事件番号 平成21年(ワ)第 -----号 損害賠償 請求事件
原告 浅見淳子 浅見昇吾
被告 山岸徹
準備書面 1
平成21年7月2日
東京地方裁判所民事第25部乙1A係 御中
被 告 山岸 徹 印
記
T.私の主張とするところ
1)訴状第1項 当事者について
原告浅見淳子は、昭和61年3月に慶應義塾大学文学部を卒業したとあるが、原告浅見淳子が編集した書籍
(乙1の1)の記述に、
「(大学に)入ってみたらたちまち、授業について行けなくなった。予習どころか、復習してもわからない。復習してもわからないんじゃ、宿題が出来ない。」(乙1の2)とあるが、日本の大学制度では、1、2学年は、一般教養の履修である。ニキ・リンコは別の掲示板では東京理科大に進学し8年留年して中退したと書き込んでいた。私も工学部で理系の大学であるからよく分かるが、大学1年で予習するような授業は無いし、まして宿題が出るような授業も無い。その一方(乙1の3)では大学3年までは留年無く進学している事になっている。
この様に、原告浅見淳子が大学に在籍した事があれば、分かる不自然な記述を、簡単に見過ごすのには、原告浅見淳子が大学のシステムを知らず、大学教育を受けていないと考えられる。
原告浅見淳子の容姿について
(甲3)左側の女性とあるが、
平成13年7月頃、2ちゃんねるという巨大掲示板に、原告浅見淳子に関係するスレッドが複数存在していた。主な内容は、花風社が入居していたビルオーナーへの非難と、逆に花風社、ネットパブリッシング、原告浅見淳子への非難の応酬であった。原告浅見淳子は時として、自ら名を明かし書き込んでいた。
そのやりとりの中で、原告浅見淳子の身体的特徴として、小柄、ハゲ、カツラの常用が書き込まれていた。
平成15年1月1日発刊書籍の紙上対談で初めて原告浅見淳子が表舞台に登場してきた。
(乙2の1)訴状第2項にあるように、平成17年から原告浅見淳子とニキ・リンコの講演が始まった。この講演会開始以来、原告浅見淳子の容姿は大柄に変化した。原告浅見淳子とニキ・リンコが別人であると主張する人は、講演会で見た原告浅見淳子は大柄であり、ニキ・リンコと全く別人であるとする。
現在原告浅見淳子は平成21年5月9日よりホームページを開始。
(乙3の1)その顔写真は、
(甲3)左側の人物とは別人に見える。(乙3の2)
この様に原告浅見淳子には、複数の容姿、複数の顔がある。上記より、
(甲3)左側の人物を原告浅見淳子とは認められない。原告浅見昇吾については認める。
私がウェブサイトを公開していたとあるが、私はウェブサイトとするような商用目的の大規模なサイトを用意した事など一度もない。私はYAHOOが無料で提供しているジオログというスペースを使用していたのである。理論上不特定多数の閲覧は可能であるが、現実には、1日100人が訪れる程度の非常に小さなサイトである。同じ趣旨のサイトを5月に作りカウントした。(乙5)最大で102人である。
2)訴状第2項 原告淳子による活動及び「ニキ・リンコ」との関係について
原告浅見淳子の経歴は知らない。原告浅見淳子が担当した自閉症者の手記翻訳書が高い評判を得たとあるが、どの書籍かは不知である。さらにどの様な高い評判かも不知である。それによって、日本国内の自閉症者から手記が持ち込まれたとあるが、これも不知である。原告浅見淳子が平成9年頃開催した翻訳者養成講座に、ニキ・リンコが参加したとあるが、いつの何処で開かれた講座であるか不知である。ニキ・リンコは花風社で翻訳業務に従事したとあるが、不知である。平成12年頃花風社から、単独著作、共著の手記を出版とあるが、不知である。
ニキ・リンコが
(乙6)の手記の後、(甲4)の審議委員になり、講演依頼を受けたのは認める。原告浅見淳子が自閉症者の手記を出版する機会が増えたとあるが、森口奈緒美が飛鳥新社から出版していた書籍の再発刊を除き、自閉症者の手記を出版しているとは認められない。訴状第2項に日本国内の自閉症者から手記が持ち込まれたとあるが、ニキ・リンコ、泉流星を除いては、藤家寛子(後に統合失調症と判明)だけである。統合失調症と自閉症は異なる疾病である。ニキ・リンコ、泉流星については後に述べる。
(甲3)左側の人物とニキ・リンコが一緒に講演会へ出席しているのは認める。
3)訴状第3項 被告による不法行為
ヤフーの「Yahoo!ジオシティーズ」のサービスについては認める。
被告は、かねてより、「ニキ・リンコは実在しない自閉症者であり、健常者で実在する花風社の浅見淳子が商売のためにでっちあげた架空の人物であって、浅見淳子がニキ・リンコを装っている。」としているが、それに間違いはない。
