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平城遷都1300年祭、大丈夫? 火災、ボヤ すでに昨年の3倍 平城宮跡

8月22日15時35分配信 産経新聞

平城遷都1300年祭、大丈夫? 火災、ボヤ すでに昨年の3倍 平城宮跡
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今月8日、雑草火災が発生した平城宮跡の現場=22日午前、奈良市(撮影・徳原麗奈)(写真:産経新聞)
 来年開かれる「平城遷都1300年祭」主会場となる奈良市の世界遺産・平城宮跡で、雑草などが燃えるボヤや火災が急増していることが22日、分かった。昨年は1年間で2件だったが、今年はすでに6件。宮跡を管理する文化庁は警備を24時間体制に改めたが、5月には何者かが宮跡内の土を掘り返す事件も起きた。この事件では県警は文化財保護法違反容疑で捜査しており、開催を前に関係者は危機感を強めている。

  [フォト] 今年2月のボヤでは雑草が黒く焦げた跡が

 県警によると、今年発生した平城宮跡内のボヤや火災は、2、3月に各2件、6月と8月に各1件の計6件。うち最大の火災は日中の今月8日午前11時50分ごろ起き、雑草約2400平方メートルが焼けた。大半は敷地内での花火やたばこのポイ捨てなどが原因とみられる。5月に起きた事件では、宮跡に縦約1・5メートル、横約1メートル、深さ約1・4メートルの穴が開き、国の特別史跡の宮跡を傷つけたとして、奈良署が文化財保護法違反(形状変更)容疑で捜査を始めている。

 一方、文化庁は4月から警備体制を強化。それまで朝2時間(午前8〜10時)、昼2時間(午後2〜4時)、夜4時間(午後6〜10時)の計8時間だったが、24時間の警備体制に変更。警備員2人が宮跡内を巡回し、監視している。

 しかし、宮跡内の面積は約131ヘクタールもあり、「警備強化しても対処しきれない部分もある」(文化庁)のが現状。1300年祭を主催する記念事業協会では、宮跡が主会場となる4月から11月の期間中、イベントスペースに限らず、さらに巡回を強化するとしている。

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最終更新:8月22日18時13分

産経新聞

 

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