「BNNプラス北海道365」は、毎週新たなテーマを設け、読者のみなさんが参加す「365アンケート」を実施しています。
「365アンケート」は、8月10日から16日までの1週間、「高速道路の無料化は必要ですか?」のテーマで実施しました。
麻生政権が景気対策の目玉とした高速道路の休日料金「一律1000円」(ECT搭載車)は、レジャーや帰省の負担を軽減できることもあって、利用者が大幅に増加しています。
一方、民主党はマニフェストに「高速道路の無料化」(首都高速、阪神高速を除く)を盛り込み、2010年度から段階的に実施する方針です。
どちらも、景気の浮揚策となり得るメリットがある反面、さまざまな影響が予想されます。
アンケートの期間中、282人の方に参加していただきました。設問と投票結果は以下のとおりです。
(1)高速道路の料金は、どれが望ましいですか。
・休日一律1000円 22票
・無料化すべき 16票
・従来の通常料金を徴収すべき 244票
(2)「休日一律1000円」もしくは「無料化すべき」と答えた方にお聞きします。その理由は?
・帰省やレジャーによって景気が浮揚する 10票
・流通コストの軽減で家計に恩恵 11票
・地方の活性化が期待できる 9票
・無回答 1票
・その他(自由記述) 7票
<「休日一律1000円」もしくは「無料化すべき」と答えた方の主な自由記述>
「最低でも1000円は払うべき」
「道路は最小限の費用で整備すればいいので、他の税金を使ってはいけないと思いますが、多少の道路使用料金の財源は必要かと思います。休日の1000円はこのまま続行してほしいです」
「平日は物流関係の車両や高速バスに対しては値下げして一般車はむしろ値上げするべき」
「もともと無料にする約束だったから」
「道路の管理維持の財源はどうするの?揮発税を上げるとか??土日祝1000円乗り放題で十分ではないでしょうか」
(3)「従来の通常料金を徴収すべき」と答えた方にお聞きします。その理由は?
・渋滞によって経済効果が相殺されかねない 22票
・利用者増で温室効果ガスの排出量が増える 15票
・打撃を被る産業が存在する 18票
・無回答 9票
・その他(自由記述) 180票
<「従来の通常料金を徴収すべき」と答えた方の主な自由記述>
「もっとお金を必要としているところがあるだろう...」
「利用者から徴収するのか、国民全体からまきあげるかの違いでしかない」
「31兆円ある未返済分は国が承継ってどこからそんなお金出てくるんですか...あなた方の大好きな『借金』を増やすことになりますよーいいんですかー」
「値段を下げて欲しいとは思うが、無料にしたら渋滞ばかりで高速道路ではなく低速道路になってしまうだろう」
「最低限の通行料は道路を使用する者の負担とすべきである」
「高速道路の維持管理に税金を投入すると言うことですね。これでは使わない人まで高速代を出しているようなモンです。受益者負担の原則が崩れることになる」
「極端すぎるような気がする。保守・維持管理に関する経費はどうするのか、他の交通機関に対する影響は計り知れないものがあるが、そのことに関してどのように対処するのか不透明過ぎる」
「受益者負担でいい。税金で維持管理するなら、もっと国民にためになるように税金を使ってほしい」
「使わない人が何で、税金を負担しなければならないのですか」
「高速道路の建設費の債務が31兆円も残っているのに通行料金の無料化などもっての他です。無料化は債務の返済が完了してから考えるべきです」
「今からは無料化はしないで値段を下げてある程度の償却をして、残りの部分は国が借金として引き継ぐ制度が必要と思う」
「無料で国有化すると、今働いてる人達はたくさんいますが、働くところがなくなります。社会不安になる恐れが有ります」
「民営化を促進している時勢に逆戻りは無い。利用者が払うべきで無料化で無駄な税金を使うべきではない」
「維持、施工費用は受益者負担が当たり前。使っていない方々にまで負担を押しつけるのはおかしい」
「維持費をどうするのか?今回の東名のようなことが起こった場合の費用の捻出?など、どうするのかが疑問」
「無料にすると、大混雑する。しかも受益者負担の原則に反する。現在の料金を三分の一くらいにしたらいいのでは」
「借金返済を高速道路を利用しない人にまで求めることになるのはいかにも不公平です」
「血税を投入して、海運業者やJRの経営を圧迫することには断固反対。CO2排出も大幅に増大する」
「何故国営化なのかわからない。ここらへんの田舎は、高速道路もないから恩恵がないし、交通手段はマイカーしかなく、3、4台は一家で所有しているので、税金の跳ね返りも心配」
