2004年9月3日、映画「フレンズ」の舞台あいさつで壇上に並んだ(右から)、山城新伍さん、曽根晴美、松方弘樹
誤嚥(ごえん)性肺炎のため、12日に亡くなった俳優・山城新伍さん(享年70)の東映の同期で俳優・曽根晴美(71)が15日、山城さんとの思い出を語った。曽根は山城さんの元妻で女優・花園ひろみ(68)とも同期とあり、「ひろみには、ほとぼりが冷めたら娘さんとお墓参りに行って欲しい」と“復縁”を呼びかけた。
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曽根は、山城さんの元妻で女優の花園に「ほとぼりが冷めたらでいいから、娘とお墓参りに行って欲しい。俺に電話くれたっていい。一緒に行くから」と呼びかけた。
山城さんと曽根は共に東映第4期ニューフェイスの同期。花園とも同期となる。
山城さんと花園は2度の離婚を経た。長女の南夕花(42)も2度目の離婚直後に「あの人を父と呼びたくない」と絶縁宣言。それでも山城さんは「娘に会いたい」と口にしていたという。その胸中を思うと「せめて墓参りに」と、曽根は願わざるを得なかった。
山城さんとの共演は、Vシネマ「暗黒街の帝王 カポネと呼ばれた男」が最後。撮影は2007年に行われ、曽根は「(山城さんは)糖尿病で足が弱っていて立てないから、車イスを使い親分役を演じていた。機関銃を撃つシーンでは、立ち上がって乱射した。心配になって支えようとしたためNGになってしまった。新伍に『なんで来るんだ』と怒られたよ」と懐かしんだ。
最後に会ったのは昨年2月ごろ。映画出演の話を山城さんに振ると「次も出る」と答えたという。この1カ月後、山城さんは施設に入り、これが最後の会話となった。
山城さんは金閣寺など、京都市内2つの寺にある実家の墓を20数年前に建て替えており、遺骨は分骨される予定。
山城さんの遺骨がある京都市内の実家はこの日、親族が取材に応対し「芸能関係者から弔電はまだ来てません」と言葉少なに話した。