Special Report
MEG with The Shanghai Restoration Project
MEGさんのニューアルバム『Journey』が、本日8月19日よりiTunes Storeで先行配信されました。このアルバムの発売を記念して、アップルストア渋谷では8月10日にライブイベントが行われました。
ライブにはアルバムをプロデュースしたThe Shanghai Restoration ProjectのDave Liangさんも登場し、『Journey』収録曲2曲の他、MEGさんの代表曲ともいえる『OK』『BEAUTIFUL』がキーボードの伴奏による美しいアレンジで披露されました。MEGさんとDaveさんが一緒にステージに立つのは今回が初の試み。今後この2人によるライブパフォーマンスの予定は現在未定とのことなので、当日のライブを観ることができたみなさんはとてもラッキーだったと言えるでしょう。200名を超える、お店に入りきれないほどの数のファンのみなさんが集まり、忘れられない思い出の一夜となりました。
実は、MEGさんとDaveさんとの出会いのきっかけとなったのがiTunes Storeでした。
『Journey』はiTunes Storeがきっかけで生まれた。（MEG）
MEG DaveがやっているThe Shanghai Restoration Projectを初めて聴いたのが、2006年だったかな。iTunes Storeで彼の新曲がフリーダウンロードになっていて。それが偶然、私のバナーの隣だったんです（笑）。
それで聴いてみたら、とても素敵だったので、そのままアルバムを全曲ダウンロードして聴いてるうちにアルバムのジャケットに写っている上海にも行ってみたくなって、本当に行っちゃったり。実際の上海は、彼の音楽ほどはお洒落な印象はなかったんだけど（笑）。でもやっぱりそういうふうに人を動かすパワーがある音楽って、凄いなって。
Dave MEGがブログで僕の音楽をレコメンドしてくれたら、すぐにたくさんの彼女のファンがiTunes Storeで僕の曲をダウンロードしてくれたので驚いたよ。それで僕もMEGがどんな音楽をやっているのか気になって、日本のiTunes Storeで彼女の曲をいろいろ試聴してみたんだ。日本語の歌詞の意味は分からなかったけど、とてもハッピーなエネルギーを感じる音楽だと思った。それでMEGにコンタクトを取ったんだ。
MEG まさにiTunes Storeで繋がった縁ですね。私は以前からiTunes Storeでいろんな新しい音楽に触れてはいたけれど、今回のように今まで全く接点のないアーティストと、こんなに早いペースで一緒に作品をつくれるなんて思わなかったですね。
Dave 僕がThe Shanghai Restoration Projectでデビューしてから世界中の人に自分の音楽を聴いてもらうことができたのは、iTunes Storeの力が本当に大きいと思っているよ。いろんな国のiTunesのチャートをチェックすれば、そこで今どんな音楽が流行っているのかもすぐに知ることができるしね。
MEG 私の前作『BEAUTIFUL』がiTunesのアルバムチャートで1位になったときも、Daveが最初にメールくれたもんね。レコード会社のスタッフよりも情報が早かったからそれで知って（笑）。Daveは本当に研究熱心で努力家だから。
どこか知らない場所に誘ってくれるような曲を書きたかった。（Dave）
Dave 初めて直接会ったのは2008年。そこで何か一緒につくろうよっていう話になったんだよね。
MEG 私はThe Shanghai Restoration Projectのファーストアルバムにあるような、旅の雰囲気を感じる作品を一緒につくりたいって伝えて。私があのアルバムを聴いて上海に行ったように、リスナーがそれを聴いてどこかに出かけたくなるような作品ができたらいいなぁと。
Dave 「どこか知らない場所へ誘ってくれるような曲」が『Journey』をつくる上でのキーワードだったね。旅にはいいことと悪いことの2つの側面がある。例えば、出かける前日に荷物をパッキングしているときはワクワクするけど、いざ旅先に着いて自分の知らない言語が飛び交っているのを聞くと不安になったりするよね。その両方の感じを曲に入れてみたんだ。
あともう一つ、曲を歌っているMEG自身がどこかを旅しているというイメージがあって。それを表現するために、旅しているときに自然に出てくる鼻歌のようなハミングを全ての曲に入れてみたんだよ。
MEG 「オリエンタルな感じの音にしたい」っていう私の希望も見事に満たした作品が上がってきて嬉しかった。今回私が選んだ曲の基準は、「自分が今本当に聴きたい曲だけにしたい」っていうこと。ポップじゃなきゃいけないとか、枚数とかそういうのから自由になって、リラックスした雰囲気の曲ばかりなの。
Dave 僕はMEGの声がとても好きなんだ。今回のインストアライブで『OK』と『BEAUTIFUL』をアコースティックなアレンジにしたのも、MEGの声をより力強く皆に届けたいと思ったから。『Journey』をつくっていて嬉しかったのは、僕が初めてMEGの曲を聴いたときに一番素敵だと思った『Dawn』を、自分の手でリミックスできたことだね。