「無料化にすることで通行量が増えるためCO2の排出が激増してしまう。これはCO2排出大国の日本において世界から見たときにマイナス面となってしまう」
「どれだけ税金を食うと思ってるんだ?道路の整備、補強、修復。暫定税も無くして高速料金も取らないとなると税金から捻出ということになるが、高速にはほとんど乗らない人間も大量に居るんだ。不公平すぎる」
「維持管理費を全額国民からの税金で賄うのはどうかと思う」
「経営感覚も責任感も無い官僚が、高速道路事業に携われば、国の借金が山の様に増えて行くだけだ」
「国有化って、時代に逆行してませんか?民主党ってセンスないですね」
「財源を明確にしてからでないと賛成できない。増税なしで無料化できるとは到底思えないから」
(4)そのほか、高速道路の料金に関する自由な意見をお書きください。
計82の意見が寄せられました。その一部を紹介します。
「高速道路を無料化するのであれば、他の交通手段とあわせ、地域の状況も加味した総合的な交通体系を議論し、必要な対策をあわせて実施を議論すべきである。今のままでは、結果的には『正の便益、負の採算』と言われる公共交通が急激に衰退し、地方は車を利用しないと住めない地域になり、人口減少に拍車がかかる」
「高速道路の料金は従来の料金を維持しなければ、フェリー会社が危機に陥ってしまいます。無料化はすべきではない」
「高速道路利用は時間短縮のため、時間をお金で買っている。渋滞するなら、意味が無い又渋滞でのCO2の問題、温暖化による自然環境が脅威」
「選択肢の中で一番近いものを選んだが、JRのように特急料金部分と一般(乗車)料金部分を分けて、一般料金部分を無料~1000円で弾力的に設定すればよい。景気が悪いときは、一般料金部分を無料にする。渋滞が激しいところは特急料金を高くする」
「高速道路の通ってない日本海側で飲食店をやっているので無料化になってしまうと国道の交通量が減り困る。経営努力でどうにかできる段階を遥かに超えているので今後どうなるか非常に心配している。民主はテストとして北海道で先行し無料化すると言っているがテストで犠牲にされるのは真っ平御免である。まさに弱者いじめ。既に各所で実例があるストロー効果をまったく考慮していない愚策中の愚策である」
「賄いきれないでしょう。代償は何?もし国債に頼るつもりなら、さんざん赤字国債だから駄目だと批判してきた、今までの自分をどう説明するつもりだ?それを理由に補正予算の足を引っ張ってきた責任、どうつけるつもりだ?」
「車乗る人、乗らない人を問わず、産業への影響が周りまわって経済雇用への悪循環をきたす影響が相当にある、ということになると思います。その上に税金は現在の受益者負担型から国民総負担方型へと移行してほとんど高速に関係のない地域の年金生活者等には厳しい仕打ちとなるでしょう」
「交通渋滞のおそれから高速バスの遅れによる客離れ、高速利用の長距離トラックの遅れによる生鮮食品の輸送問題、またフェリーがダメージを受け、倒産、失業など新たな問題が生じる恐れがあり、結果離島への運行の見直しがあるかも知れない。問題が多すぎます」
「高速道路を日常使用して仕事のために移動している立場から言わせてもらうならば、無料化は反対です。確かに会社としてはコストが下がるんでしょうが、あるていど時間が読める高速道路が、一般道と同じになっては困るんですよ。正直言って、高速道路を無料化できる財源があったら、もっともっと他のことに使って欲しいわけです。私たちの将来の安心の為にね」
「大反対です。1 地球温暖化対策に逆行『一般道を含め交通流がスムーズになり、燃費が向上する』だそうだが、そもそも論として、無料化すれば、これまで鉄道・フェリー等を使っていた分の交通量が増えて、逆に排出量が増えるのは目に見えている。2 運輸事業者への打撃『休日限定ETC1000円』でも、これだけの影響が出ている。鉄道・フェリー・バス等の運輸事業者が壊滅的打撃を受ける恐れがある。ただし、将来は温暖化のみならず、人口減・高齢化による労働者不足の問題もあり、これらの運輸事業者(大量輸送機関)は温存しておく必要があります。一度無くなったものを復活させるのは至難の業です。3 受益者負担の原則
財源を何とか確保できたとしても、それは道路特定財源や他の一般財源。軽トラックで近場しか乗らない田舎の高齢者からも負担させるつもりなのか」
「無料化するということは、料金所にいるおじちゃん達を解雇するということでしょ。全国で何人位解雇されるんだろう?あの人達は"天下り"なわけないよね。何万人もいるであろう、雇用を切ることが、本当に正しいのか疑問です」
