2009年7月 5日 (日)

「大変だ!kmタクシーが事業認可取消しの危機だ」

この間、新聞に「国際自動車が事業認可取り消しか?」というニュースが載っていました。
タクシーに関わっている人達にとっては誰もがビックリしたニュースだったと思います。
国際自動車といえば、東京四社と呼ばれている中の一社で、日交と肩を並べる大手タクシー会社です。
そのタクシー会社が国土交通省関東運輸局の監査で、運転手の違法な超過勤務の実態が指摘され、過去3年間で一定の累積違反に達した為、道路運送法の処分基準に基づき、タクシー・ハイヤー事業許可取消処分になるということです。
7月16日に会社の聴聞を行い、その結果を踏まえて最終決定が下されるというのが新聞を通しての情報です。
これが決定すれば、タクシー・ハイヤー合わせて2000台近くを保有しているので、4000人位のタクシー・ハイヤー運転手に影響が出ることになるでしょう。
タクシー運転手仲間の風聞では、日交や国際(km)は運転手の営収(営業成績)についてかなり厳しい要求があり、運転手にはプレッシャーになっているという話をよく聞きます。
それに引き換え、我が勤める大和(だいわ)自動車交通は、運転手に「営収をいくら以上やってこい」とか、いわゆる「足切り」といって営収が一定額に達していない時の罰則もなくて、朝、営業に出発する前の点検点呼では「無事故・無違反で、自転車・オートバイに気をつけて、よく休憩を取って、時間内に帰ってくるように。気をつけて行ってらっしゃい。」と言って送り出し、帰庫すれば「お疲れさまでした。ご苦労さん。」と言って労をねぎらってくれます。
大和自動車交通という会社は本当に運転手を大事に、大切に扱ってくれている会社です。
そうなるとぼくも会社に対する愛社精神がもくもくと沸いてきて「会社のためにガンバルぞーッ」という気持ちになってしまう自分がいます。
タクシー業界の現状は、規制緩和により新規参入のタクシー会社が増え、タクシーの台数が増加したことに加えて、昨年9月のリーマンブラザースの破綻以来、売上が30%位低下してしまって経営危機に陥っているタクシー会社がたくさんあるやに聞いています。
ぼくの勤める大和(だいわ)タクシーだって例外ではないと思います。
これを乗り切るには運転手の一人一人がもう少し頑張って営収を上げるように努力するしかないと思います。
要するに個々のタクシー運転手の平均営収のレベルアップを計ることです。
そのためには
1.会社と組合とがコラボレートして、個々のタクシー運転手の平均営収アップを目的とする勉強会を開催する。
特に会社全体の平均営収以下の運転手に積極的に参加してもらう。
これはだれも損をしない、三方一両得である。
2.積極営業をして、無線契約先(会社・個人共)や、大規模ビルや大病院の独占タクシー乗り場の設置を進める。
3.志を同一にするタクシー会社とのグループ化を進めて、数と規模のメリットの拡大を計る。
これがぼくの
「社長になったつもり」のたわ言でした。

2009年6月28日 (日)

「いやー。世の中まだまだ捨てたもんじゃないぜー!」

先日、午後1時頃、新橋駅のタクシー乗り場から新霞ヶ関ビルまでお乗せしたお客様達の話をします。
8名様の中高年の女性ばかりの団体様を、ぼくのタクシーと後続のタクシー二台に分乗して、引率の若い女性に行先を指示されて出発しました。
引率の女性は後続のタクシーに乗りました。
目的地に着いて「料金は710円です」と言うと、四名のお客様が口を揃えて「お金は引率者が渡している」と言うのです。
後続のタクシーは途中で信号に引っかかってでもしたのかまだ到着しません。
ぼくはお金を受け取った覚えはないのですが、お客様達ははるばる四国からやってきた人達です。
トラブルになっていやな思いをさせてはいけないと思って、ぼくの方が一歩引いて「判りました。ありがとうございました。お忘れ物ございませんように。」と言ってお客様を降ろして次の営業に出発しました。
それから30分位して、会社の無線配車室から連絡が入り「さっき乗ったお客様から料金を払っていないと言ってきたから、そのお客様の携帯番号に連絡を入れて下さい。」と言われて折り返し電話すると、その引率の女性が出て「さっきはすいませんでした。タクシー料金を払っていないので、私は午後4時まで降りたビルにいますから受取りにきて下さい。」と言うのです。
ぼくは(わずか710円を受取りに行くより、その間の逸失利益を考えたら営業していた方がましだ。)と思いましたが、その引率者はわざわざ渡したレシート(領収書)から、忙しい中をやっとぼくを捜し出して、たかが710円の支払いの為に汗をかいたのだから、その努力を買ってあげなければいけない、と考え直して受取りに行きました。
するとその女性は平身低頭で「私がうっかりして先にお金を渡していかなかったから不手際を起こしてすみませんでした。」と何度も頭を下げられて、ぼくも恐縮してしまいました。
こんなせちがらい世の中で、放ったらかしにする人の方が当たり前な事案なのに、わざわざ名乗り出てくれるなんてーッ。
「世の中まだまだ捨てたもんじゃないなーッ!」
とつくづく思いました。

