Visual C++ 2008 ExpressでAppWizを日本語化したWTL8を使う

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Microsoftがオープンソースで出してくれているWindows Template Library(WTL)を利用すればMFCが同梱されていない無償のVisual C++ ExpressでもネイティブなWin32 GUIアプリケーションが作れる環境が整えられるのではないかと、そういう考えを持つ人も多いと思う。自分もその一人である。

既に先人さん達が、色々なQuick Hackをしてくれている。しかし情報が古かったりする。日本語化アプリケーションウィーザード(WTL講座環境編)は扱っているバージョンがWTL7.1とVisual C++ 2003の組み合わせである。WTL8をVisual C++ 2008 Expressで使うことを解説しているページも存在する。WTL8で日本語アプリケーションウィザードをVisual C++ 2008 Expressで使おうと思ったら、結局これらを組み合わせて自分でQuick Hackするしかなさそうである。ということで作業を始めた。(因みに以前も似たような事をしようとしている)
HTMLの日本語化が完了した一息ついた時点で、Templateの方も含めて全て日本語化してCPLにて公開されているWebページ(UsefullCode.net)を発見してしまった。(ある意味今までの作業は無駄になったかと思って萎えた。)しかしこちらのページもWTLのバージョンが8.0.6536でとまっており最終版の8.0.7161ではない。
結局自分で作り直したHTML+上記のUsefullCode.netさんで公開されているzipからTemplate部分の流用(Templateディレクトリ以下でUsefullCode.netさんで日本語化された部分のpatchを作り最新バージョンに適用(一部手パッチ))+上記VC++ 2008 ExpressでWTL8を利用する方法を組み合わせて表題のVisual C++ 2008 ExpressでAppWizを日本語化したWTL8を利用可能にした。
CPLなので、(ライセンスの理解を間違えていなければ)改変物の二次配布は自由にできるはずであるので、ここに公開することにします。本当は本家にバックポートするなりした方が良いのですが。

WTL80_7161_Final_jp.zip WTL8の7161 Finalの日本語版。 Visual C++ 2008 Express対応(2009/05/02修正:詳細は末尾)
AppWizHTMLEJ.diff.txt アプリケーションウィーザードのHTML部分の英語版と日本語版の差分パッチ
AppWizTemplateEJ.diff.txt アプリケーションウィーザードのテンプレート部分の英語版と日本語版の差分パッチ(UsefulCode.netさんのものを流用)

使い方
  1. Visual C++ 2008 Express Editionをインストール
  2. Windows Server 2003 R2 Platform SDKをインストール
  3. 上記のWTL80_7161_Final_jp.zipをダウンロードし、AppWiz内のsetup90x.jsを実行
  4. VC++2008の[ツール]->[オプション]->[プロジェクトおよびソリューション]->[VC++ ディレクトリ]->[ディレクトリを表示するプロジェクト]->[インクルード ファイル]において以下3つを追加
    %Platform SDKインストールディレクトリ%Include (例:C:\Program Files\Microsoft Platform SDK\Include)
    %Platform SDKインストールディレクトリ%Include\atl (例:C:\Program Files\Microsoft Platform SDK\Include\atl)
    %WTL8インストールディレクトリ%Include (例:C:\Program Files\WTL8\include)
以下は動作時のスクリーンキャプチャです。
VC2008ExpressWTL.PNG2009/05/02修正内容:
ダウンロードして利用している方々(「WTLのウィザードが文字化けするから修正してみた」と「Visual C++ 2008 Express EditionへWTLをインストール」)からの指摘に対応(作業にはサクラエディタ利用)
  • AppWiz/Files/HTML/1041/以下の3つのhtmlファイルのUTF-8での保存
  • UIFeatures.htmの「立地エディット」という誤字の修正

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