しかし、それを荒唐無稽かつ明らかに虚偽の主張であるとする部分は争う。
前出の通り、平成13年7月の時点では、原告浅見淳子は小柄でハゲである。
花風社の代表的翻訳家であるニキ・リンコは、平成12年10月10日NHK教育テレビ「にんげんゆうゆう」に出演した。(
乙7の1)
ニキ・リンコは自閉症掲示板に「まだらハゲである」「時にスキンヘッドに剃り上げる」「NHK出演時には市民運動をしているのでカツラとサングラスで変装した」「親に自閉症であることを言っていないので知られたくないから変装した」等、書き込んでいた。若い女性で禿頭であり、小柄である人物は非常に少ない。
それが、同じ出版社に関係している。
これらの記述から、原告浅見淳子とニキ・リンコが同一人物であると分かった。
花風社の代表的翻訳家であり、ノンフィクションライター、さらに花風社プロデュースで別会社より出版多数の「泉流星」もやはり平成18年5月29日NHK教育テレビ「ハートをつなごう」に出演した。
(乙8の1、2)この人物も、もみあげが無いことからカツラと分かる。さらに、(
乙9の1、2、3)の写真を見比べるとほくろの位置、カツラ等から同一人物と見える。
よって原告浅見淳子とニキ・リンコ、泉流星が同一人物であることが分かったのである。
同様の主張をインターネットのジオログに公表したのは認める。
同様の主張を記載した書面や電子メールを発達障害者の支援団体や報道機関等に送りつけるなどの行為を繰り返したとあるが、これは争う。
ニキ・リンコは医学論文に引用されているから、その本名は簡単に分かるだろうと考え、出演したNHK、引用した医者、出版社等、考えられる所全てに問い合わせた。しかし、現実には何処も答えることなく、質問自体を黙殺された。花風社には内容証明にて問い合わせたが、(乙10)誠意ある回答は得られなかった。(乙11)
ニキ・リンコが講演先で本名を尋ねられた場合には、「福本珠緒」、「フジモトフジオ」と相手によって異なる本名を教えている。
一方
(乙13の2)は襟足の生え方が非常に自然であり、カツラには見えない。
平成18年5月29日からジオログを公開した事は間違いない。
書き込んだ個別の事柄は認めるが、原告浅見淳子、原告浅見昇吾を誹謗中傷したとする事は争う。それは後に述べる。
ジオログが公開され、理論上不特定多数に閲覧可能であったことは認めるが、
一日10万アクセスが日常のようなホームページと同じように論じる事は出来ない。前に述べたように1日100人程度が訪れる非常に閉じられた空間の話であり、特定少数と言うべき数である。
その他ジオログ上に書いた事実は認める。名誉毀損については争う。以下に述べる。
U.名誉毀損にあたらない理由
1)原告浅見淳子 ニキ・リンコの能力について
原告浅見淳子、ニキ・リンコは共に翻訳家と言う事だが、ニキ・リンコがNHK教育テレビに出演した折り、かな文字入力で非常な早さでパソコンに入力していた。通常多くの人は英文字(ローマ字)入力を使用し、和文入力オペレーターの様な、特殊な職業の人でない限り、かな文字入力を使用しない。
英文翻訳を職業とするはずのニキ・リンコがかな文字入力を使うと言うことは、逆に英文タイプに不慣れで、英文に対して素養が無いと考えられる。
これらからニキ・リンコ、こと原告浅見淳子は翻訳能力を持たず、翻訳はもっぱら夫、原告浅見昇吾が行い、原告浅見淳子が日本語入力を行っていると考えた方が合理的である。
2)原告浅見昇吾について
上記より原告浅見淳子及びニキ・リンコを翻訳家とするには、原告浅見昇吾の協力無くしてはあり得ない。翻訳家ニキ・リンコの存在に原告浅見昇吾は欠かす事の出来ない協力者である。
3)ニキ・リンコ 泉流星の障害について
平成13年7月の時点に於ける原告浅見淳子の容姿と、T.の3)で述べたニキ・リンコ、泉流星の容姿より、原告浅見淳子、ニキ・リンコ、泉流星は同一人物である。ニキ・リンコ、泉流星が自閉症だとは認められない。
容姿で判断すると同一人物でありながら、原告浅見淳子は定形発達(健常者)ニキ・リンコ(高機能自閉症)泉流星(アスペルガー症候群、時には高機能自閉症)とそれぞれ違う障害、或いは障害が無い状態、さらにそれぞれが違う履歴、経歴である。
しかし、平成17年からは、原告浅見淳子には複数の容姿があり、ニキ・リンコには複数の容姿、複数の本名が存在する。氏名と、容姿、それぞれに矛盾が混在している。
