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【社会】

『つくる会』扶桑社版教科書 都教委 中高一貫全10校に

2009年8月15日 朝刊

 東京都教育委員会(木村孟委員長)は十四日、臨時会を開き、来春開校する四校の都立中高一貫校の中学で使用する歴史教科書に「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社版を採択した。中高一貫の都立中は十校すべてが同会の歴史教科書を使用することになる。

 新設四校は富士高校付属(中野区)、大泉高校付属(練馬区)、南多摩中等教育(八王子市)、三鷹中等教育(三鷹市)の各中学校。公民は三年生から使うため、今回の採択対象にはなっていない。

 ほかに白鴎(はくおう)高校付属(台東区)と両国高校付属(墨田区)、桜修館中等教育(目黒区)、小石川中等教育(文京区)の各学校で使用する歴史と公民も、四年ごとの採択替えで同会の扶桑社版教科書を再び採択。開設二年目の武蔵高校付属(武蔵野市)と立川国際中等教育(立川市)両学校の新三年生が使う公民も、同会の扶桑社版を新たに採択した。

 特別支援学校は採択替えで二十校一分室について同会の扶桑社版を採択した。

 つくる会の教科書は、会の分裂で扶桑社版と自由社版が併存。採択は教育委員六人の無記名投票で行われ、五人が扶桑社版に、一人は扶桑社でも自由社でもないつくる会以外の教科書に投票した。

 都内では杉並区教委がつくる会の扶桑社版歴史教科書を採択している。今月四日には横浜市が一部の中学校で使われる歴史教科書に同会の自由社版の教科書を採択した。

 今回採択された教科書は、新学習指導要領が実施される二〇一二年度に採択替えを行うため、一〇年度から二年間の使用となる。

 

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