東芝ハードディスクレコーダ[RD−X3/4]のうちX3
何度も書いているとおり、ワタシはA−BS3の設計(画質も)を見て以来、東芝がキライです。
しかし、使いやすいように組まれているシステムは今現在東芝RDだという話、また地上波チューナーの画質が良いという評判だったのでやむを得ず東芝機を購入することになりました。
容量が欲しかったのと、やはり画質はそこそこマトモに見られるものがよかったので、そういう意味での安全パイということで東芝機の中でも最も容量の大きなX3にしました。(X3購入当時の160Gという容量はトップクラス)
で、しばらくしたらハードディスクがいっぱいになってしまいにっちもさっちもいかなくなったので、追加でX4を購入しました。
消せばいい、という話ではあるのですが、見てない番組を消すわけにもいかず。まぁ色々な理由で消せない人のお話だと思ってください。そういう前提条件での話です。
#元々ハードディスクレコーダでワタシが興味あったのってコクーン500Gモデルだけなんですよね。理由は唯一その容量。ある程度の容量がないとすぐパンクするの見え見えでしたから。
写真のとおり青いLANケーブルが入っていたので「おぃおぃ、IEEE1394ケーブルと間違えてLANケーブル入れるとはさすが東芝、恐れ入ったね」と苦笑いしていたのですが、なんとX3にはLAN端子がついていました。
LANでPCと接続するとなんだか文字入力などPC側でできるようなのですが、ワタシのPCにはLANなんてハイカラなものはついてないので残念ながらその機能は使えそうにないです。
#よく考えたら東芝は「ビデオカメラとはアナログで接続した方がキレイ」と主張してレコーダーにはIEEE1394端子もつけてなかったのでした。IEEE1394ケーブルなんてついているわけないわ。
フロントのパネル部分は、ヘアライン加工のアルミパネルが張り付けてあり、ワタシがこの機種を選んだ理由の一つだったりします(大のヘアライン加工好き)。
が、まぁそのあたりの写真はあちこちに載っているのでまぁいいでしょう。いつもどおりフェティッシュにディティールを見ていくことにします。きゅいーん・・・(は?)
世界の工場中国製です。
エコ時代にあって、48Wとは電気喰いですね。ハードディスクを2個も積んでいるのが悪いのかもしれません。
写真の位置はサイドパネルなわけですが、ごく普通の薄い鉄板です。
前の足です。わざわざ丸く縁取っているあたりが小賢しいというか健気というか(^^;
写真右側の通りツメで止まっていますが、内部でネジ止めされており、このツメを外しただけではフロントパネルは取り外せません。
後ろの足です。足というかなんというか・・・あえて言うならトドの足でしょうか。薄くて四角いゴムが貼ってあるだけです。まぁ今の機械はどれもこれもこんなもんですな。
ファンはこんな感じでついています。結構うるさいです。といっても、どれくらい五月蠅いかは人によって違うので説明が難しいですね。最も普及度の高いファン付き機材であるPS2と同じくらいでしょうか、古いPS2と。5万番になってからのPS2に比較すると爆音です。(あちこちで書いてますが、5万番は旧PS2に比べると恐ろしいほど静かになっていますので聞いたことがない人は是非一度体験することをオススメします)
どうでもいいんですが、ネジです。安っちいネジで、写真の通り外しただけで結構ゴミが出てきます。もう少しいいネジ使ってくれればありがたいんですが、受け側の素材もアレなのでしょーがないでしょうか。
全景です。レンズの性能が悪いのかワタシの腕が悪いのか、ちょっとボケ気味です。
中央に松下のDVD−RAMドライブ、左右にシーゲイトのハードディスク(80G)が2個設置されています。
このハードディスクはOEM版で、ご覧の通りごく普通のIDEケーブルで接続されています。
これらのケーブル類がシールで止められているため、シールを剥がさずにそのままハードディスクやRAMドライブを取り外すのはなかなか難しいです。
私自身、この機械自体にあまり興味も関心も(愛着も)なかったため最初はそこで面倒になってやめてしまったのですが、X3の内蔵写真を公開しているサイトが見つからなかったため後日しょーがなくこれらを取り外して見てみることになりました。
#画像をクリックすると大きな写真に飛びますが、ピンぼけ気味なのであんま期待しないでください。
シーゲイトのハードディスクドライブST380022A。Uシリーズなのでおそらく5400回転でしょう。
シーゲイトのU6シリーズにはACEというとっても静かなモデルが用意されているのですが、どうもそれは採用されていないようです。ワタシが持っているのは40Gモデルですが80Gモデルもあったので、採用しようと思えばできたはず。(実際にシャープの初代ハイビジョンレコーダではACEが採用されているとのことです。)
ちなみに別のページで写真を載せてますが、ACEモデルは流体軸受けに加え外周がゴムで覆われており見た目からして全然違います。ACEは元々家電向けに静かさを重視して製造されたモデルなので、X3が東芝の最上位モデルであれば本来それを採用すべきだったと思います。
