
自閉圏の子の場合は、信号など交通ルールを徹底して守るという ”こだわり”の子が多いのですが、それでも、相手が肝心なルールを守らずに危険運転をした場合には、防げないこともあるでしょう。
LD(学習障害)の子の場合は、交通ルールは大抵マスターしていますが、やはり不注意や表示の見間違いなんてことは多いものです。
ということで、交通事故の被害者になる可能性は、確かに高いことが、統計の結果からもでているようです。
運転者のみなさん、
子どもは、多かれ少なかれ、大人に比べて視野が狭いものです。
しかし、「視力は悪くないのに、視野が異常に狭い・もしくは、2つ以上のことに注意を向けられない」という障害特性をもった子・者がいるということをまず、心に留めてくださるとありがたいです。
ここで、本題に入ります。
それとは逆の立場、今度は運転する側に発達障害者がなる場合のことです。
昨日、調度テレビでLDの息子さんが、運転免許を取ったと、お母さんがうれしそうに話し、周りからも拍手をもらっていました。
LDと一口に言っても、いろんなタイプがあります。
読み・書き・計算・推論・聞き取り・・・この中の1つだけの場合も、全部の場合もあります。
また、それだけの場合もあれば、非言語性の行動の習得にもLDがある場合もあります。
その息子さんが、どの部分でのLDなのかはわかりませんが、免許の取得をするには、並大抵の本人の努力と周りの協力があったか、はかりしれません。
それはそれは、素晴らしいことだと思います。
ただ、発達障害があるからと、運転をあきらめることはないとは思いますが、だからといって、発達障害のある人が、すべて運転免許を取れるといいとは、決して思わないのです。
なぜなら、これも統計が出てるのですが、交通事故を起こす、または巻き込まれる確率が、定型発達の人より、かなり高いのです。
(ごめんなさい、具体的な数値のソースが、今出せませんが)
関係者として、考えてみれば、なるほどと思うのです。
不注意や衝動性や忘れっぽいとか、同じ間違いをしてしまうとか、ルールを覚えられないとかの障害特性をもっているのですから。
(もちろん、自分で自覚があり、そららを何らかの手立て補って、事故を起こさないように頑張っている人もたくさんいます)
だから、周りの理解と協力を受け、なんとか免許取得にまでこぎつけたとしても、本人が最善の努力をできる場合か、必ず同乗者がいる場合以外は、運転すべきでない・・・と、私は思っています。
かくいう私も、少なからずADHDの症状をもっているので、運転免許はありますが、精神状態がよく、お天気もよく、同乗者がいて、見通しのいい道路で、車で行く必要性がどうしてもある・・・という条件が揃ったときしか運転はしません。
息子は、運動神経や反射神経は良いほうで、自動車も大好きですが、なんせLD、ADHD、自閉症スペクトラムと、3拍子揃っていますので、車の運転はさせることはないと思います。
誤解しないでほしいのは、
「発達障害者の運転=危険・・・だから運転させてはならない」と言いたいのではありません。
免許を取る、運転する。
いずれにしても、本人に車は凶器になりえることを健常者以上に、しっかりと自覚させ、常にサポートする人が必要だということです。
免許だけ取らせて、あとは勝手に運転させるようなことだけは、あってはならないと思うのです。
Posted by watashinokokoro1 at 18:47
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Comments(10)
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お恵の見解
こんばんは。
確かにそうかもしれませんね。
でも、健常者でも「それでよく免許が取れたね」って言う人もいますからねぇ。
紙一重って言ったら言葉が悪いかもしれませんけど、障害があるなしって関係ないと思いますよ。
免許取得は。
一昨日、拓哉と一緒に買い物へ行き食料品売り場でちょっと身なりが汚い(失礼)そして表情もちょっと危ない感じでちょっと風変わりなおじいさんがウロウロしていました。
正直、「なんでここにいるの?」と思いながら買い物。
済ませて、駐車場に行くとなんとそのおじいさんが車のエンジンを掛けていました。
「えっ・・・運転出来るんだ??」と思ってしまいました。
そのおじいさん、私と拓哉を見てニヤっと笑ったんです〜。
気味が悪かった・・・
これも偏見ですかねぇぇ。
車を運転しながら、ふと思った事でした。
〜〜kuuさんへ〜〜
こんにちは。。
そう確かに、免許取得に障害のあるなしは、関係ないと思います。
発達障害ではない障害なら、なおさら問題はないと思うし。
乙武さんなんて、すごいですよね。
でもちゃんと自分の不備をわかってて、そのように車を改造していますからね。
ですから私が言いたいのは、運転するなら『自分の得手不得手を自覚すること。不得手の部分をどう補助するか。』なんです。
で、発達障害の場合、その「自分を知る」ということが、できにくい障害ですよね。
たから、ADHDなどがある人が《運転する場合》には通常以上の注意が必要だということです。
>健常者でも「それでよく免許が取れたね」って言う人もいますからねぇ。
うん、いますね。
でも、そういう人の中に、相当数、本人でさえ気がついていない軽度の発達障害者がいるのかも・・・なんて、思っています。(コレも偏見かしら?)
