現在公開中の映画『サマーウォーズ』が現在、スイスで開催中のロカルノ映画祭のコンペティション部門に選出。現地時間12日に公式会見と上映が行われ、細田守監督と、キャラクターデザインを手がけた貞本義行氏が登壇した。
『サマーウォーズ』は、“OZ”と呼ばれる仮想世界が世界中の人々の暮らしに深く浸透している近未来を舞台に、気弱な高校生と彼の先輩の一家が、世界を救うために立ち上がる物語。
細田監督は、今回の上映に対し「インターネットと日本の伝統的な家族の物語を融合させて描いたこの映画を、世界の人々がどのように見るのか大変興味があります」とコメント。そして公式上映の会場に集まった観客に「日本のサムライの末裔の家族の物語です。夏の家族アクション映画ですので、皆さん気楽に楽しんでください」とメッセージを送った。また、『ヱヴァンゲリヲン…』や『時をかける少女』など数多くの作品のデザインで知られ、海外にも熱狂的なファンを多く持つ貞本氏は「今回のこの作品では“日本の普通の家族”をモチーフにデザインしました。日本の普通の文化を知る上でも、楽しんでもらえれば光栄です」と観客にあいさつした。
本映画祭コンペ部門に、日本のアニメ作品が選出されるのは初めてということで、関係者も観客がどのような反応を見せるか予想できなかったが、上映終了後にはスタンディングオベーションが起こるほどの熱狂ぶりで、集まった記者からも「設定が非常にユニーク。現実と仮想のコミュニケーションの両方が描かれていて大変面白く感じた」など、好意的なコメントが寄せられており、日本時間16日(日)に発表されるコンペ部門の受賞結果に大きな注目が集まる。
『サマーウォーズ』
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