X3は電源を入れるとかなりうるさいことで知られており、東芝の最上位モデルであるので多少のコストアップでも気を使うべきだったと。
とまぁ青年の主張はともかく(^^;
ちなみにハードディスクの上に乗っているメタルシールドのされたフラットケーブルですが、前面入力端子からの配線です。このようにシールドしたからといってノイズ源であるハードディスクにキッチリくっつけてしまっても大丈夫なのかどうか疑わしいところですが・・・とりあえず気をつかっていることだけは確かなようです。
ちなみにこのケーブル、長さがギリギリのためハードディスクを持ち上げる際には気をつけないと基板側、前面パネル側の両方の接続部分が外れてしまいます(コネクタはロックタイプではない)。前面パネル側は組み立ての際に、組み上げの順番によっては差し込むのが面倒だったりしますので気をつけましょう。
#ACEモデルについて言えば、あれ以来後継が出ていないところを見ると顧客(メーカー側)に強いコスト指向があったのか、通常モデルが静かになったのか、何にしても主流にはなれなかったようです。(X3の初期ロットはACEモデルが使われていた・・・といった面白い情報は今のところ聞いたことがありません)
上で説明したフラットケーブルが取れてしまった状態。ロックタイプではないとはいえ、左右に加えて上の方にもひさしのように出っ張った部分があるので差し込むのがなかなか面倒です。
チューナーパック部分のアップです。写真左側の白いシールが貼ってあるチューナーが松下の地上波アナログチューナー。右側のものはミツミのBSアナログチューナーです(写真では見えませんが、MITSUMIの文字があります)。
RDシリーズはチューナー性能が良いとの評判のようですが、これを見る限り特段高性能な製品を使っているようには見えません(パックの中身見てませんが・・・)。チューナー部分単体というよりその後の信号処理や受信DNRなどトータルで、出力端子やMPEGエンコーダまでの信号の運び方が問題になってくるので、そのあたりが良いということなのでしょう。
超発熱する3次元Y/C分離回路を電源ユニットに隣接して配置していた東芝と同じとはとても思えません。(A−BSシリーズは何だったんだろう・・・)
チューナーユニットの近くにあるGCチップD64031A。ちょうどシールドケーブルの下あたりに隠れています。
定番のごく一般的なNECのゴーストリダクションチップです。採用例も多く、特別なチップではありません。
周りのコンデンサもごく一般的なものばかりで、OSコンなどは使われていません。(アナログデッキの頃のはA−BS3でも一部OSコンだった)
相変わらず写真がボケボケでショボいですが、ハードディスクとDVD−RAMドライブをどかした状態の基板写真です。
上下に大きく2つにわかれています。上がアナログ回路を中心としたマザーボード、下がMPEGエンデコーダをはじめとするディジタル回路のようです。
部品点数が少ないこともありますが、主要なパーツはこのようにドライブの下部に配置されているためハードディスク類を持ち上げないとわからないようになっています。
このシルク印刷を見る限り、X3とXS30はマザーが同じようです。右側のsmscと書いてあるチップはLAN関係のようです。カニさんマークはついてません。
・・・ってゆーか、なんりゆーか、マジックペンで書いてあるNGって文字が気になるんですが、とっても(^^;
ディジタル回路を載せた基板の拡大です。X3Jとの文字を見る限りはX3用の基板のような気もしますが、X3J自体は上の写真で見たマザーボードにもついていた名前なので、こっちもやはりXS30あたりと共通なのかもしれません。
ちなみにこのコネクタはDVDRAMドライブと接続するためのフィルムケーブルを差すところです。
ちょうどDVDRAMドライブの下あたりになるのですが、パイオニア製のチップが載っていました。
DVDレコーダ市場では現在のところSONY、パナ、パイオニアと東芝の4社が争っているようですが、部品レベルではこのように共有されていたりするんですね。
もっとも、このCD0035AFというチップがナニをしているのかはわかりませんが・・・
ADV7300です。10bit108MHzオーバーサンプリングのノイズシェイパー?です。映像のD/Aコンバータ+フィルターといったほうがわかりやすいでしょうか。
ちなみにカタログにもあるとおり、X4にはADV7310が載っています。
一般向けの商品で、このようにチップの性能をウリにすることはあまり多くないと思います。しかしアナデバの独壇場ですねぇ。ある意味、ほとんどのDVDレコーダ(プレイヤー)はアナデバ製だといっても差し支えないかもしれません。
D61052。3次元Y/C分離チップかとも思いましたが、DDのイラストが見えることから、MPEGエン・デコーダかな? かな? 植田佳奈?
