◆ お知らせ 2009/08/23(日)
「お知らせ」今日はある仕事の依頼を受けまして中日新聞社の出版部に行ってきました。 どういった仕事のオファーかと言うと、今年、中日新聞出版部から発売される「立浪和義 引退記念本(仮)」に出てくださいというお話でした。 「ファンの立場で立浪選手のことを語らせるなら、堀しかいない!」 と中日新聞が思ってくれたかどうかは定かではありませんが、もう私にとっては願ってもないお話なのでもちろん喜んで快諾させていただきました。 (さすが中日新聞!色んな意味でお目が高い!) まだ本が製作中ということもあり内容については現段階では詳しくお話できませんが、私なりに誠心誠意、立浪さんへの思いを熱く語らせてきました。 発売日はまだ未定で、おそらく10月以降の発売になると思いますが、 ドラゴンズの英雄・立浪和義の野球人生をすべて網羅したファン必見の一冊に仕上がると思うので、発売の際は是非お買い求めください。 ◆ それでも彼を許せますか? 2009/08/22(土)
8月22日(土) ナゴヤドーム● 中日 3 − 4 横浜 「それでも彼を許せますか?」 一夜明けた今日の試合。昨夜のヒーローだったはずの男は・・・・死刑台に立っていた。 1打席目・・2打席目・・3打席目・・・チャンスでの凡打を繰り返す度に、観客は荒々しい語気で彼を咎めた。 「何やってんだ!」 「帰れ!」 「消えろ!」 近くの席で次々と聞こえてくる耳をつんざくような怒号は、とてもファンの口から発せられたものとは思えないほど怒りに満ちていた。 それとほぼ時を同じくして、私のズボンの中の携帯電話が小刻みに震えた。 「・・・・メールか。」 とっさに携帯電話を手に取り、届いた新着メールを開くと・・・・ 件名:許せねぇ 「堀さん!どーなってるんですか!あの野郎!」 3つ年下の友人からだ。 何を隠そう、彼は大のアンチ・ビョンギュ論者。イ・ビョンギュが情けないプレーをする度にしばしばこういったメールを送ってくる。 いや、しばしば・・・という表現は若干語弊があったかもしれない。イ・ビョンギュが情けないプレーをする度に・・・・つまり、ほぼ毎日のように送ってくるのだ。 私ははっきり言ってこの話題に答えることが一番の苦手だ。 なにせ、答えようがないからだ。どーなってるんですかって、見たまんまだオレに聞くな。が、ズバリ本音なのだが、 一応、「選手へのマジ切れご法度」という鉄のオキテを体現し続ける身としては、何とかしてフォローしてやりたいと考える。 「・・・・・」 「・・・・・・・・」 「・・・・何も良いフォローが思い浮かばない。」 それもそのはず。幾度となくチャンスを潰すあの姿を目にして、一体どこをどうフォローできると言うのだろうか。 ・・しかし、よく考えてみれば、それはすなわちファンが選手を守ってあげられていないという事である。 苦しい時に選手を支えてあげられなくて何がファンだ!そういう時こそ力になってやれよ!オレ達の役目はそれだろ! 自分で自分に言い聞かせるように私は心を奮い立たせた。 もうすでに大半のファンが彼に愛想をつかせているのは重々理解している。だが、最後の一人になったとしても私はファンとしてイ・ビョンギュという選手を守り抜かなくてはならない。 そして、考えに考えた末、何とか必死の思いで導き出した今日の渾身のフォローがこれだ。 ◆ 国民投票 結果発表 2009/08/19(水)
「パンパカパーーン!!!!!!」「いぇーーい!!!」 「第1回 国民投票 結果発表〜!!!」 「よっ!待ってたぜ!こんにゃろめ!」 「さぁ〜!果たして、我らが若様は何位なんでしょーかっ!!」 「なんか、緊張すんなぁ〜おい。汗出てきたわ。」 「おっ!まさに試合さながらですね!・・・では、さっそく栄えある第1位から発表〜!!!!」 「えー!ちょ、待ってくれよ!まだ心の準備が・・・・」 「若様!どーぞお気になさらずに!はっきりいって、まだここは心の準備いりません!」 「・・・・・・」 「第1位はっ!!!!」 「282票!じゃが1号、吉見殿!」 「ん〜・・・・まぁまぁまぁ。」 「残念ながら1位は逃しましたが、若っ!実はここで重要なお知らせが・・・」 「おっ!なんだなんだ。」 「実は、有効投票数が合計701票ですから、ご察しの通り、そう!なんと票が割れております!」 「ぬおおお!!!って・・ことはっ!!!」 「第2位っ!!!!」 「278票!じゃが2号、チェン殿!」 「おぃっ!!!!!」 「へ?・・・・何か?」 「いや、別にいいけどよぉ、今の流れだったらよぉ・・・2位はオレかと思うだろぉーよぉ・・・。」 