最近、お年寄りの事故も増えてますね。
で、調べてみると本人も自覚していなかった『認知症』だったそうです。
先日、ADHDのある人は、将来認知症になりやすいという統計があると、専門家のかたが言ってたことを思い出しました。
こんにちは(^_^)
障害が、あるなしに関わらず、自分の弱点を知って、安全運転に努めないといけませんね。
私も、免許持ってますが、落ち込んでる時には、集中力が欠けるので、教習所で、注意を受けました。
ミスした時なんて、ちょっとしたパニック状態になったりするので、落ち着きなさい、とも言われましたよ。
修検、卒検の時も、何でもないミスが原因で、動揺してしまい、結局途中で検定中止に(>_<)補修を受け、再検定を受けました(^_^;)
未だに、いくら気をつけても、やっぱりアタフタしたり、注意力が散漫になったりします。
発達障害の人達は、その辺りどうなのか、よく分からないですが、データとして数字が出てるなら、本人も周りの人間も、さらに注意が要るでしょうね。
本人の特性次第でしょうが、障害があるからと言って、可能性を摘むのでなく、周りがサポートしていく……。それは良い事なんでしょうけど、周りに、それだけの覚悟も要りそうです。
〜〜みるくさんへ〜〜
そうですね。
自分の弱点を知ることと、それをどうカバーするか。
他のことならいざしらず、車の運転となると、命に関わることですから、つい神経質になってしまったかもしれません。
もちろん、可能性を摘むことはしてはなりません。
「障害があっても運転免許が取れた」「自分にも運転できた」という、本人や家族の達成感や優越感も大事なことです。
でも、それに浮かれて、周りが注意やサポートを怠り、または本人の自覚がなく、人身事故などを起こしてしまっては、元も子もないわけですから。
私個人としては、運転免許や自動車そのものは、必ずしも誰もが必要なわけではないですよね。
資格を取るのが目的であるなら、もっと別のことでもいいのではないかと思っています。
どうしても免許がほしく、運転の必要性もあるのであれば、それだけの覚悟と努力を本人も家族もしなさいよ・・・と言いたいです。
お恵さん お久しぶりですね。
今年もよろしくです
寄らせてもらったら私も関係ありそうなお題でしたので一言・・
下半身不随の障害者ですが免許証は17歳の時に限定の原付免許を頂きました。
手動の3輪車にBSモーターと称するミニエンジンを搭載。
手漕ぎで3輪車を走らせ勢いが付いたらバーを引き上げてエンジンプリーと後輪のリムを接着させエンジンがかかる仕組みで発車するまでに相当熟練を要します。
それでも手漕ぎよりは速くてラクでした。
でも車体が柔いので溶接にひびが入り1年でおしゃか。
2代目は自動クラッチの50ccバイクを3輪に改造して乗りました。
これはエンジン始動がワイヤーを手で引っ張って掛けるもので以前の事を考えたらとてもラク。
3代目はカブを改造して乗りましたがセルモーターで快適・・颯爽と走れました。
でも雨降りは辛くて難儀してましたネ。
そんな時に障害者でも自動車免許が取れるように法が変り当時売り出されていたスバル360で試験場でテストを受け合格しやっと行動の自由を獲得したんですよ。
そのとき試験官に云われた言葉をキモに銘じています。
「事故を起こしたら返上ですよ」
以後40数年人様にご迷惑を掛けず数台車を乗り換えて今に至っています。
健常者で他者の迷惑を考えず速度違反される方は多いし制限速度を厳守すれば流れに添って走れと言う方もいるし黄色信号で止まればそれを追い越していく横着な方も・・
落ち葉マークになった今はいつ返上しようかの時期になりましたが視力が保たれ手が動いて即反応するまでと自覚してます。
確かに車の運転は危険が一杯ですネ。
でも運転に自信があったら誰でも免許を取ったほうが良いです。
ベイくんだって取れるかも・・
〜〜ちゅうたさんへ〜〜
こんにちは。
こちらこそ、ご無沙汰していてすみません。
ちゅうたさん、大変なご苦労の中、免許を取得されたのですね。
そして、無事故・・すばらしいです!