2009年5月25日 (月)

「何だこりゃー。ぼくはカリスマ運転手なんかじゃないぞーッ!」

去る4月10日、テレビ朝日の夕方の報道・情報番組「super Jチャンネル」の中でタクシー運転手を取上げたコーナーで、ぼくがタクシー営業をしているところを同行、あるいは追跡取材を受けて、その様子がテレビで放映されました。
放送当日はタクシー乗務の日だったので、ビデオに録画しておいて翌日楽しみにビデオを見たところ、何と画面の右上に「カリスマ運転手」と言うテロップが流され続けているではないか。
ぼくはビックリしてしまいました。
ぼくがテレビ取材を受けることを承諾した時には「カリスマ運転手」というタイトルで放映するなんてことは一言も言われていなかったのに・・・。
ぼくは「カリスマ運転手」なんて言われるようなタクシー運転手ではありません。
この場を借りてハッキリと「NO!」と言わせてもらいます。
タクシー運転手稼業は自営業と同じでまさに経営そのものです。
朝、営業所を出庫して営業を開始して、翌朝戻ってくるまでにどういう経営戦略で丸一日を営業するかで営収が変わってきます。
ただ無計画にのんべんだらりんと走っていてもお客様をキャッチすることは出来ません。
乗ってきたお客様が<何処へ連れて行くか(何処までのご利用か)>は判りません。
そのお客様が降りた場所から次の営業が始まるのです。
いかに早く短距離のうちに次のお客様をゲットする(無駄な空車時を無くす)かが勝負です。
この繰り返しが営収アップの秘訣です。
全てのタクシー運転手は営収をあげる為に日々ガンバッテいると思います。
ただその努力が成果につながらないだけなのだと思います。
魚のいないところにいくら釣り糸を垂らしていても魚は釣れません。
魚のいるポイントを求めて移動しなければ魚は釣れません。
タクシー営業もまったく魚釣りと同じです。
丸一日営業して3万円の人もいれば、その3倍の営収をあげて帰ってくる人もいます。
タクシー営業は運やツキもありますが、常時高い営収をあげている運転手がいることも事実です。
タクシー業界の現実は昨年9月のあのリーマンブラザースショック以来、タクシー利用客が激減したしまって、3割ほど平均営収が落ち込んでしまい、タクシー会社も運転手も苦境に立たされています。
ぼくも減収は免れませんが、それでも一応かろうじて平均営収75,000円以上を確保しています。

でも・・・

「ぼくはカリスマ運転手なんかじゃないぞーッ!」

2009年4月28日 (火)

「ウワォー、超有名なプロスポーツ選手だーッ!」

長年タクシー運転手をやっていると、有名人を乗せることがよくある。
タレント、映画俳優、プロやアマのスポーツ選手、相撲力士、作家、大物政治家など多士済々である。
先日去る日のこと、深夜の3時半過ぎに銀座の並木通りを流していて、お客さんがもう捕まりそうもないので、そろそろ帰庫しようかなと思った矢先のこと。
ぼくのタクシーの30m位先の雑居ビルから2人の男女が出てきて、男の方が「オーッ、タクシーッ、こっちこっち」と大声で手招きして乗り込んできた。
ぼくはなんだか大男で坊主頭でヤクザ風の怖そうなお客様という感じがした。
連れの女性はクラブかスナックのママさんのようである。
男性客が「取り敢えず芝浦へ行ってくれ」と言った。
かなり酔っているようでロレツが回らない。
走り出すと間もなく車内エッチが始まった。
どちらかと言うとママさんの方が積極的な感じで、男の酔客の方が応じているという風である。
中身は触れないことにしますからご想像をたくましくして下さい。
男性客の声を聞いて、もしかしてとバックミラーから顔をのぞくと、何と昨年末に現役を引退したばかりの超有名なプロスポーツ選手ではないか。
ぼくは後部客席の方が気になりつつも安全運転に心掛けて目的地に向かった。
さて(ママさんを送り届けたらそのあと何処へ向かうのかなー。きっと1万円は超える所だろう。ついてるラッキーッ)と内心ほくそ笑んで目的地に到着した。
するとママさんが「泊まって行かない?」と言って超有名スタープレーヤーの手を取ってマンションの中に消えて行ってしまった。
「ちくしょー。1万円超のお客様をさらわれて1,880円になっちゃったよー!」

2009年4月12日 (日)

super Jチャンネル・・・に出演(テレビ朝日)

テレビ朝日の夕方の報道・情報系番組「super Jチャンネル」に出演しました。
4月10日(金)放送された、2名のタクシー乗務員にスポットを当てたコーナーの1人として営業中の様子を撮影されました。
番組では人の2倍売り上げるカリスマ(?)運転手として紹介されておりました。

2009年4月 5日 (日)