「大丈夫ですよ!若っ!まだ3位が残ってるじゃないですか!」 「そうかそうか。だよな。もともと目的は、3位入賞だかんな。」 「・・・・何をもっての入賞なんですか。」 「まぁ、良いでしょう・・じゃあ運命の3位を発表しますよ・・・。」 「・・・・ゴクリ」 「では・・・運命の・・・・第3位は・・・・・・・」 「・・・・・ドキドキ」 「・・・と、その前に。」 8月19日(水) 広島 ○ 中日 9 − 3 広島 「今日の結果見ときましょうね。えーっと若様は6回3失点で、また勝てませんでした。」 「えーいっ!もう、そんなことはどーでも良いっつーの!早く3位教えろ!」 「いや、一番どーでも良くない気がしますが・・まぁ良いでしょう。」 「では・・・・・運命を分ける、第3位はっ!!!!」 「86票!じゃが3号、川井殿!」 「ガーン!!!!!」 「若っ・・・・・若っ・・・・お気を確かに!」 「・・・・・・」 「・・エエト・・・・ソッキンクン・・・・・・・ボク・・・ナンピョ・・」 「えっ?何?何ですか?」 「ボクハ、ナンピョウ、ハイッテタノ?」 「えーっと・・集計速報が届いてますね、えーっと・・若様は・・・」 「あっ。余裕でビリでした。一番下、最下位です。」 「見セテ・・・ソレ・・・チャント、見セテ・・・・」 「あ。はいはい。一応、これが国民の声ですから心ゆくまで見てください。」 「フムフム・・・・」 「ウーン・・・・ナルホドネ」 「・・・・・・・」 「そりゃっ!!!」 「ひっくり返してもダメっ!」 自ら言い出した国民投票でまさかの(?)惨敗を喫した若様。 はてさて、ここから這い上がることは出来るのでしょうか? 【お礼の言葉】 国民投票に投票していただいたみなさんありがとうございました。 投票の推移をニヤニヤしながらみつめてましたが、週末あたりから4位だった川井票が突如として猛烈に追い上げてくるところを見て、 「あぁ、国民のみなさんは、なんて空気が読める人達なんだろう。」と感心しました。 また、若様がやりたいって言い出したらやります。お楽しみに。 ◆ 国王誕生へ・・・ 2009/08/18(火)
8月18日(火) 広島○ 中日 4 − 2 広島 「国王誕生へ・・・」 Xデーまで、あと・・1週間。 誕生祭前の最後の登板を8イニング無失点で追え、チェン・ウェインは階段をまた一歩上がった。 残された階段はあと・・1段。 ここ数試合のチェンの投球を見ていると内容自体は、決して良くはない。 文句のつけようがない出来だったのは12三振を奪って完封した8月4日の阪神戦だけで、むしろここ2試合は本来のピッチングが出来ないことに憤りを感じながら投げているようにさえ映る。 ただ、その思い通りに行かないというもがきや苛立ちは、もはや別次元のレベルで行われていることなので私たちの尺度では到底測れりきれるものではない。 たとえるならば、ピカソが絵を描いている最中に、「うーん・・・何かこうじゃないんだよなぁ・・なぁ?どう思う?」と問われたところで、「あのよくわかんないですけど・・十分凄いと思います」と答えるしかない。そんな感じだ。 実際、チェンの投球水準は”そこ”の位置まで達しているといって良い。 現に今日の広島戦でも8イニングを投げ散発3安打無失点。 本人が納得しようとしまいと、結果的には問題なく相手をねじ伏せている。 中盤に何度かピンチの場面も見受けられたが、実際のところ心の底から”危ない”とは感じることは無い。 なぜなら、投げてるピッチャーがチェンだからだ。 「普通にやればチェンが打たれる訳がない」 すでにファンの心の中にはそういった全幅の信頼感が芽生えている。 このような特定のピッチャーの力量に対して”絶対的である”と信じて疑わないこと、つまり信仰がチェンのピッチングには存在するのだ。 「神を信じますか?」と突然聞かれたら、人によって答えは様々だと思うが、 「チェンのピッチングを信じますか?」と問われて、Noと答えるドラゴンズファンはまずいない。 要するにそれだけの求心力が彼にはあると言うことだ。 エースの条件、エースの定義、に関しては今まで様々で見解をもとに語られてきたとは思うが、 私の思うエースの定義はファンの心を惹きつける”絶対的な求心力”があるか否かのただ一点である。 その能力を有する男は今のドラゴンズの中ではチェン・ウェインしかいない。 8月25日。 新たな王の誕生と共にドラゴンズの新しい歴史が動く。 ◆ ヨンタマ・メンタリティー 2009/08/15(土)