4)公共の利害に関する事実
平成12年10月10日ニキ・リンコがNHK教育テレビに出演してすぐにその悪影響は出た。「ニキさんが「自傷」でストレスに対応している部分を見て我が子が取り入れ、手を傷だらけにするのを見るのは何とも言い難い複雑な気持ち。(東京・母)」(日本自閉症協会の会報いとしご2001年より抜粋)
現在はさらに状況は悪化し、インターネット上に発表するリスクを恐れずに、悪影響を発表する母親も出てきた。
(乙14)自閉症児の母親は、教師や、医者、養護関係者に子供を人質に取られているような状態だから、本音をなかなか言えない。
ここまで、あからさまに発表する母親が出てきたという事は、ニキ・リンコの悪影響を受けている子供たちはその数倍から数十倍以上居ると考えられる。
ニキ・リンコは障害者代表として(甲4)に見る通り、内閣府主催の中央障害者施策推進協議会委員を務め、障害者行政の施策立案に携わっている。
障害を持たず、商売のために障害を偽っている人間が障害者代表として、政府の委員を務めているのである。ニキ・リンコを演じているのは原告浅見淳子であり、その存在に欠かす事の出来ない人物が原告浅見昇吾なのである。
花風社の販売戦略は、数少ない自閉症教育関係者を共著出版という形で取り込み、学生、OB、親、教師などへの販売を促進させるのである。
この様に、自閉症の子供を連れて相談に行った現場では、必ず花風社の書籍を薦められ、不安に駆られる親たちは、先ずニキ・リンコ、泉流星の本を買うのである。
この様な形で、内容を問わず、安易な形で自閉症の子供を持つ親たちの手に、花風社の書籍が渡され、その内容を信じたが為に、前出のような悪影響が出ているのである。
5)公益を図る目的
上記の様に、ニキ・リンコ、泉流星の書いた本は、無条件で受け入れられ、参考書として、障害者に携わる現場、精神科医の間で広く使われている。
私達夫婦は、自分の立場を明らかにする為に、児童精神科医に頼み込み、1年半待ち、さらに半年以上に渡る問診を受け、検査を受けて始めてアスペルガー症候群と診断を受けた。一方、ニキ・リンコ、泉流星は本名も定かではなく、診断の有無も明確ではなく、さらに、誰に診断されたか、検査を受けたかどうかすら分からない。
にも係わらず、杉山登志郎という医者は、「自閉症のお友達のニキリンコさん」というスタンスで、医学論文に引用したりする。インターネット上では、私の発言は合併した精神疾患から来る
妄想とされている。(乙15)NHKを初めマスコミ各社、医者その他、私が問い合わせた先からは、一切回答を得られない事からも、私の妄想だという話はかなり広く言い立てられているようである。
しかし、そこで自閉症についての自由な発言はことごとく攻撃的且つ非論理的なコメントで遮られ、まるで誘導されるが如く、話をニキ・リンコ、原告浅見淳子、原告浅見昇吾の話に行かざるを得ない状態にされるのである。多少の過激な発言の裏には、無数の攻撃的コメントが存在しているのである。(甲1の37)(甲1の51)左上を見ると分かるように、原告側が準備したジオログの写しは、平成21年3月29日と平成21年3月30日に出力準備したものであり、その後都合良くジオログは通報により、公開停止措置を受けた。
この公開停止措置は平成21年5月18日午前10時に解除されたが、また同日、即時通報により公開停止措置を受けた。この様に簡単に公開停止の措置がとれるのにも係わらず、原告浅見淳子、原告浅見昇吾についての書き込みが十分になるまで、コメント欄で挑発を続けたと考えられる。
以来、同様の自閉症のブログを作っては、一週間ほどで通報公開停止削除され、その数7度に及ぶ。今回の民事訴訟、及び原告側からの通告書(乙18)を以てようやく、通報削除は、現在公開停止中のジオログを除き、一応収まった。
V.結び
原告浅見淳子、原告浅見昇吾が行っていることは、U.の4)で述べたとおり、甚だ公共の利害に関する事実であり、U.の5)で述べたように、医療現場、教育現場で、自閉症児、自閉症の患者が間違って扱われる元凶となっている。私山岸徹が行った事は、自閉症の患者とその家族の利益の為、すなわち公益を図る事が目的なのである。
原告浅見淳子は自閉症ニキ・リンコを演じ、アスペルガー症候群泉流星を演じている事が真実である。
よって、私の行動は名誉毀損にはあたらず、無罪であり、原告の請求は速やかに棄却されるべきである。
以上
証拠方法
証拠説明書1 記載の通り
付属書類
1.証拠説明書1 1通
2.乙号証の写し 各1通