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【09総選挙 中部ニュース】

前田氏、民主が比例東海に擁立も マルチ商法問題で昨秋離党

2009年8月15日

 民主党が、18日公示の衆院選で、比例東海(定数21、愛知、岐阜、三重、静岡の4県)の単独候補としてマルチ商法(連鎖販売取引)の複数の企業から献金を受けた責任をとって昨年10月に離党した前田雄吉前衆院議員(49)=愛知県犬山市=の擁立を検討していることが分かった。

 同党は前田氏を復党させ、比例名簿に登載する方向で検討。近く党本部が最終的な結論を出すとみられる。

 前田氏は離党直後の愛知県庁での記者会見で衆院選の不出馬を明言し「日本を変える大きな戦いの前に自分のことで迷惑をかけてはいけない」と説明。当時の小沢一郎代表も記者会見で「前田氏は次期衆院選に立候補しない」と話していた。

 民主党が今回、一転して前田氏の擁立に動いた背景には、公示直前の各種世論調査で党への支持率が高いことから、民主王国・愛知を抱える比例東海では「単独候補を擁立しないと比例の当選者が足りなくなる」との強気の見方がある。加えて党本部では、党のイメージダウン回避のために早期に離党した形となった前田氏への「同情論が根強い」(党関係者)という。

 民主党愛知県連は、米国在住で名古屋市港区出身の眼科医の男性(34)を比例単独候補に推薦することを決め、党本部も了承した。県連内では、これまでにも前田氏推薦の動きが浮上したが、一部から異論が出たため見送った経緯がある。

 前田氏は1984年に慶応大を卒業。松下政経塾出身で、2000年に衆院選愛知6区で初当選。これまで当選3回で、小沢代表代行を支持する党内グループ「一新会」の事務局長も務めていた。

 県連の杉岡和明幹事長は「比例名簿に載せる決定権は党本部にあるが、前田氏のことは聞いておらず、擁立はありえないと思っている。事実なら、地元県連としては承服しかねる」と話している。

 

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