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メンズ百貨、キタの陣…三越伊勢丹、阪急に対抗

2011年開業のジェイアール大阪三越伊勢丹は海外ブランドがならぶ阪急メンズ館と競いあう(阪急百貨店メンズ館で)=追野浩一郎撮影

 2011年春に開業予定のジェイアール大阪三越伊勢丹(大阪市北区)が関西の百貨店として最大級の紳士服・雑貨売り場を作ることが19日明らかになった。総売り場面積5万平方メートルの1割強にあたる5000平方メートル超に達する。一方、別棟の「メンズ館」が好調な阪急梅田本店は、一足早く9月3日に大規模改装の第1期棟を開業し、海外高級ブランドなど婦人服売り場も強化する。「東の伊勢丹、西の阪急」がお互いの強みであるファッションで競い合う。

 大阪三越伊勢丹はJR大阪駅新北ビルの地上10階〜地下2階を使って開業する予定。紳士服・雑貨売り場は2フロアを占め、1968年に東京・新宿本店別館として開業し、成功した「メンズ館」の売り場作りを導入する。

 メンズ館を参考にしたジェイアール京都伊勢丹の紳士服売り場は、テナントの仕切りがほとんどなく、商品の選びやすさが来店客に受け、業界全体の08年度の紳士服の売上高が前期比約10%減と苦戦する中、前年実績を上回った。京都伊勢丹と同様に駅ビルに作る大阪三越伊勢丹にも同様のノウハウを取り入れる。商品を仕入れ先から完全に買い取り、独自の品ぞろえで販売する割合を業界標準の1割程度から3割まで高める。伊藤達哉開業準備室長は「大丸や阪急と同じことをしても勝てない。ブランドに焦点を当てるのではなく、東京の百貨店である伊勢丹らしさで勝負する」と語る。

 08年2月に開業した阪急百貨店の「メンズ館」の売り場面積は約1万6000平方メートルで、紳士服・雑貨で国内初登場を含めて約300の高級ブランドをそろえている。伊勢丹とは対照的に、テナントの独自色を前面に打ち出す戦略が、「ブランド好き」の関西で受け、1年目の売上高は265億円と、前年度の梅田本店での紳士服・雑貨の販売額から約1・6倍となった。

2009年8月19日  読売新聞)
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