(CNN) 米国の保守派コラムニストで、CNNの政治討論番組「クロスファイア」で司会を務めていたロバート・ノバク氏が18日、悪性脳腫瘍のため自宅で死去した。78歳だった。遺族が明らかにした。
シカゴ近郊ジョリエット市内で、ユダヤ系の一家に生まれる。ハイスクールの生徒だった1948年から新聞業界で働き、米陸軍兵を経て、63年にローランド・エバンズ氏とニューヨーク・ヘラルド・トリビューン(廃刊)へのコラム執筆を開始した。シカゴのサン・タイムズのベテランコラムニストとして知られ、CNNでは80年の開局以来25年間レギュラーコメンテーターとして活躍。「クロスファイア」はエバンズ氏との共同司会番組だった。
2003年のコラムで、イラク戦争の正当化に異議を唱えた元駐ガボン大使の妻バレリー・プラムさんが、中央情報局(CIA)の工作員であることを実名で明かし、国家機密漏洩事件に発展。米軍のイラク侵攻に反対の立場からブッシュ前政権を度々批判し、検察の捜査に協力して訴追を逃れた。
05年に番組の中で暴言を吐いたことから、CNNから出演停止処分を受け、同年末にコメンテーターを辞職。昨年8月に脳腫瘍が発見され、闘病生活を続けていた。