1990年11月21日、1台の
散水車が
八丁堀方面から
皇居外苑に向かって走行していた。しかし、その中に入っているのは
水ではなく
糞尿であった。中にいたのは新左翼党派「戦旗日向派」の活動家
川添達雄と運転手であった。
午前11時15分、散水車は二重橋前交差点を右折し、
内堀通りの
中央分離帯に車を横付けした。そして「大嘗祭を粉砕するぞ!」と叫びながら、アジビラをばら撒いた。それから散水車の栓を抜いて、中の糞尿を路上に垂れ流し始めた。時々
ポリバケツに糞尿を入れては、まだ糞尿が広がっていない部分に撒いていった。あたり一面に異臭が立ち込めたという。
警備中の警察官が駆けつけてきたが、川添はこれらの警察官に向かって糞尿をかけるなど、少しでも長く糞尿が路上に広がるよう抵抗した。そして、バケツ内の糞尿が空になったすきに、警察官は川添を押さえつけた。川添は糞尿まみれになりながら手錠をかけられ逮捕された。
川添らは、
道路交通法・
廃棄物処理法違反と
公務執行妨害で起訴され、懲役10月、執行猶予3年の有罪判決が下った。