2009年8月21日 10時47分更新
8年前、倉敷市が発注したごみ処理施設の入札を巡り、市が特定の企業に落札させるため入札妨害を行ったとして、倉敷市の市民グループが20日、当時の倉敷市長や現在の副市長ら6人を競売入札妨害の疑いで刑事告発しました。
刑事告発したのは倉敷市の市民グループ倉敷市民オンブズマンです。
告発状によりますと平成13年に倉敷市が発注したごみ処理施設の入札をめぐって当時の中田武志市長らがJFEスチール、当時の川崎製鉄に落札させるためほかの企業に不利となる書類の提出を審査の要件に追加して、入札妨害を行った疑いがあるとしています。
この問題をめぐっては、倉敷市民オンブズマンが倉敷市の伊東市長を相手に訴えを起こし、中田元市長らに損害賠償を請求するよう求めましたが、先月、広島高等裁判所岡山支部は訴えを退けました。
その一方で判決では「中田元市長は入札妨害をしたと言わざるを得ない」と指摘していました。
このため、市民オンブズマンでは中田元市長や倉敷市の現在の三宅英邦副市長らあわせて6人を競売入札妨害の疑いで20日、岡山地方検察庁倉敷支部に刑事告発し、検察が受理するかどうか検討しています。
これについて、中田元市長は「告発状の中身がまだわからないので、今の段階では話すことはありません。」とコメントしています。
また、三宅副市長は「入札妨害をしたつもりはないので驚いている。検察の判断を待ち、説明を求められれば、真摯に対応したい」と話しています。