この私の見解は、障害者全般について感じることではなく、”注意力の障害(発達障害=脳の機能認知障害)”をもった人に対しての見解なのですが、ちゅうたさんのような方に嫌な思いをさせてしまったとしたら、ごめんなさい。
健常と思われる人が、わき見運転で交通事故を起こす、飲酒をやめられず事故を起こす、・・・調べてみると、本人も自覚がなかったけど、実はこの発達障害をもってる人だった。
・・というようなことが、交通刑務所でもわかってきているという情報があったものですから、『自分の弱点をを知ることが大事』という意味から書かせてもらいました。
ベイの夢は以前は『F1レーサー』でしたが、今は自分を知って、怖くて嫌だと言っています(笑)
私は、職業柄トラックドライバーをしてますが、
ADHDと診断されてます、ADHDだからと危険なわけではないと思います。
***お恵のビアガーデンさん?へ
コメント、ありがとうございます。
おっしゃる通りです。
よく読んでいただければわかると思うのですが、私も
ADHDの人=運転をしてはいけない
ADHDのすべての人の運転=危険
・・・とは、思っていないし、一言も言ってはいません。
ただ発達障害者の場合は特に、自分を知り、通常以上の注意が必要であるということ。
親の立場からすれば、発達障害のある我が子に対しては、免許の取得を手放しで喜ぶだけではいけない、あとのフォローも必要である・・・・というようなことを言いたかったのです。
あなたのように診断も受け、自分の特性に自覚がある方なら、きっと大丈夫だと思っています。
うちの主人も職業ドライバーですので、トラックドライバーさんの大変さもある程度想像できます。
これからも、体と安全に気をつけて、がんばってくださいね。
こんにちわ⌒0⌒
私は知能障害だけど☆
私は原付免許もってます。
21歳の時に取得してもう5年立ちます。
障害者だけでわ無く健常者も交通事故起こる、
可能性があります。
認知→判断→操作が一番大事なことです。
障害者は、程度によります。
出来る人は出来るんですよ。
確かに事故ら無いは限りませんが、
健常者も一緒です。
でも障害持ってるから取れないとか思わないで欲しいです。
私は事故無し違反した事ありません。
回りに気をくばりながら、
安全運転してます。
だから障害持ってる人で今から免許取得しよう、
と思ってる人は諦めないで、
欲しいと思います。
***みやっちさんへ***
コメント、ありがとうございます。
他のコメントにも書いたのですが、私は、「障害者に運転は無理」、とか、「危険である」とは、思っていませんし、書いていもいません。
みやっちさんは、知能障害?(知的障害のことでしょうか?)があるのですね。
発達障害(特にADHD)は、知的障害とは少し違う障害特性(認知の歪みや不注意)があるので、人一倍気をつけましょう・・・ということを言っているので、ご理解くださいね。
今のところ、本人も希望していないので息子に運転をさせるつもりはない、と書きましたが、あきらめさせることもしないです。
運転したいと思う日がきたなら、応援します。
そのかわり、人様に迷惑をかけないよう支援も怠らないと思います。
私が言いたかったのは、この点も含めてなんです。
子どもに免許を取らせたなら、普通なら成人すれば自己責任ですが、不注意傾向を元々もっている子であるなら、親として最後まで責任をもってください、ということです。
みやっちさん、無事故無違反、すばらしいですね。
これからも頑張ってください(頑張ってますよね)