オーディーン〜光子帆船スターライト

ってこの作品を知っている人ってどれだけいるんだろうか？
よほどのヤマトファンでもそっぽを向く作品なんだろうなあ。
しかし、好きなんです、愛しちゃってるんです。
レーザーディスク、DVD共に海外版と日本版を両方購入してしまうくらいに（＾＾；
いや、作品自体は褒められたもんじゃないです。
イントロは冗長だし、無駄に上映時間も長いし。
そしてこの作品が支持されない最大の理由は、おそらくこの作品が長い上映時間（2時間19分）をかけたにもかかわらず、尻切れとんぼで完結していない事にあると思う。
「ベテランは皆死んでしまった。しかし俺たち若者は迷わず目的地を目指そう！」で終わっちゃってる。

はっきり言って詐欺に等しい。
それでも愛する理由は何か？
もう本当に申し訳ないのだが、この作品がヤマトを作りたくて東映動画（現東映アニメーション）に入り、合作をやっていた自分に声がかかった初めてのウエストケープ作品だったからなのだ。
しかも当時の上司から志半ばで強制的にスタッフから外され、合作に戻されたといういわく付きの作品だからなのだ。

最初にスタッフとして参加した時、この作品はまだ船のデザインといくつかの設定しかできてはいなかったのだが、主人公達の乗る船「スターライト」のデザインを見た瞬間（細部は決定稿とはちょっとちがっていたけど…）、この船の虜になった。
ヤマトとは全く別の、ヤマトにはない優雅さ、美しさが「スターライト」にはあったのだ。
残念ながらこのすぐ後にスタッフから外れ、そのショックからこの作品完成後間もなく東映動画を辞めてしまうので、永遠に（作品同様）完結する事のない想いいっぱいの作品になってしまった。
いや、だからこそ他の誰よりもこの作品を愛しているのかもしれない。

決して「いい作品だから観て欲しい」とは言わない。いや言えない（＾＾；
でも、何かの間違いで興味が湧いたら、余興半分で観てもらえるとウレシイ。

「オーディーン〜光子帆船スターライト」………リメイクしたいなあ。