「現場を知る者として言わせてもらえば高速道路はネクスコの場合、道路は国の物。PA、SAはネクスコの物で高速道路管理はネクスコです。先日以来千円になってから事故が多発しており近隣の自治体からクレームが来ており困っています。自前で救急車や消防車は持っていませんから。事故が起きれば高速警察隊が行きますが各都道府県の警察署が管轄しており大変なのです。簡単に高速道路は封鎖できないことから無料ですし。アウトバーンのように石が飛んでくるようになります。無料化とはそういう事です」
「高速道路無料化というのは大きな問題に発展します。高速道路は作れば放置しても良いものではなく維持管理が必要ですよね?サービスエリアや道路補修や緊急時(事故・災害)等の対応など無料で運営できる慈善施設じゃないです。これを仮に無料化してしまうと民営化された高速道路各社は収入源が激減します。税金を注入するんですか?これじゃ民営化の意味が無いですよね。民主党は目先の事ばかり言って庶民を騙し政権を獲ろうとしているようにしか見えません」
「無料にしたら、JR四国等、高速道路と並行する在来線やローカル線は、軒並み廃止になるでしょうね。しかも、その代りに、もし自動車税上げられたら、本末転倒でしょう。あまり乗らない人には、何の得にもならないです。公立高校無料化と高速無料化、この二つの政策が無くならないと、民主党には投票しにくいです...」
「高速道路がもし無料になってしまったら高速の渋滞が他の一般道にまで波及してしまい大混雑になってしまいます。あと、高速道路のメンテナンス面でも支障きたしてしまいます。よく高速道路が終日工事をやっていますがそのお金は高速道路料金(ETCも含む)でやっているんですよ。車のドライバーの安全は絶対に守るためにもこれには反対です」
「現に今でも自民党の政策で実施している土日祝日1000円でフェリー関係やJRといった輸送関係が割を食っている業種がありますからね。それを無視しているのかわかりませんがさらに打撃を与えかねない『高速料金無料化』ですからね...。ただ自民党の政策はそういった団体などを考慮してかどうかはわかりませんが2年という期間限定です。それに引き換え民主党のマニフェストでは無期限で無料化なわけですから。JRなどが気が気でないのは当たり前です。だって生きるか死ぬかの瀬戸際なんですからね...。さらにこの無料化に伴い収入がなくなるわけですから補修費や管理費それに道路公団が作った借金の返済費用はどうするんだという事なんですが、それは民主党は税金で賄い償還するとの事です。つまり何時もは高速を使わない人達や車を使わない人達また車が無い人達等も税負担するという事です。それって普通に考えたっておかしいですよね」
「国のインフラと考えてみれば確かに相互扶助の観点から間違いではないでしょうが、しかし始めから車が無い人や地方で高速が周りにないという人はそれすら当てはまらないわけで反発は必死だと思いますがね...。それでもやるつもりなのだろうか?またさらに環境問題で民主党はマニフェストに2020年度までに二酸化炭素90年比25%削減としていますが、こんな『高速料金無料化』という制度がスタートすれば削減どころか増えると思うんですが、こんな矛盾を堂々とマニフェストなんかに載せて良いもんなんですかね?たぶん非現実だが政権交代を成功させないとという思いからなのでしょうけどね...。まぁどこからどう見てもバラマキ政策なわけで...。こんな政策を並べても国民は政策で判断せずに『一度民主党に政権を』という風や流れで民主党に投票してしまうんでしょうね...。自分で自分の首を絞める事になる事も知らずにね...。」
「高速道路を無料にすると当然自動車輸送が活況を呈する。すると、鉄道や船舶が相対的にも絶対的にも減少することになる。自動車輸送は潤っても、鉄道や船舶は荷を奪われそこで働いていた人たちの雇用を奪うこととなりはしないのか?トン当たりのコストは鉄道や船舶の方が比でないほどに安価だ。環境負荷も当然のように低い。まして自動車の場合、他に比べて定時運行が難しく、また高齢化も進行しており、運転手の過剰労働が起こる可能性が強い。鉄道や船舶の取扱量が減ってその企業が傾いていしまったらどうするのだろうか?JR労組は民主党の支持団体だったように思うが民主政権ではどのような対応をするのだろうか?麻生政権でも、高速道路料金を低額にするというだけで輸送量が減るとして、補てんをするための予算を組むと言っている。無料となれば相当のことだと思われるがいかに」
「不便な所に住んでいる人々にとっては車は必需品です。しかしながら、誰しもが運転できるわけではありません。子どもや高齢者や障害者はどうしましょうか?
