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最古級の小型神殿の建築部材が出土 滋賀の塩津港遺跡
琵琶湖北端に位置する塩津港遺跡(滋賀県西浅井町)から、平安時代後期(11世紀末〜12世紀末)の神輿(みこし)のような小型神殿の一部とみられる欄干や屋根の装飾用部材などが見つかり、県文化財保護協会が20日、発表した。
現存する神社で最も古いのは平安時代後期に建立された宇治上神社(京都府宇治市)本殿とされるが、神社建築部材としては、同じ時代で最古級という。
欄干は長さ約84センチ。神殿の縁側の欄干の足下部分で、組み立てのための束柱(つかばしら)が2本残っている。建物は縦横約70センチ程度と推測され、神輿か祠(ほこら)、本殿内に置かれた宮殿(くうでん)のような小型神殿だったらしい。
このほか、懸魚(げぎょ)と呼ばれる十数センチ大の五角形の屋根飾りや、垂木(たるき)なども見つかり、切妻屋根だったとみられる。
塩津港遺跡は日本海側と奈良、京都を結ぶ湖上交通の拠点。これまで神社の遺構や神像、木簡などが出土している。
黒田龍二・神戸大大学院准教授(日本建築史)の話「建築部材として平安後期のものが発見されたのは初めてだろう。神社建築が現物で確認でき、学術的価値は高い」
出土した遺物は23日、県立安土城考古博物館で一般公開される。
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