広島市立中央図書館(中区)の来館者用ロッカーで「行方不明」になる鍵が後を絶たない。一時、全体の4割に当たるロッカーが使用不能になり、同館は18日までに56箱分の鍵を約32万円かけて新品に付け替えた。同館は鍵を持ち出して自分専用のロッカーとして使っている人もいるとみて、鍵を持ち出しても使えないようにする。
同館には、利用者が館内に居る間、私物を入れておけるように無料ロッカーが1〜3階に計160箱ある。同館が2月に調査したところ55箱が鍵が掛かったまま、鍵が戻っていないことが判明。6月に再調査をした結果、あらたに16箱も鍵が掛かったままになっていることが分かった。
同館はマスターキーでロッカーを開け、張り紙で鍵の返却を呼び掛けたが、計56箱分の鍵は戻ってこないため7月と今月18日の2回に分けて付け替えた。
8月上旬からは別の3箱の鍵が戻っておらず、この3箱に「使用中止」の紙を張った。同館管理課は今後、鍵が戻らない箱はシリンダーを外し、鍵を持ち出したままの人も開けられないようにする。
【写真説明】鍵の持ち出しが続く市立中央図書館のロッカー。鍵のない箱には「使用中止」と記した紙を張っている(左)
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