食料自給率の虚実
・カロリーベース計算方式は日本と韓国だけが採用。
従って日韓以外の数値は農水省の試算であり、公式のものではない。
・カロリーベース方式では、餌(エサ)が輸入なら自給率ゼロ計算。
畜産農家の生産努力は一切カウントされない。
・日本のカロリーベース計算は、廃棄食料も含まれている「飽食の自給率」。
実際に摂取している以上のカロリーが計算上の分母であり、廃棄食料を除けば「54%」になる。
食料自給率が低いと思われた方が、農水省は予算が獲得しやすく、減反政策を推進しやすいのは当然です。
農水省の役人も、財務省ほどではありませんが、高い知能を省益のために駆使せざるを得ないのであり、疑問を呈せば省内と族議員に評価されず、責任あるポジションには進めません。
国民に選ばれた政治家が本音を言うしかありませんが、正論を語れば既得権益の包囲網が広がり、多勢に無勢なのが現状です。
この記事が参考になりましたら BlogRankingに一票をお願いいたします。
Comments
いつもわかりやすい記事をありがとうございます。AKAZUKINさんの意見とは異なると思いますが、農業などの一次産業を捨てるべきだ(税金を一切入れない)と主張する学者もいるようです。1億2千万人の人口がいてそれなりの国土もある日本が、自国の食料自給に責任を持たないとした場合、世界中から非難されるという事態にならないものでしょうか?バーチャルウォーターのような考え方をする人々もいるわけですし。
Posted by: 田舎人 | August 19, 2009 at 04:04 PM
農業の問題というのは、常に「食べられなくなる恐怖」というバイアスがかかるため、ややもすると冷静さを欠く議論に陥りがちですが、100%輸入があり得ないのと同様に、100%自給する必要もないでしょうし、日本の現状(66%)は、特にヒステリックになる必要もなく、まあまあ良い所にいるのではないかと思い始めています。
個人的には、廃棄食料を出来るだけ減らす工夫をし、なおかつ、もう少し皆で米を多く食べるようにすれば、自給率に関する不安は、概ね解決の方向に向かうのではないかと思っています。
Posted by: akazukin | August 19, 2009 at 10:05 PM