今は素晴らしい音楽と出会うチャンスがたくさんある。（MEG）
MEG 私とDaveの制作も、もう普通にMacやiPodを使っているよね。私の場合、まずお風呂で半身浴をするときに欠かせないのが、iPod shuffle。軽いから、トップでまとめた髪にクリップで留めて音楽を聴いてる。水ぬれ注意だけど意外とタフ（笑）。iPod nanoもMEGって刻印してもらった赤のモデルを使ってる。iPod touchは裏面が鏡になっているのが、女の子には実は嬉しいポイントだよね。
Dave 僕は15インチのMacBook Proを世界中どこへでも持って行って、レコーディングに使っているよ。iPodは自分の曲を寝る前に聴いてチェックしたり、ミックス用の音楽データを入れてスタジオに持って行くときなんかに使っているね。
MEG iTunes Storeでは、スタッフのユニークな視点で選ばれた作品がバナーで紹介されているから、新しい音楽にもどんどん触れやすいし、広がっていくと思う。そこから必ず新しい可能性が生まれると思うし、今までは出会えなかった素晴らしい音楽と、たくさん出会えるチャンスがあると思う。だから音楽配信やツールの進化は、私は前向きに考えてますね。
Dave iTunes Storeがなかったら僕らも出会っていなかったし、見知らぬ2人が一緒に作品をつくるなんていうこともなかったしね。今は、僕がNYでMEGが日本にいても、同時にお互いの音楽を聴いたり、一緒に曲をつくったり、感動したりできる。素晴らしいことだよ。
MEG 『Journey』は私たちが今この時代に生きているからこそ、つくることができたアルバム。今まで私たちの曲を聴いたことのない人にも、是非聴いてみてほしいな。
（2009.8.10 Apple Store, Shibuyaにて）
Photo
ストア内は貴重なライブを観ようと多くのファンで埋め尽くされました。
この日のライブだけのアレンジで歌われた楽曲。
美しい歌声とキーボードの音がストア内を包みます。
この日はアンコール1曲を含め、全4曲が披露されました。
MEGさん、Daveさん、そして集まったファンのみなさんにとって楽しい時間となりました。
Information
『Journey』コラボレーション
今回、アルバム『Journey』の発売にあわせて、MEGさんデザインによるワンピースやカットソー、パーカーなどがユニクロ「UT」から発売されます。洋服を購入すると、アルバムに収録の1曲をiTunes Storeで無料ダウンロードできる、特製のiTunesカードがプレゼントされる、という嬉しい特典もあります。詳しくは「UT×MEG」のサイトをご覧ください。
UT×MEGサイトProfile
MEG
2002年7月、岡村靖幸との共作『スキャンティブルース』でデビュー。自ら作詞作曲した楽曲の他、岡村靖幸の『イケナイコトカイ』、ミルトン・ナシメント『街角クラブ』、フリッパーズギター『GROOVE TUBE』のカバーなど経て、1stアルバム『room girl』をリリース。2006年のアルバム『aquaberry』は iTunes Storeポップアルバムチャート1位。続く中田ヤスタカ・プロデュースの限定シングル『甘い贅沢』も、エレクトロチャート1位。同年のアルバム『BEAM』は発売されると同時に、タワーレコード渋谷などで国内海外含めた総合チャートでも1位を獲得。続くアルバム『STEP』、『BEAUTIFUL』はiTunes Store、外資系レコードチャートともに1位を獲得。ミュージシャンとしての活動以外では、デザイナー/モデルとして数々の雑誌のカバーを飾るなど、そのファッションセンスが同年代の女性たちから大きな支持を得ている。
MEG 公式サイトThe Shanghai Restoration Project
音楽プロデューサー、デイブ・リアン（Dave Liang）のソロプロジェクト、ザ・シャンハイ・レストレイション・プロジェクト（The Shanghai Restoration Project）。UK、カナダ、ヨーロッパそして日本を含めた世界各国のiTunes Storeで、エレクトロニック部門のチャート上位にランクイン。最新アルバム「Zodiac」もチャートTOP5入りを果たし、アップルストア渋谷でインストアライブを行う。その後も、エレクトロニカ界隈で話題の女性ボーカリストであるダイ・ジョンストンのプロデュース、KENZOのパフューム世界キャンペーン広告への楽曲提供、また昨年の北京オリンピックの際にはNBC, BBCの中継で楽曲が使用されるなど、注目のクリエーターとして活躍中。東西の融合である1930年代の上海のジャズバンドにインスピレーションを受けて、文化の壁を超えた新しい音楽をつくり出す。それは、東洋音楽を西洋のヒップホップ／ジャズ／エレクトロニカと融合させた新感覚のエキゾチック・サウンドである。
The Shanghai Restoration Project 公式サイト