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高速道路で二重事故が急増(下)

 西部警察署の関係者は「南海高速道路での起こった事故の場合、一行がガードレールの外に待機していれば、死亡者や負傷者を減らすことができた」と語る。

 二重事故が集中して起こるのは高速道路の路肩だ。空間の余裕があって非常時に停車しやすい上に、後続車が高速で走ってくるため、それだけ大事故が起こる危険性が高い。韓国道路公社安全パトロール担当のイム・ジンホン主任(37)は「路肩に車を止めて長時間休憩を取ったり、食事をしたり、景色を眺めたり、あるいは車の外に出て遊んでいる人をよく見かける。路肩がいかに危険なのかを知らないためにこのような行動を取る」と語る。

 交通安全公団の関係者は、「ここ3年の間に高速道路全体で発生した交通事故による死亡者10人中のうち1人(9%)は、路肩で発生した事故が原因と推定される。路肩で事故が発生した場合、死亡率は40%に達する」と述べた。

 二重事故での被害者をケースごとに分類すると、些細な接触事故で興奮して相手と言い争いになる、事故発生後に危険な場所でぼんやり立っている、レッカー作業中に油断して安全な場所から離れる、他人が起こした事故を見物していてはねられる場合、などが多い。

 交通安全公団道路安全本部のチョ・シヨン氏は、「2006年10月に西海大橋で29台が衝突した玉突き事故の犠牲者11人のうち、半分半数近い5人がその事故ではなく二重事故で死亡した。空間に余裕があれば、とりあえずガードレールの外に出て救助を待つのが安全だ」と忠告する。韓国道路公社の関係者も「ガードレールの外に出ることができない場合には、路肩の中でも最大限端の位置で待機することが大切だ」と述べた。

 鍾路消防署救急救助隊のキム・ハンリムさんは「経験豊富な救助隊員でも、高速道路での事故現場に出動する際には恐怖を感じて緊張する。それだけ路肩は危険に満ちあふれている場所だ」「避難する場所がない場合には、他のドライバーの目につきやすいようにしなければならない。工具店などで売っている夜光チョッキや発光棒などを普段から車の中に常備しておくのもいいアイディアだ」と述べた。

チョン・ジソプ記者

チョン・ヒョンソク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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