写真がひっくり返ってごめんなさいお姉さま。上の大きな写真だと左下に見える巨大なチップがこれですわお姉さま。ちゃんとμPD61052とシルク印刷されているのが珍しいですわね。
謎の東芝チップです。メニューなどのソフトが入っているとみてよいのでしょうか。
これも上のでっかい写真のうち、左下の方に配置されているチップです。
そういえばNECと違って東芝やビクターのチップはこういう剣山型のチップが多いですね。設計時期の違いですかね、NECのチップは比較的古くても結構長寿命だと・・・
なんだかよくわかりませんが、(c)GEMSTARの文字が見えますので、Gコードのプログラムが入っていると考えて良さそうです。
SAA7118Eはディジタイザ(A/D変換器)でしょうか。フィリップスの711xは、PC用キャプチャカードでよく使われることで知られています。
ちなみにこのチップ、SKNETのDAC−2でも使われているようです。
D64083です。
GCチップD64031の近くにあるという位置関係から、これがY/C分離回路の可能性が高いですね。
と、いつも推測ばかりでアレです。興味があればNECチップはプレスリリースなどがweb上にあると思うので、チップ型番から調べてください。ワタシは興味がない、というかこれを書いているPCがネットにつながってないので、別のネット端末PCでいちいち調べてこれ書くの面倒だからこういう推測表現になってしまっていて、それで満足してます(ぉぃ
おっきな写真では右下、一番電源側に見える大きなチップがこれです。
133という時から133MHzで動いているんでしょうか、それにしてもファンレスどころかヒートシンクレスで動いているというのはすごいですね、それでも電源やハードディスクといった熱源にかなり近い位置で。
RAMドライブの裏側です。てっきり普通のIDEドライブかと思ったら、(写真では見えませんが)背面に40ピンのIDEコネクタは存在せずサイドにフラットケーブルがあってそこで基板側と接続されていました。
取り外してPCのRAMドライブとして使おうということも少し考えていましたが、そのままの状態ではそれはできないようです。
メイドインじゃぽん。
これがメイン基板と接続するためのフラットケーブル。
特段部屋がキタナイわけではないのですが、使用し始めて2ヶ月後の状態でこのように結構ホコリが多く溜まっています。上半分は手でなぞってホコリをとったところ、下半分は元の状態です。
(この写真は内蔵ハードディスクの側面です。)
ファンが結構うるさくガンガン回転しているので、そこから色々入ったり出たりしているようです。年に一回くらいは分解してエアダスター等でホコリ取りをしてやったほうがよいかもしれません。
ちなみにハードディスクはこのようにゴムプッシュで振動防止対策がとられています。(効果のほどは不明ですが)
東芝製の製品ではありますが、中身は半分くらいNECのチップで占められておりまるでNEC製品のようです。
NEC自体は何年も前にHEを解散してコンシューマ製品からの撤退を決定していますが(昔はテレビやビデオを売ってたのよ)、内部の部品では依然としてパナソニックと並んで(?)絶大なシェアを占めているようです。
根っからの技術側のメーカーなんでしょうね、SONYのようなマーケティング能力も、パナソニックのような販売ネットワークやサポート体制もないけれどモノを設計、生産する能力は十分にあると。
一般の人には「NECと家電」というとあまりイメージが沸きませんが、このように土台を固めている優れたメーカーだということですね。イメージやマーケティングの問題もあってあまり売れませんでしたが、案外NECの家電というのも(モノとしては)優れた製品が多かったのかもしれません。
ワタシはあまり使わないのですが、RAMの認識がすごく遅いです。まずトレーが出てくるのが遅く、ディスクの認識が遅く、録画開始も遅いわけです。具体的には画面に「ローディング」のアイコンが出たまま30秒くらい待たされます。このへんは感覚や使い方の問題もあるのでワタシにとってはそれほど問題ではないのですが、RAMやROM、−Rといったものをよく使う人はちょっと考えた方がよいと思います。
ハードディスク内の消去についても、PCと同じハードディスクを利用している割には比較にならないほど遅いです。このあたりは家電故にやむを得ないかなとワタシは了解していますが。(今のところ録画ミスなどは発生していないため、家電のメリットである安定性は確保されていると思うので)
パナソニックのLF−D340(DVDRAMドライブ)を購入したので、PC←→X3の相互やりとりができるようになりました。
が、PCからRAMへの書き込みが異常に遅く、だいたい700kb/S程度のスピードしか出ません。4.7G1枚いっぱいにするのに100分以上かかる計算になります。
うーん、さすがに遅すぎて困ります・・・。
BGM:MarikoKouda「MyBestFriend」
#6笑顔で愛してる なんてとてもいい歌なのにどうしてこの子は・・・(T_T)