数年後には後期高齢者の割合が相当数に達します。こういう人たちにも運転させるのでしょうか?自家用任せにしてしまったためバスなどは壊滅的な状況になっています。高速を無料化する前に、身近なバス路線への整備と補助こそ必要なのではないでしょうか」
「以前から高速使ってますが、土日祝日1000円になってから自動車専用道路の規則を覚えてない高速ペーパードライバーが路肩駐車で携帯通話していたり、明らかに地図を車内で大きく広げてポイント検索していたりとただでさえ走行車両数が数倍になっているのに危険性が増加してきています。また、公共交通機関の乗車率へも影響がでるのは明らかです。また、交通量から考えてもこれまでのような道路整備事業では路面補修が追いつかず大変なことになっていきます。高速走行する車のハンドルが路面の凹凸でちょっとでもとられたら...。また、技術進歩でハイブリッドシステムや電気システムをより進めても『京都議定書』をとりまとめた責任ある我が国が二酸化炭素(温暖化)や窒素酸化物(酸性雨)排出を促すような景気刺激策をとること自体問題です」
「もし法案が通って施行されるのが来年だとしても、地球温暖化の元凶である二酸化炭素排出のない電気自動車+燃料電池自動車はまだまだ国民にはほど遠く大型車含めた全車に占める比率は0.1%にもなっていない。ハイブリッド車が急速に普及しだしているが、それでも大半は通常のガソリンを食い散らす旧来型車であるから、高速道路を無料化することで、旧来型自動車の使用が増大し、世界中でCO2の削減を呼びかけているご時世に逆行している(鳩山党首や菅直人氏ら理系出身でそのあたりの理解は詳しいはずなのに信じがたい事だ)。電気自動車+燃料電池自動車はいずれ石油の枯渇につれて次第に普及するはずだから、何十年後か判らないが、せめて50%を超えてからにすべきと思う」
「乗らない者までもが税負担を強いられる政策には理解/支持のしようがありません。『大気汚染をもっと楽しもうぜ!』なんて言っている様なもので、こんな政策を支持する方は後世に負担を押し付ける極めて身勝手な大人だと多くの子供から思われることは必至です。政府が国際社会に約束した2050年までに1990年基準で50%までに二酸化炭素排出量削減をどうやって達成する気なのでしょう?そんな事やったのでは到底不可能です。政権与党を目指しているのであれば、もっと現実的に考えてモノを言うべきです」
「『京都議定書』が気になります。約束期限(2013年)に目標削減量を達成できなかった場合、増大した温室効果ガス(GHG)の排出権を日本は買わなければなりません。(数兆円になると言われてます。もちろん税金で賄う事必至)『高速道路1000円』を実施してしまった現総理も、後になって慌てたように『2020年のわが国の温室効果ガス排出量を2005年比で15%削減する』と発表してましたね。万一、民主の言う3年後に『高速道路の無料化』を実施した場合、『自動車税年間5万円』でも済まなくなるかもです」
「土を盛って舗装した程度の高速道路ばかりなら仮に無料でも大した問題はありません。税金で管理すればよいわけです。日本の場合は橋やトンネルだらけで土地も高いと来ていますので値下げや優遇はあっても、道路を捨てるつもりでもなければ無料化は増税なしにはありえません」
「欧米の高速とか、特にアメリカなんかの高速と日本の高速は別物と思います。よくアメリカの地方高速を利用しますが、穴ぼこ、いきなり道じゃないところから流入(その反対)してきたり、その点日本の高速は都市も地方も規格の統一性が高いと思います。その分維持管理費もかかるのでしょうか」
「我が家は車がありません。(やめました)運送会社や旅行会社や宅配スーパーを利用すれば、不便は解消されるし、お金は劇的に貯まります!我が家にとって、ETCも高速1000円もエコカー減税も全く意味がないものでした。(税金は結構払っているのに...)こういう家もあることを、お忘れなく」
「道路の維持管理費くらいは徴収しても良いと思います。国道も市道も料金所を作って維持管理費を道路の利用者から賄うべきでしょう。じゃないと、直接利用していない人にとって不公平きわまりないと思います。もちろん自分はその道路を利用したであろう宅配便や他の物流品なども利用料を支払わない人には必要のないサービスだと思います!」
「無料化そのものは反対ですが、値下げということであれば賛成です。高速道路の償還期限が過ぎたからといって、補修やサービスのための維持管理費は少なからずかかるはずで、その分の費用はどこから捻出するのでしょうか。国の事業なんだから税金からということになります。当然、高速道路を使わない人もいるわけですから反対する人も大勢いるはずです。無料化で渋滞し傷みもはげしくなりながら、修繕もままならない。結局サービス低下で被害をこうむるのは国民です。