「ラッキー!気前のいい おばあちゃんのお客様」

最近のタクシー業界の厳しい現実を踏まえて「タクシー運転手は辛いよー。」とばかり泣きが続いてしまったので、今回は嬉しかったことをお話しします。
1年程前のことですが、平日の午後3時頃(実は一番暇な時間帯)、JR渋谷駅のタクシー乗り場に着けて30分程順番待ちして乗車してきた、年の頃80歳過ぎのおばあちゃんが「首都高速に乗って入谷で降りて、竜泉まで行ってちょうだい!」と告げました。
ぼくは心の中で(しめた!こんな暇な時間帯に長距離が出た。ラッキー!)とばかり喜び勇んで目的地に向かいました。
到着すると、料金は通行料を含めて7,000円位だったのですが、おばあちゃんは「帰りの戻り賃も含めて払いますからこれ取っておいてね」と言って15,000円払って降りて行きました。
ぼくは普段以上に深々と丁寧に「ありがとうございました」とお礼を言ってお別れしました。
今どきのお客様は10円のおつりでも堂々と持って行くせちがらい世の中なのに、昔気質の気っぷのいいおばあちゃんと出会えて、タクシー運転手をやっていて良かったとつくづく思った次第でした。
「ラッキー!気前のいいおばあちゃーん!」

2009年3月 3日 (火)

「もうー、何とかしてくれー!」

この前、世の中の景気が急に悪くなって、タクシーの乗客が極端に減って営収が落ち込んだ話をしたけれど、その話の続きです。
例の小泉政権が行ったタクシー事業の規制緩和で、タクシー各社が増車の申請をしたばかりか、他の業界からもこのタクシー事業に新規参入してきて一気にタクシーが増えてしまった。
その分運転手にしわ寄せがきてしまって、営収の落ち込みを余儀なくされているのに、更に加えて、この度のアメリカ発の世界同時不況による客足の減速、チケット客の減少、終電車以後の長距離客の減少と、二重三重に苦しめられているところにもってきて、昨今では、日交やkmによる中小タクシー会社の吸収や合併、更にはグループ化で二社によるタクシー業界の寡占化が進んでいる。
それだけに終わらず、最近になって急に都内の主だった大きなオフィスタワーや大病院のタクシー乗り場が、この二社に独占されるようになってしまって、これまでぼくが着けていた乗り場が次々と着けられず弾き飛ばされてしまって、どんどん営業拠点が減っていって悔しい思いでいっぱいです。
もー、何とかしてくれー!

2009年2月24日 (火)

「経営者会報」に載りました

「経営者会報」の2009年2月号に載りました。
「経営者会報」は日本実業出版社の発行する中小企業経営者向け月刊誌です。
福永雅文さんと対談し、タクシー業界の現状、タクシー営業の要点、ぼくの工務店経営時代の話と、限られた誌面で簡潔にまとめられております。

2009年2月11日 (水)

「気合いだ頑張るぞー!」

ぼくはタクシー運転手になって初営業に出たのが平成11年2月11日(建国記念日)だったから、タクシー運転手歴ジャスト10年になりました。
現在年齢66歳ですが、まだまだ若い気概を持ち続けて、安全運転第一を心に命じつつ、タクシー運転手は大切なお客様を安全に目的地までお運びする重大な職務である事を十分肝に銘じて営業していく覚悟でいます。
とはいえ、昨年9月にアメリカで発したサブプライムローンの破綻をきっかけとした世界同時不況の影響で急にタクシーの客足が減ってしまって、タクシー運転手の営収の落ち込み甚だしく、例年の20%~30%の減収を余儀なくされている状況です。
ぼくもご多分に漏れず、26ヶ月続けていた平均営業収入80,000円以上が、とうとう1月は75,000円台に急落してしまいました。
でも気を取り直してこれ以上下がらない様にガンバッテ行きたいと思っています。
「気合いだ頑張るぞー!」

2009年1月19日 (月)

元社長のタクシー運転手奮戦記

ぼくが書いた本です。

160234 2002年10月に「元社長のタクシー運転手奮戦記」を出版しました。

「元社長のタクシー運転手奮戦記」

発行/講談社出版サービス

定価1,500円(消費税込み)

著者自らハンドルを握って体験した、大都会の織りなす人生模様、世相の数々を綴った痛快面白本です。
タクシー運転手の皆さんが読んでも面白い!!
現役のタクシー運転手さんで、一乗務当りの平均営収が50,000円に達しない運転手さんは、この本を読めば10%~20%の営収アップが可能になる虎の巻です。

目次より

第1章 僕がタクシー運転手になった理由(わけ)

第2章 利口じゃやれない、さりとてバカでもやれない稼業

第3章 営業収入アップ大作戦

第4章 タクシー運転手はつらいよ

第5章 お客様万華鏡
      「車内エッチはほどほどに」など12項目

第6章 340円タクシー泣き笑い

第7章 タクシーから見た日本事情

ご購入を希望される方はこちらへご連絡下さい。
03-6231-7661

«レッツビギン!新時代

2009年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31