長雨と日照不足の影響で、広島市南区のマツダスタジアム(新広島市民球場)の自慢であるグラウンドの天然芝の一部が、生育不足に陥っている。緑の輝きがくすんだように見え、特に傷んだ部分は茶色になっている。14日から張り替え作業を始める。
一、三塁やピッチャーマウンドの周辺は、傷みが目立つ。日照不足で育ちきっていない芝を選手が踏み、さらに生育が遅れる「悪循環」。下地となっている冬芝と茎が茶色に見えている。湿気も生育を妨げる。雨水がたまりやすい外野の芝と土の境目も生育が遅い。管理する広島東洋カープには、観客から「枯れているのではないか」との声が寄せられているという。
球団によると7月下旬には、冬芝に替わり、夏芝が生えそろうはずだったが、現在は15日から1カ月遅れ、という。芝の管理業者は、刈りそろえる高さを通常の約12ミリから長めの17ミリに変更したり、生育を促進する薬剤をまいたりする対応に追われている。
傷みの激しい部分の張り替え作業を急ぎ、18日からの中日戦に備える。
【写真説明】夏芝の茎があらわになった芝を確認する担当者の太田隆之さん
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