2009年8月15日0時0分
明願寺で避難生活を送る住民たち=12日、兵庫県宍粟市一宮町、宮崎写す
明願寺で避難生活を送る住民たち=12日、兵庫県宍粟市一宮町、宮崎写す
明願寺に避難した住民たち。避難所生活で連絡を取り合うため、それぞれの携帯電話の番号を段ボールに記していた=12日、兵庫県宍粟市一宮町、宮崎写す
対岸でも公民館が浸水し、高台の明願寺が避難場所になった。「お年寄りにとっては畳の方が過ごしやすいだろう」。上田芳史(よしふみ)住職(53)は2集落の住民に本堂と庫裏に入ってもらった。お盆の忙しい時期だが、お花を運ぶのを住民らが手伝ってくれるという。近くの大徳寺にも20人余りが避難している。
「通信網が途絶えても、人と人のつながりでカバーしていた」。明願寺で住民の体調管理にあたる市介護福祉課の職員は、コミュニティーの力に感心する。
ただ、ライフラインや橋の復旧は時間がかかる見通しで、避難生活は長引きそうだ。堂本さんは「今は和気あいあいと過ごしているが、住民のストレスは次第にたまってくる。行政は今後の方向性を示してほしい」と訴えた。(宮崎園子)