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“お粗末”韓国格闘技イベント「本当にエライ目に」

夕刊フジ - 2009/8/22 16:57
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 韓国で開催された総合格闘技イベントに招待された日本の格闘技団体が大迷惑を被った。世界的な大会を目指すという触れ込みだったが、お粗末な大会運営のためにトラブルが続出。“逆ギレ”した韓国側の主催者が「日本に帰さない」と言い出す事態にまで発展したという。

 「本当にエライ目に遭いました」と語るのは和術慧舟會の久保豊喜代表(48)。同団体は日本の総合格闘技イベント「DREAM」などで活躍する宇野薫らを輩出した老舗団体だ。その慧舟會に韓国のFMCという格闘技団体から試合参加のオファーがあったのが事の発端という。

 FMCは「総合格闘技の世界的メジャーイベント」として8月16日にソウルで「FMC1〜譲れない勝負」を開催、慧舟會から7人、別の格闘団体から3人の日本人選手を招聘して10対10の日韓対抗戦を企画した。しかし、大会直前までトラブルが続出したという。

 「大会7日前までに契約金の半額を支払うはずだったのに払われない。『とりあえず来てくれ』の一点張りで、仕方なく14日に出場選手を韓国に派遣しました。すると、『大会前日の15日までに支払う』と告げてきたのです。これも仕方なく了承しました」(久保氏)

 ところがFMCはギャラの支払いを大会当日の正午まで延期したうえ、正午を過ぎても結局支払おうとしなかった。さらに、当日午前中には信じがたい“事件”も発生したという。

 「『リングの手配ができていない』とか『運営資金が持ち逃げされた』と言い始めた。あきれた私たちは欠場を決めました。すると一転、『ギャラを払うから出てくれ』と契約金を出してきたのです。とりあえず受け取りましたが、二転三転する先方の態度に選手のモチベーションは低下し、試合どころではありません。大会参加は固辞しました」(慧舟會関係者)

 その結果、イベントは試合数を4試合に減らして強行。別の団体から参加した日本人選手が出場した“日韓戦”は韓国の全敗に終わり、中継予定だった韓国のテレビ局MBCが放送をとりやめる騒ぎもあったという。だが、慧舟會の受難はこれでは終わらなかった。

 「試合後、FMCは契約不履行を理由に『渡したギャラ半額分を返さないと日本には帰さない』と脅迫してきた。その場で返却すると、今度は多額の損害賠償を請求してきた。あまりにも無茶な要求なので日本大使館に相談し、ほうほうの体で帰国しました」(同)

 大会後、FMCは韓国メディアの取材に「契約金を定められた日に入金できなかった過ちは認める」としつつも、損害賠償を求めて国際訴訟を行う意向を表明。慧舟會は徹底抗戦する構えだが、前出の久保氏はあきれ顔で次のようにも語る。

 「実はFMCから『秋山成勲選手を会場に連れてきてほしい』とも依頼され、彼も韓国に同行したのです。韓国で人気の高い秋山選手を客寄せにしたかったのでしょう。リング上で歌ってほしいなどと要求してきました。結局彼は断りましたが、身勝手な要求ばかりして自分の非は認めない。厚かましいにも程がありますよ」

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