中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

「怠けている連中に税金使わぬ」 派遣村めぐり舛添厚労相

2009年8月19日 朝刊

 舛添要一厚生労働相は18日午後、横浜市内の街頭演説で、昨年末から今年1月にかけて東京・日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」に関し、「(当時)4000人分の求人票を持っていったが誰も応募しない。自民党が他の無責任な野党と違うのは、大事な税金を、働く能力があるのに怠けている連中に払う気はないところだ」と述べた。

 これに対し、派遣村実行委員だった関根秀一郎・派遣ユニオン書記長は本紙の取材に「求人として紹介されたのは確かだが、誰も応募しなかったというのは全くのでたらめ。たくさんの人が応募したが、断られたのがほとんどだ。舛添氏の発言は現場の実態が全く分かっておらず、あきれてものが言えない」と批判した。

 舛添氏の発言は、与党側が「バラマキ政策」と批判する民主党との違いを強調する狙いがあるとみられるが、厳しい雇用環境が続く中、労働行政を担当する厚労相が失業者を「怠けている連中」と指摘したことは、不適切との批判は免れない。

 派遣村をめぐっては坂本哲志総務政務官が1月に、集まった失業者らの就業意欲を疑問視する発言をして批判を浴び、謝罪した経緯がある。

 

この記事を印刷する

広告
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