お盆休みにマイカーで帰省しようとしていた人たちには、とんだ誤算だ。駿河湾を震源とする地震で東名高速道路が静岡県内で通行止めとなった。
下り線は復旧したものの、崩落現場の地盤が不安定なため、上り線はまだ工事が続く。周辺道路では極端な渋滞は見られなかったというが、帰省ラッシュ渋滞は各地で発生している。ドライバーのいらいらは募ることだろう。
先日、広島に出かけ、40キロを超える大規模な渋滞を経験した。道路情報の表示で広島インター付近で渋滞20キロとあったが、進むほどに25キロ、30キロと増えていく。
サービスエリアで尋ねると、早朝に広島インター付近で追突事故が2件起きたのが原因という。ついに進んでは止まるの繰り返しとなった。岡山から広島まで4時間かかったのにはうんざりした。
渋滞を防ぐ手段はないのか。日本自動車連盟(JAF)などが春に行った解消実験が興味深い。渋滞区間に向け8台の車を車間距離をとって走らせたところ、車の流れが改善した。車間距離を詰めるのは全く逆効果だ。
最近注目される「渋滞学」の活用成果である。下り坂では加速せず、上り坂では減速に注意し、割り込まれても車間を維持する「渋滞吸収走行」がポイントという。早速実践して、快適で安全なドライブとしたい。