少なくとも維持管理費分くらいは徴収してもいいと思います。さらに、高速道路だけではなく、鉄道や船、飛行機についても値下げをするというのであれば移動の手段が分散化するのでまだ納得感があります」
「既に作られた高速道路、今後作らなければ成らない高速道路の債務返済方法や年金問題などの長スパンの課題は、政権交代によって方針をころころと変えるべきでない。超党派の議員によって将来のシナリオを議論し普遍なものとすべし。票集めの道具になってはいけない。私は高速道路は高速定時性を確保しなければならないし、またその恩恵を直接受ける人が負担すべき考えている。無料化はこれに反する。世界の潮流も有料化だ。必ずや訪れる老朽化に伴うインフラの更新の財源確保も重要でありリーズナブルな有料道路制を確立すべきだ」
「選択肢が3つしかないので従来と同等を選択しましたが、従来の半額くらいの料金が良いと思います。時速100キロでの安全走行をするための維持コストもかかります。また、環境負荷が低いといわれている鉄道貨物や、地方の鉄道にも打撃をあたえ、車を持たない学生や子供、高齢者の移動手段がなくなります」
「環境問題、交通事故、マイカーを自由に使えない人の存在などを無視して、マイカーを乗り回す発言力の強い人の利益ばかりが誇張されているが、それでいいのか。自動車交通を抑制するのは世界的な流れ。日本だけ逆行しているが、そこに合理的理由は全く無い。しかも公金を使い交通産業をますます疲弊させるなど、経済原則にも反している。さらに、『活性化』『流通コストの軽減』などが謳われているが、それは局地的な話ではないか。鉄道の利便が高い場所からクルマ利用が便利な場所へ需要を移すだけではないか。鉄道・船舶を利用した貨物輸送の落ち込みなどが生じるのでは。全体から見てどうかが全く検証されていない。ガソリン消費量の増加は所得の海外流失につながるとの指摘もある。この国では総合的な交通政策の観点が欠落している。様々な交通手段の選択であるという点から考えていれば、クルマ利用ばかり優遇するという判断にはなり得ないだろう」
「高速道路の建設費の債務が31兆円も残っているのに通行料金の無料化などもっての他です。無料化は債務の返済が完了してから考えるべきです。地球温暖化防止が叫ばれている時、全くこれに逆行する施策です。無料化は選挙目当ての愚策です。高速道路が無料化されれば、不必要な交通量の増大で渋滞が頻繁に発生し、高速道路ではなく、渋滞道路になることは必定です。それに『排気ガス』『騒音』『塵埃』『交通事故』の増大で周辺住民の苦痛は増すばかりです。通行料金のある程度の値下げは結構ですが、無料化はいけません」
「将来的には無料化は賛成だが、現時点では反対。借金返済を高速道路を利用しない人にまで求めることになるのはいかにも不公平です。道路公団などの無駄遣いをなくしていきながら一律1000円の維持方式を採っていただければと思います。またその場合、競合交通機関への配慮も必要でしょう」
アンケートの結果は、高速道路は「従来の通常料金を徴収すべき」を選択した方が、全体の86.5%を占めました。「休日一律1000円」と「無料化すべき」は、計15.5%の少数意見でした。
高速道路の無料化については、渋滞、環境悪化、船舶や鉄道、バスなどの公共交通機関への影響などさまざまな問題を懸念する意見が集中しました。
特殊法人だった日本道路公団などの4公団は、2005年に分割民営化され、新たに6つの株式会社として生まれ変わりました。それまでの道路建設によって増大した有利子負債約40兆円は、独立行政法人「日本高速道路保有・債務返済機構」が継承しています。
6社は道路の補修費や人件費などを差し引いた料金収入の約75%(08年度は約1兆8000億円)を毎年度、機構に支払っています。原資に税金は使われておらず、41年で返済する計画です。通行料金を徴収しない無料化が実現した場合は、債務の返済に税金が投入されることは避けられそうもありません。
アンケートに際し、多くの方々から貴重な意見を寄せていただきました。ありがとうございます。
「365アンケート」は、8月17日からの1週間、「衆院選、あなたが重視するのは政党、それとも候補者?」をテーマに実施しています。ぜひ、ご参加ください。
※このWebアンケートは統計手法に基づくものではありません。そのため、集計結果は必ずしも世論を反映した内容になるとは限りません。
現在実施中のアンケート
http://www.hokkaido-365.com/news/2009/08/post-322.html
アンケート投票画面
https://www.crossmedia-hd.co.jp/cgi-bin/hokkaido-365/enquete/form.cgi