8月15日(土) ナゴヤドーム○ 中日 2 − 1 ヤクルト 「ヨンタマ・メンタリティー」 四球を意図的に”取る”ことは可能だろうか? 大半の場合、投手側のコントロールミスによって四球は起こる。 そもそもピッチングというものは投手の主導で行われるものであり、打者側がこれに対して直接的なアプローチを加えることが出来ない以上、基本原理として打者が意図的に四球を取ることは不可能である。 ただ、野球の試合をじっくり観ていると、打者が四球を”奪っている”ように見えるシーンをしばしば目にすることがある。 今日の谷繁の押し出し四球の場面はまさにそれである。 これは井端のようなストライクゾーン付近の球にとにかく手を出し、粘りに粘って最終的にコントロールミスを待つというやりかたとは少し違う。 あたかも谷繁の存在感が意図的にボール球を投げさせているような、ストライクゾーンを外れるように自らの力で誘発してるような、そんな気さえしてしまう。 少し前に、取材でドラゴンズOBの中利夫さんとお話しさせてもらった時にこの四球誘発に関して興味深い経験談を頂いたことがある。 中さんと言えば”ちょうちん打法”と呼ばれる打ち方が有名だが、このちょうちん打法とは一体どういうものなのか? 真相を伺ってみたところ、そこには考え抜かれた四球誘発のテクニックが存在した。 「打つ寸前にちょうちんみたいに身体を伸び縮みさせることでストライクゾーンを動かすんだよ。」 中さんは笑顔でサラッととんでもない事を言った。 実際、ストライクゾーンが動くということはあり得ないのだが、このちょうちん打法を駆使することによって、中さんは意図的にボール球を作り出していたというのだ。 ドラゴンズが誇る「伝説の核弾頭」の出塁への執念がそこにはあった。 さて、元来、谷繁という打者は四球数を多く稼ぐことが出来るいわゆる選べるバッターである。 今シーズンは打率.207と、打撃成績は近年で見ても最低の水準で低迷しているが、四球を取れる”目”の方は未だ健在でここまで獲得した四球数は28個。セリーグ18位にランクしている。 これは単純に8番バッターで敬遠される機会が多いという見方もあるが、たとえそれを差し引いたとしても、谷繁が自らの力で奪い取った四球数が多いことは他のキャッチャーと比較してみても明らかである。 ではなぜ谷繁は、欲しいところできっちりと四球を奪うことが出来るのだろうか? そこには、バッティングの弱者だからこそ芽生えるメンタリティーが存在していると思う。 かつてイチローは、「四球を狙いに行くバッター」に関してインタビューで痛烈に批判したことがあった。 その時のコメントでイチローは、「自分のバッターとしての価値観の中ではあり得ない」とまで言い切った。 そのコメントを聞いた時、私にはとてつもない違和感があった。 基本的にイチローの話は精神論にしても何にしても、きっちり腑に落ちるというか納得できることが多いのだが、このコメントに関しては明らかにイチローの主張はおかしいと感じた。 率直な感想をそのまま言わせてもらえば「そりゃ、あんたはそーかもしれんけど…。」ということだ。 誰もがイチローのように高確率でヒットを打てれば苦労は無い。それこそ四球を求めて打席に立つ必要性もないだろう。 しかし、大半のバッターはイチローのような35%近いヒッティングアベレージを持ち合わせてはいない。 投手と対峙した時に、基本的に打者は弱者であり、その弱者が何とかして塁に出るために行うアクションこそが四球誘発という行為なのだ。 谷繁がなぜ四球を多く勝ち取ることが出来るかというと彼は、自分が「バッティング弱者」であることを誰よりもよく理解しているからだ。 何の策も無しに打席でバットを振り回せば、ヒットで塁に出られる確率は20%そこそこ。 ならば、少しでも出塁確率を上げるために…。と考えた末に見出した方法論こそが四球の誘発なのだ。 具体的な策としては、外のボールは踏み込みを浅めにするとか、ハーフスイングをきっちり戻せる範囲に留めるだとか、それこそちょうちん打法にヒントを得た”ボールに見せる”あらゆる技術を谷繁は打席の中で使い分けてくる。 これがバットマンとして”逃げ”の行為だとは私は思わないし、それも一つの立派な技術だと認識している。 ヒットを狙うことも、四球を誘発することも、方法論こそ違えど”出塁への執念”という事で考えれば全く同じなのである。 あのイチローが見出すことが出来ない世界観、四球誘発。おそらくイチローには一生かかってもわかる事はあるまい。 それは、弱者にだけ授けられた最後の攻めなのである。 ◆次のページ >> |
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