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堺市22歳男逮捕…あきれた猿芝居「死んだふり」

イラスト・平田 久美子

◆ 追跡中の警官にバイクで衝突 ◆

 警察官のバイクに衝突し、逃走しようとしたとして、大阪府警堺署は19日午後11時30分、傷害と公務執行妨害の疑いで堺市堺区の職業不詳松村雄二容疑者(22)を現行犯逮捕した。松村容疑者は手錠を掛けられた直後から約3時間“死んだふり”で捜査をかく乱しようとしたが、母親が身元確認のために現れたことに声で気づき、観念した。同署は「意識があるのは分かっていた」と、猿芝居にあきれている。


◆ 急にグッタリ…病院で検査も異常なく ◆

 松村容疑者の逮捕容疑は19日午後11時30分ごろ、堺市堺区の路上で、運転していたミニバイクを巡査長(25)のバイクにぶつけ転倒させ左手に軽傷を負わせた疑い。

 堺署の調べによると、巡査長はバイクに乗って警戒中に、2人乗りをしていたミニバイクを発見し追跡。しかし巡査長のバイクの後方から3人乗りのバイクが追跡してきて、巡査長に衝突。両方のバイクが転倒し、全員が路上に放り出された。

 3人が走って逃げたため、巡査長も走って追跡し、約400メートル追いかけて運転していた松村容疑者を取り押さえた。ところが、元気に逃走して逮捕直前まで抵抗していた容疑者が、手錠を掛けられた直後に急に目を閉じて、意識を失ったような行動をとった。

 巡査長はすぐに119番通報し救急車を要請。救急隊が到着するまでに呼吸や脈を調べたが、異常はなく、わざとらしい感じがあったため「演技では」と思ったが、念のために病院へ搬送することにした。

 病院では尿道にカテーテルを挿入して尿検査をした際も反応はなかった。CTスキャンも実施したところで、医師が「どこも悪いところはありません」と診断したため、堺署に身柄を移送した。

 5人がかりで取調室に入れたが“死んだふり”は続く。そこで捜査員が容疑者の携帯電話から母親を割り出し、20日午前2時過ぎに取調室の窓から「息子に間違いありません」と身元を確認してもらった。すると声を聞いて観念したのか、目を開けたという。

 署員は「拘置が嫌だったんだろうが、意識があるのは分かっていた」と説明。松村容疑者は「眠かったので寝ていた」と供述している。

[ 2009年8月21日付 ]

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